色白で黒髪が似合い石原さとみに似てて可愛いけどロクでもないです
菜穂がいなければ僕の人生は全く違った物になってたと思います
頑張る意味も人を好きになる事も色んな事を教えてくれたけどロクでもないんです
何がロクでもないかを伝えるには一つ一つ書かないとイケないので聞いて下さい
幼なじみの菜穂のロクでもなさを覚えてる限り順番に書きます
【物心ついた頃】
僕の中の一番昔の記憶にすでに菜穂は登場してる。
隣の隣の家に住む女の子。僕より7ヶ月早く生まれた同級生。
いつも隣にいた、僕の記憶にない所でも、それこそ赤ちゃんの頃の写真だって
事あるごとに菜穂が写ってる。ほんとロクでもないな。
人の小さな頃の大切な写真にいつも一緒に写ってくれるなんて
ほんとロクでもないヤツだ
【5歳くらいの時】
僕と菜穂は同じ幼稚園に通っていた。
菜穂は僕より7ヶ月も前に生まれてるからいつもお姉さんみたいだった
僕はこの頃からいつも泣き虫でした。朝、幼稚園に着いたらもう母ちゃんに会いたくなり
門の前でエーンエンと泣いていた、そんな時いつも決まって
菜穂が来て手をつないで教室まで連れていってくれた。優しかった。
よくままごとをしてくれた。いや、してくれたというより
大のままごと好きの菜穂に付き合わされていた。
「はいご飯ですよ」って渡された泥だんごを食べたがまずかった
土はおいしくない、それを教えてくれた
記念すべき人生で初めての女の子の手料理を泥団子にしてくれた
菜穂なんてロクなヤツな訳がない
【小学校1年生の時】
事件が起こった、それは小さな僕にはあまりにも大きな事件でした。
菜穂が大好きだった。だから学校に行く時も帰りもいつも手をつないで帰ってた。
ある日の帰り道、上級生にいじめられた。上級生は3人で
「いやぁいやぁい、女と手つないで歩いてらぁ」と僕達をからかった。
ついには菜穂が泣き出した。もちろん泣き虫の僕が泣かない訳がない。菜穂に続いて泣いた
次に上級生達は菜穂をからかって「こいつ泣いてらぁ」って菜穂をつついた。
…菜穂がやられる。泣いてる場合じゃない。僕はランドセルを振り回し、渾身の力で戦った
ランドセルはボロボロになりドブに落ちて使い物にならなくなったけど、菜穂は助かった
泣き止まない菜穂を「泣いちゃダメだよ」って泣きながら家に連れて帰ったんだ
いつも手を引っ張られてるからこの時ばかりは一生懸命手を引っ張って連れて帰った
でもこの日から、また菜穂がいじめられちゃイケないと思い菜穂とは一緒に帰らなくなった
ランドセルはなくなった。学年で一番早くランドセルがなくなった生徒は僕だった
こんな不名誉な記録を樹立させ
大好きな菜穂と一緒に帰らないと僕に決断させた菜穂はロクなヤツじゃない
菜穂とは一緒に帰らなくなったけど、とても思い出深い事がある
町内会で行ったホタル狩りだ。もみじ狩りとかホタル狩りとか
見に行くだけなのになんで狩りって言うんだろう。
そんな事は気にせずに、楽しかった。バスの席で菜穂が隣に座ってくれたからだ。
「あぁこうやって菜穂が隣にいてくれるの久しぶりだなぁ」って嬉しくて。
バスの車内、菜穂はよく僕に腕組みをしてくれるから僕は嬉しくてはしゃいだ
帰りのバス、あまりにもはしゃいだ僕は菜穂の服に捕まえたカエルを入れたら
菜穂は怒って口を聞いてくれなくなった。何を言ってもだんまりしてるから
仕方なく反対隣に座ってた一年生のエミちゃんとはしゃいでいた
すると菜穂は急に「ねぇ、仲直りしようよ」って言ってくれて仲直りした。
今考えたらスネたりヤキモチやいたりとロクでもない女だ。
【小学校3年の時】
あぁ…また事件を起こしてしまった。
それは菜穂や他の友達と近くの川原でかくれんぼをした時の事だった。
僕は誰も見つけられない所に隠れてやろうと、遠くの水門の裏に隠れた
誰も見つけに来ない…1時間しても…2時間しても…誰も
しばらく見てたら、大騒ぎになってた。出るに出れなくなった
そのうち大人達も出て来て大捜索になっていた。
母ちゃんも来てる、これはめちゃくちゃ怒られる。出る訳には行かない。
夜になるまで隠れてた。ようやく見つけた人がいた。菜穂だった
菜穂は泣いていた。もちろん僕も大泣きですよ。
僕が「怒られるの嫌だからもう一生ここで暮らすから帰って」と言うと
「大丈夫だよ、怒られないからおいで」って手を引いてくれた
菜穂は真っ先にうちの母ちゃんの所に向かい「絶対に怒ららないで」って言ってくれた
こんな時、母ちゃんは決まってめちゃくちゃ怒るのに、
菜穂がそう言ってくれたので怒られなかった。菜穂のおかげで助かった。
ていうか、もっと早くに見つけてくれればよかったのに
ほんとロクでもない女だ
ではどんどん書いていきます