1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/09/28(水) 15:34:26.78 ID: ID:JVB5yKBI0
2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/09/28(水) 15:34:55.85 ID: ID:KbY7tnbA0
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/09/28(水) 15:36:07.73 ID: ID:JVB5yKBI0
目にとめてくれてありがとう。
ある年の春くらいだったか、ヤクルトの訪問販売?が来るようになったんだ。
いつもピンポン鳴らされてもぜってー出ないんだが、
そのときは確かトイレから出た直後で、玄関のまん前にいたのでそのまま玄関を開けてしまった。
開けた理由はあるんだ。
ドアのレンズから見たら、ヤクルトのオバサンだった。
オバサンのはずだった。
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/09/28(水) 15:37:53.14 ID: ID:JVB5yKBI0
当時33才
体系普通
ややブサ…と思う。キモがられこそしないがモテたこともない。
サーバー監視の仕事で夜勤「こんにちわー ヤクルトです~」
顔が帽子の影と逆光でよく見えんかったんだが、声がか若かったから、
意外と若い子なのかもしれんと思って、まぁ下心半分でドアを開けた。年の頃は20代後半くらいに見えた。
自転車とかバイクでヤクルト売り歩いてるのって、オババばっかりなイメージだったから、
かなり珍しく若く見えた。そんときは「割と若い人もいるんだな」くらいに思って
せっかくドア開けちまったからと、なんか飲むヨーグルトみたいのを2,3本買って、
何かの試供品とチラシをもらって終わった。それが始まりだった。
毎週火曜日が俺は楽しみで仕方なくなった。わけでもなかった。
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/09/28(水) 15:38:34.88 ID: ID:JVB5yKBI0
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/09/28(水) 15:39:44.59 ID: ID:JVB5yKBI0
毎週火曜日、決まって午後2時くらいの、ちょうど寝入ったころにやってくるのが
鬱陶しくてたまらんかった。
夜勤やったことあるヒトはわかると思うが、昼間って意外と寝にくいんだ。
寝付くだけでも苦労するのに寝入ったとこを起こされる。
当然玄関を開けるどころか布団から出る気さえ起きなかった。1ヶ月くらいそれが続いた日、またたまたまトイレに起きたタイミングか何かで
ドアチャイムが鳴った。「こんにちわー ヤクルトです~」
その時はもう鬱陶しい気持ちしかなかったから、一言言ってやろうと思って蹴飛ばすようにドアを開けた。「あ、やっとお会いできました。あれごめんなさい、お休みでしたか」
「見たらわかるっしょ。夜勤だし昼寝てっから」
ジャージ姿で、たぶん寝癖頭の俺はわざとふてぶてしく答えた。
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/09/28(水) 15:41:20.67 ID: ID:JVB5yKBI0
佐藤さんは本当に申し訳なさそうに小さくなってた。
「だからもう来なくて」 俺が言いかけたとき、さえぎるように佐藤さんが言った。
「来週からは午前中の早い時間に来ます、伺ってよろしいですか?」
おびえたように上目遣いで俺を見る佐藤さんを前に、
なんというか、腹を立てていた自分がうそのように、佐藤さんがかわいらしく見えた。
いや、よく見ると実際かわいいんだ。
お前らからしたら29なんて(後から知った)ババアなんだろうが、見た目よりは若くてかわいく見えたんだ。あとでわかった佐藤さんのスペック↓
158cmと言ってた。
29才
まいんが相応に年食ったらこうなるかなみたいな感じ
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/09/28(水) 15:43:14.47 ID: ID:JVB5yKBI0
俺も帰宅してテレビ見たりネットしたりしてる時間だからちょうどよかった。
普通に世間話をするようになり、俺が何も言わなくてもいつも俺が買う品を置いていくようになった。
たまーに別の人が来たりすると何か寂しかったりした。
いつの間にか佐藤さんの来るのがほんとに楽しみになっていた。
午前中に訪問するために巡回ルートを変えて、かなり遠回りして来てくれてたと聞かされたのは、だいぶ後のことだった。佐藤さんは俺が一人暮らしと知ったからか、
「家で余ったから」「作りすぎたから」と
おかずやお菓子を差し入れしてくれるようになった。
今思うと見え透いたウソだったが、その時は疑いもしなかった。
俺なんかのためにわざわざ…なんてそんなことあるわけないと思ってた。来客なんでほとんどないし、まして女性が尋ねてくるなんてありえんから、
半畳ほどの玄関に佐藤さんの薄甘い香りがふわっと広がるたびに
俺は何かをコラえていた。
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/09/28(水) 15:45:03.65 ID: ID:JVB5yKBI0
俺はもうアパートの階段を上がってくる足音で佐藤さんがわかるようになっていた。「おはようございます、ヤクルトです~」
心待ちにしていたそぶりを見せないようにドアを開けると、ずぶぬれの佐藤さんがいた。
ワインレッドのレインコートを羽織っていても、前髪からはぼたぼたと雫が落ちていた。
こんな土砂降りの日にまで重いヤクルトの箱を積んで、
細い体で自転車をこいでやってきてくれた佐藤さんに、俺は軽い感動のような感覚になった。それ全部くださいと言いたかったが、俺にそんな財力はなかった。
俺はなけなしの金でヤクルト400とミルミルと野菜ジュースを1カートン(?)ずつ頼んで、札を渡した。
「えー 今日はそんなにですかー? ありがとうございます~」
佐藤さんは腰のポーチからつり銭を探っていた。夏場の雨降りは濡れるしカッパは蒸し暑いし大変だと前に聞いていた。
佐藤さんの鼻の頭に玉の汗が浮かんでいた。
息が切れてるのに、俺に悟られないように息を呑みこんでるのもわかった。
49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/09/28(水) 15:44:46.53 ID: ID:kmipg3ql0
釣りでもいい
書くんだ
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/09/28(水) 15:44:51.83 ID: ID:rpyTurcH0
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/09/28(水) 15:47:08.96 ID: ID:JVB5yKBI0
レスする余裕なくてごめん。
>>49
ありがとう。
>>50
俺は正直甘ったるいヤクルトは好きじゃない。
最初からオババだったら絶対買わない。
まぁ野菜ジュースとかも売ってるからそれはよかった。