小学校からイジメられていた私、大学の卒業式の飲み会で仕返ししてやった！

卒業式が近くなると思い出す思い出かいてく。
その1

小3の頃引っ越した。
新興住宅地で学校もできたばかり、周りは医者の息子やら社長の娘やらいわゆる金持ちが多かった。
そのせいか小学校では「塾に行くのが当たり前、中学は私立が当たり前」で、家が貧しく塾にもいかない、私立なんてもってのほかの私は常にクラスメイトの女子グループから見下されていたし、イジメられた。
両親共働きでママ友の会に出ない母は陰口を叩かれ、私はよく「あなたはお母さんに育児放棄されたのね」とか「捨て子のようね」と直に囁かれた。

そして中学生になり、私は当たり前に県立に通いだした。中学受験失敗した同級生と共に。中学校でも私が見下されることに変わりはなかった。
塾にも行ってないし勉強を他人と競った事がないから、私はずっと自分が馬鹿なんだと思ってた。
でも高校が近くに2箇所しかなく、片方は偏差値40のA校、もう片方は偏差値75のB校で、A校の生徒は地元でも悪名高かったので私はずっとB校の方にいきたかった。
勿論それを言ったら皆から馬鹿にされた。塾も行かないでそんな学校行けるわけ無いでしょと。
担任も同意見で、お金がないからと滑り止めの私立さえ受けない私に、3年間A校に行くよう説得してきた。そして私を見下してきた子たちをB校に進めた。
推薦を欲しいといったけれど、落ちるとわかっている子にはあげられないと言われ泣き明かした。通知表も不当に低くされた。それでも母は私を信じてくれて、「貴方なら受かる」ととても危ない橋を渡らせてくれた。
この判断が最悪の親不孝に繋がるんだけど、結果的に私はB校に受かった。小学校から塾に行って私を見下していた子たちは誰もいなかった。

その2

高校は普通科でみんな当たり前に国立を目指してたんだけど、私は高校の間に心理学の魅力に取り憑かれた。
それも臨床心理とかではなく、緊急事態の時にパニックを起こさず最小限の被害で避難する方法、とか、子どもたちに楽しく危険を学ばせる方法、とかそういった方面だった。
でもそんな事を学べる学校が近くの国立になく、私は私立を目指すことになる。そして試験二ヶ月前に控えた日、私は信号無視した車に跳ねられ寝たきりになった。
勿論大学受験どころではなく、高卒すら危ぶまれた。当時病院にお見舞いに来たB校落ちた皆から、口々に笑われた。「昔から鈍臭い子だったものね、いい高校いっても卒業できなきゃね」

先生方の協力で高校は卒業できたものの、我が家には浪人するだけのお金はなく、リハビリしながらでも可能な通信制の短大という道を選択した。そして四年生大学に編入を目指すもここでも親不孝を発揮する。
私の学びたい心理学は社会心理学なんだけど、隣県の歴史と名前だけは立派なFラン大学にその道で有名な教授が二人もいて、しかも一年前から海外で社会心理学を教えていた著名な教授が帰っているというのだ。
私は喜々としてその大学に編入した。
が、そこでまた私を見下していた同級生に出会うことになる。しかも最悪なことに、ゼミの系列が同じだったのだ。

この大学はゼミが二年から始まる。三年で編入した私はゼミ内でアウェーでかつ一年遅れている。
本来このゼミに入るためには人気で抽選漏れする授業の単位を取り、更にゼミの選考に受からなければならない。
編入を決めた頃から教授に頼み込んで入れてもらった私を見る目は当然冷たかった。そして事あるごとに同級生からの嫌がらせが続いた。
歓迎会という名の飲み会では、家が貧しいこと、高校受験で担任と大喧嘩して迷惑かけたこと、大学受験失敗して通信制の短大に行ったこと、学費なくて免除を受けていること、そんな事を当たり前に言いふらした。
小中といじめ慣れしてきた私は意にも解してなかったのが余計に腹立たしいらしく、私が仲良くなる人で特に男性にはいつも悪い噂を流していた。
そんな学校生活も終わりに近づき、Fランと氷河期コンボの宿命か、同級生もゼミの人らも故意的な浪人やスキルアップという名目の院進学が多いなか、私は就活をせずに終わった。

その3

そして最後とばかりに、卒業式の飲み会で同級生に馬鹿にされた。
「めぐちゃん(私の事)は浪人も進学もしないんだねぇwwwお金がないのって辛いねぇwwwこれから奨学金返していかなきゃいけないのにどうするの？借金まみれじゃんかわいそー」
「学生時代にバイトしてたし、奨学金は先月全部返したよ(半分は事故の慰謝料なのは内緒)」
「え、なにそれもしかして体うってた？www学費のために体売ってたの？wwwやばいじゃんwww」
「何が？」
「めぐちゃんみたいにダサイ子でも買い手あるんだね、でもそれは若いからだから、これから同じ方法で稼ぐのって難しいと思うよ～」
「体売ったことないけど」
「うちの学費解ってんの？普通にバイトで稼げたら苦労しないじゃん」
「時給2500以上だったし」
「えwうそwなんでそんな高額なバイトしてんの？O俗とかでしょそこまでいくのw」
「なんでって、○○高校行ってたから家庭教師して欲しいって。あ、同級生ちゃん偏差値50ない高校行ってたからそんな声掛けないんだね、ごめんね紹介してあげたらよかったね」
「いらないし、うちは働かなくてもパパがだしてくれるし」
「自分で出したお金じゃないから単位もギリギリだし就活して駆けずり回っても職すら掴めなかったんだね」
「はぁ？就活すらしてない人に言われたくないんだけど」
「え？私最初に就職決めたけど」
「はぁ！？」
「ごめんね、家庭教師してた時に斡旋してもらってたから」
「なにそれ、人使ってんじゃん、実力じゃないし」
「私はそうは思ってないよ。同級生ちゃんの顔と一緒」
「は？」

その4

「同級生ちゃん、すごい顔変わったよね。プチ整形したって噂流れてたもんね？
腫れぼったい一重に細長い目が綺麗な二重になったのはアイプチ？私6年間一緒だったのに同級生ちゃん間近で見ても気付かなかった」
「整形なんかしてない！」
「そっか、エラ張ってたのもなくなって、鼻も高くなって、面影なんてデコっパチしかないけど努力してそうしたんでしょ？
隣の彼氏さんビックリしてるけど、でも色んなものの力借りて努力してその顔作って彼氏手に入れたんでしょ？
私も身の丈余る良い所に就職できたと思ってる、でもそれは努力の結果。同級生ちゃんも努力の結果その顔になれたんでしょ？
私の努力の結果が偽物なら、同級生ちゃんの顔も偽物だよ」
お酒のせいか耳まで真っ赤な同級生を置いて
「あ、彼氏が迎えに来てくれてるから私先においとまするね。そういえば彼氏、同級生ちゃんが第一志望にしてた金融会社に内定貰って蹴ってたから、就活のコツ聞けるかもしれないよ」
と、沈黙する周りを無視して足早に席を立った。
掘りごたつの部屋を使っていたが、扉をしめた途端扉の障子を破いてビールジョッキが飛んできた。
中で暴れる声もしたが、慌てて飛んできた店員さんに「酒癖悪い娘がいるので」と話しそのまま立ち去った。

田舎なので同級生の話は風の噂で入ってくるけど、一人は17歳で出産し高校も中退で旦那は夢見るドラマーつまり紐
一人は中学もいじめ体質発揮したら逆にいじめられて引きこもり
一人は社長の一人娘だったのに会社が倒産して夜逃げしてる。

現実は小説よりも奇なり、塞翁が馬とはよくいったものだと思うよ