胃に穴が空く寸前でした。おそらく彼氏とのことが原因だと思います。
その日は実家の家族に迎えに来てもらい、しばらくは家で休むことに。
しかし、同棲していたのである程度の荷物を取りに行きました。
少し恐かったのですが、彼氏はだいぶ落ち着いていて
話をすることが出来ました。さすがに暴力を振るわれては、
一緒にいられない。別れたいと伝えると彼氏も納得してくれた
ようで、その場で別れました。
恋愛としては見られない、お世話になったのにすみませんと。
あまり納得はしてくれなかったようですが、さすがにこんな状態
では誰とも付き合うつもりはなかったので。
しかし、ここで話は終わりませんでした。
数日後、体調が戻った私はバイト先に行きました。
1時間くらいすると、何と客として元?彼氏のDがやってきたのです。
バイト先のチーフには全て状況を話していたので、チーフもびっくりして
一緒にDの様子を見ていました。
私のバイト先では1人1人ネームプレートを付けています。
おそらくDはそれを見たのでしょう。初対面のMにものすごい
勢いで詰め寄り、何やら怒鳴っています。
少したつと私のほうに向かってきました。
恐くて動けない私の襟を掴みながら、Dは私を外に連れ出しました。
お客さんも他の店員もあっけにとられた顔で見ていました。
店の外に出るとDは「お前はどれだけ俺を馬鹿にしたいんだ!」と
急に怒鳴ってきました。「えっ?」訳も分からず聞き返しました。
「二股かけておいて、更に新しい男が他にいるなんて…」
私はDが何を言ってるか分かりませんでした。
その時チーフが走ってやってきました。
全てを知っているチーフはDに向かって「お客さま。申し訳
ございませんが、こちらとしても大切な店員ですので」
「仕事が終わるまで待っていただけませんか?」
とDに引き下がるよう説得してくれました。
なかなか納得してくれなかったDですが、仕事が終わったら
話し合うという約束をして解放されました。
チーフは気遣ってくれ、しばらく休憩室で休むよう言われました。
私は1人泣きながら、休憩室で考えていました。
やはり私はDの言った意味が分からずでした。
おそらく状況的に二股相手はMさんのことを言っているのでしょう。
でも新しい相手って…。
しばらく経つとチーフがやってきました。
どうやらその騒ぎが事務所にいた店長にまで届いていたようで
事務所に呼ばれ、事情を聞かれました。
全てを話した後店長が「どうやらまだ彼氏が店の外にいるようだから
呼んで話をしてみよう。」ということになり、店長、D、私で話をすることに。
約束としては私はDの話を黙って聞く、Dは絶対私に手を出さない。
とのことで3人が事務所に集まりました。
Dはやはり私とMさんが付き合っていると思っていたようです。
どうやら私の携帯を見て食事の約束からそう思ったようですが、
告白はされたものの、Hどころか手もつないでいないのに
Dは体の関係が何度もあったと思い込んでいたようです。
いくら私が否定しても思い込みが激しいようで…。
完璧な勘違いです。
そして、ここではなく同棲していたアパートで私と2人きりで話したいと。
正直、それは迷いました。また殴られたら…。
店長はしたいようにしなさいと。Dは絶対手は出さないと。
さすがに私もこのまま逃げたくはないので了承しました。
店長が便宜を計ってくれ、私はそのまま早退して
Dと話をすることになりました。
同棲していた部屋に戻るとDは泣きだしました。
落ち着いてから話を聞くと、新しい男とはどうやらMさんが
ついた嘘でした。その時は何の為に?と思いましたが、
後日バイト先の友達に聞いた話によると振られた腹いせに
こじれてしまえばいいとMさんがDに嘘を言い、
Dはそれをそのまま信じていたようです。
まだ信じきってはいないDでしたが、とりあえず誤解が解けると
Dは私に言いました。「ヨリを戻したい」と。
正直頭に来ました。それまでDは散々私にひどい言葉を浴びせました。
「この淫乱!」「お前なんか死ね!」
「お前の生活をめちゃくちゃにしたいからバイト先に言った」
「訴えて慰謝料とってやる!」これだけじゃありません。
こんだけ言っといて、よく戻りたいと言えるな。
冷めた目で見ていましたが、どうやらDは真剣でした。