私じゃなくて、知り合いの後輩の修羅場に居合わせた体験。
私子…私。
僕貴…私子の後輩。
女香…僕貴の事が好き。
女美…僕貴の事が好き。
僕貴は結構イケメンで、うちの会社に入社した時から注目されておりました。
男性のお客様が多い職場だったので、猛烈なアタックなどはなかったのですが、
あるお客様に「うちの職場の若いコを紹介したいんだけど」と言われて女香と知り合いました。
周囲から見れば二人は順調だったのですが、私が僕貴にどうか聞いた時は
「一回目のデートでいきなりホテルに誘われてしまって困った。
でもお客様から紹介されたので、邪険にできず悩んでいる」
と言っておりました。
実際女香は凄く積極的で、毎日おはようのメールからおやすみのメールまで送ってきたり、
返事が遅くなった時は電話してきたりするそうです。
メールの内容もやはりホテルに誘ったりするもので、奥手な僕貴は引いておりました。
支援ありがとうございます&大変お待たせしました。
続きです。
そんな中に出逢ったのが女美。
女美は僕貴の後に入社した子で、清楚な感じな女の子。
僕貴のタイプだったのか、僕貴と女美の仲はみるみる近づいてきました。
私と僕貴と女美と3人で仕事が終わった後で食事に行ったのですが、二人とも仲よさそうに話したり、
付き合ってるのかな?と思えるような素振りでした。
ある日、職場に女香がやってきました。
ちょうど僕貴は休憩に入っていたので、私がそれを伝えると女香は用事があるのは私子さんにですと言いました。
僕貴の事?とだいたい想像はついており、やはりそうでした。
僕貴が最近メール返してくれない。
前だったら電話したらすぐに掛けなおしてくれたりしたのに、最近時間が経ってからじゃないと返してくれない。
何かあるんじゃないか?とのこと。
私は最近忙しいことや、僕貴はまだまだ覚えることがあってきっと余裕がないなど伝えてなだめようと
したのですが、全然効く耳持たず。
もしかして付き合ってる女の子いるんじゃないですか…?と凄まれました。
知っている限り僕貴から誰かと付き合ってると聞いてはいなかったので、否定しておき、その日は帰って行きました。
しかし次の日、僕貴から女美と付き合うことになりました!と報告を受けました。
かなり驚いたけど、お似合いだったし、素直に嬉しくなりました。
それと同時に昨日の女香の事が気になりました。
一応、僕貴に昨日来たことを伝えると、僕貴の表情は曇り、困っているんですと話し始めました。
僕「実は最近すごくメールも電話も頻繁で、僕返さないようにしてたんです。
内容も前と同じでホテルに行こうとかだったんですが、最近はきわどい写メも添付されたりしていて…。
やめてって言ったんですけど、聞いてくれなくて…」
そのきわどい写メを見せてもらったのですが、本当にきわどかったです。
なんというか、とにかく裸すれすれ?谷間もすごいガバっと!とか。
パンツとか…。
僕貴には「お客様の紹介だとか気にしなくていいから、付き合ってる人いること素直に言った方がいいんじゃないかな」
とアドバイスし、僕貴もそうすると言いました。
それから僕貴から聞いた話によると、付き合ってる人がいることを伝えると、泣きながら電話を切られたそうです。
何日か後、いつも通りお仕事をしていると女香がやって来ました。
内心ギクッとしましたが、なんともにこやかな表情で。
私「こんにちは。今日は何かございましたか?」
香「いいえー!僕貴君に会いにきちゃいました♪」
私「えっ…あ、そうなんだ。僕貴君は今、休憩中だから、あと一時間後じゃないと戻って来ないよ」
香「そうなんですかー!電話してみようかな」
私「あ、あのね。僕貴君に用事あったなら、私から伝えておくから…」
香「え~?何でですか?別に会いにきただけですよ♪」
私「いやいや、あのね」
香「私達付き合ってるんですよ♪♪」
私「えっ!!」
非常に驚きました。
しかし、僕貴は女美と付き合ってるのに!!
とその表情を読み取ったのか、女香が詰め寄ってきます。
今思うとこの時点で気付いていればなあと。
香「何でそんな驚いてるんですか?私子さんも公認ですもんね、私達♪」
私「いやいや、でもね、女香ちゃん。僕貴君つい先日うちの女の子と交際始めたばっかりなんだよ」
と言った瞬間、女香の表情から笑顔がなくなり、私の肩をガッと掴みかかり
香「やっぱり同じ会社の女なんですね?どいつですか?」
と凄んできました。
あっ!はめられた?!と微妙な心境になり、うっかり言ってしまった自分に嫌悪&後悔してました。
それと女香の表情が凄く怖くて、何も言えないまま。
香「どいつですか?どいつ?ねえ、どいつ?」
私「落ち着こう、女香ちゃん、とりあえず落ち着こうか」
香「落ち着いていられないのよ!!その女出せって言ってるんですよ!!」
その言葉がうちの店に響いた瞬間、バックで整理していた女美が驚いて店に顔を出してしまいました。
女美を見た瞬間視線をそっちへやり、なおも凄み続ける女香。
美「私子さん、お客様でしょうか…」
私「ううん、何でもないよ、大丈夫だよ、お仕事してて」
美「は、はい…」
香「アンタナニ?」
私「いやいや女香ちゃん、ちょっと外行って話そうか!」
香「いやです!僕貴に会わせてよ!!」
美「僕貴さんに何かご用ですか」
香「私達付き合ってるんです!」
美「…もしかして、女香さん?」
香「何で知ってるのよ!」
美「メールやりとりしてたの知ってます。私が僕貴と付き合ってる女美です。
あなたに一度お会いしたかったのです。」
一瞬動きが止まり、それから大声で大笑いし始める女香。
ポカンと見つめる私と、黙ってみている女美。
一通り笑い終えると、笑いながら女美に
「こんな女と付き合うことにしたんだ!私のことふったからどんな女かと思ったらこんなチビブサと?!
マジうけるー!アンタになら全然勝てる自信あるんですけどwwwww」
とだけ言って去って行きました。