ありがとう!書き溜めてないし初めてだから色々とよみにくいかもしれんが・・・
俺は普段趣味でバスケやっててさ、その日も仕事終わってからいつも通り車に乗ってバスケにむかってたんだよ
んで中学校に着いたもののまだ誰も来てなかったからスマホいじくりながら待ってたんだ
普通だったら煙草でも吸いに行って気分紛らすんだけどこの日はいっかー、って感じで寝てしまった
それみんなにもよく言われるわ・・でも意外と吸ってるやつは多いという
>>9
がんばる!
休みだったのかな?とか考えつつ車に乗って車道に出たとこで異変に気がついた
まじで夢なんだか現実なんだかわけわかめ
つーか出来ることならずっとあっちにいたかったわ
そんなにいいとこだったん?
ちょっとな、理由があるんだわ
後で説明出来ればと
でも信号機が4色だったんだよ
順番覚えてないけど紫、青、赤、白だった
そう思ってくれても全然いいと思う
リアルに言っても頭おかしい扱いされたからな
ゲラゲラと違うのは文字がおかしくなくて言葉通じたことかなー
そうじゃなかったら心完全に折られてましたわ
もちろん俺はどの色で進めばいいか止まればいいか、そもそも1個わけわかんねーし車内でパニック起こした
止まればいいものをそのまま進んで最悪なことに信号の先頭になってしまった
止まれは紫らしい
とりあえずバスケのユニフォーム着て中学校の体育館の横で寝てみ
青になったのみて思わず突っ込んでたけど向こうでは黄色と同じらしい
おかげさまで俺は黄色で突っ込む危険運転のオンパレードですわ
赤になった瞬間皆クラクション鳴らしっぱなしにするんだわ
最初はまじで怯えた
ミサイルでも飛んでくんのかよっていうね
一番怖かったのはCD流してたのに急にラジオに切り替わって機械音みたいな声で「警笛を鳴らしなさい」って言われたこと
あの瞬間は自分の車も敵に見えたわ
うーなうーなむーしさっさっれにー!
って泣き歌いながらやっと家に着いた
でも家がこれまたおかしいんだよな
左手にあったはずの玄関が右手にあったんだよ
もうこの時点で発狂寸前
周りの車もこっちの世界のと変わりは無かったのか?
後で知ったことだが俺の車にはなんの異変もないものの、他の車は全部左ハンドルだった
外車は基本右ハンドルらしい
でも車線は変わらず左車線だったなぁ
もういいや、俺のことどうにかするならやってみろコラ!と逆ギレしながら左右反対の家に乗り込んだ
母親は俺の顔を見ると
あんたなんで泣いてんのと?一言
後で考えてみると
あれ?これなんか俺と同じ容姿の人いたりするパターンじゃないの?と思ったがその時は俺の心配をよそに普通に出迎われた
なんかすまん
布団に入って寝ようとしたけど、なんか全然眠れなくてさ
とりあえず妹の部屋に向かった
ありがとう!
まじか、病院いくべき?
不器用な手駆使して頑張るぜ
本当に体験した事と想像の区別つかないから
酷くなると基地外で帰って来られなくなる
初期治療が早ければ一年後には毎月一度の通院で治るレベル
彼女が看護師で精神科担当してた時に行ってた
でも話は続けて
なんか自分がこわくなってきたわwww
中から超不機嫌な妹登場
「あ?何か用?忙しいんだけど」
お前はどこでもそんなキャラなのね・・・
仕方ないからこいつに千円やって話を聞き出すことにした
判明したこと
俺の勤務先 変更なし
年齢 変更なし
彼女 いるらしい マジかよ・・・
趣味 変更なし
あまりにもスペック変わってなくて愕然とした
もっと夢見させろよと
貯金なんて現実より5万少なかったんだぜ?
こんな仕打ちある?
幸せすぎるwww
俺はちょっとした理由があって彼女とかもういいやって考えの人だったからビビったわ
「で、お前彼氏出来たの?」
部屋から追い出された
こんだけ何も変わってないとなると、俺は明日出勤しなければならない
正直あの道路に出るのは苦痛なので母さんに送ってくれるよう頼んで初日は寝た
夢は見なかったと思う
あれ?携帯がねえな?ってこと
家中探しまわって見つからなくて車に探しに行ったらやっと発見
でも車にあったのはドコモキャリアのiPhone
いや確かに俺はドコモ使ってるけどXperiaだしそもそもiPhoneなんて出してねーよってこれまた混乱した
なんでだろ、戻りてえとは思ったけどゲラゲラみたいに誰かが助けに来てくれる訳でもなかったし、方法がわからんかったからってのはある
知らない人も何人かいたけど概ねは知ってる人の名前だった
ここで衝撃の事実
俺の彼女っていう人物がまさかの元カノさんだった
正直信号よりも動揺した
世界でも百人に二人は統合失調症だから
学年で一人や二人はおかしな奴居ただろ?
『この世界に生きていない』匂いと言うか
あれだ
妄想が自覚出来るうちは風邪と一緒で精神が抵抗してる状態
でもサヴァンと一緒で常人にはない芸術的才能も極々稀にいるけどな
夏目漱石や芥川龍之介、ゴッホとか
鳥居みゆきも有名
俺病気なのか?
とりあえず俺には芸術的才能も文才もないことは確かだwww
嬉しいけどあまりのことに頭がついてってなかった
電話したかったんだけどチキンな俺には出来なかった
だって俺の彼女かもしんねーけど、俺は亡くなってるのこの目で見ちゃってるからさ
そんなこんなで動揺しつつ会社へGO
左ハンドルの母さんはちょっとかっこ良かった
めっちゃ励みになります!
やっぱりみんなこんな話興味ねーかー・・・www
母親の運転でいつも通り仕事場に着いたけど、仕事場も左右反対になってること以外は何も変化がなかった
機械オペレーターやってるから機械が左右反対になっちゃってるのは正直困ったがまぁどうにか出来る範囲ではあった
疲れきって同期と一緒に食堂に飯を食いに言った時あることに気付いた
元カノがいる
黙って見てんのもいるから書け
おもしろい
わかりました先輩!
そんななか元カノがこっちに気づく
目があったのなんて6年振りで涙をこらえるので精一杯だった
「お疲れ様!」と言いつつこっちに駆け寄ってくる元カノ
俺はもう恐怖すら感じた
俺「あ、ああごめん」
元カノ「なんかやつれてるけど体調悪いの?顔も赤いよ?」
俺「いや大丈夫だよ。暑いだけだから」
元カノ「ふーん、じゃあご飯食べ終わったら喫煙所きてねっ」
元カノは去って行った
元カノさんよ、君いつから煙草吸うような子になってしまったのだよ
あ、ちなみに定食のおかずは麻婆茄子とおひたしだった
健康的だね
喫煙所には何やら女性向けらしい細い煙草を吸う元カノがいた
俺もとりあえず煙草に火をつけようとすると、彼女が火を着けてくれた
こんな些細なことでも顔が歪ませて我慢しないといけないくらい嬉しくて切なかった
元カノ「なんか2日見てなかっただけで雰囲気かわってない?ww」
俺「そうかな?つかなんで2日も会ってないんだっけ?」
元カノ「パートなのにそんなに仕事させる気?ww」
俺「ああ、ごめんごめん出勤じゃなかったわけね」
元カノ「あたしのシフト毎回送ってるんだから少しはチェックしてよー」
俺のずぼらなとこは変わらんらしい
そして元カノはパートとしてひたすら検品をしているらしい
俺は朝から気になっていたiPhoneの中身を見てみることにする
彼女と旅行に行っている写真が多かった
どうやら俺も彼女も旅行好きらしい
まぁ実際の俺はせいぜい男友達とラウワン行くぐらいなんだけどなwww
ガラケーの画像もiPhoneに移動させたのかもわからんけど高校時代の写メなんかもあった
なんか写真の自分の顔に違和感があったんだけどその時はわからんかった
んで、俺の世界と決定的に違う写メを見つけた
(まぁ新しい方の写メはほとんど現実とはちがうんだけどね)
その前に彼女が亡くなったいきさつを簡潔に話すわ
彼女は俺と幼なじみで幼稚園が一緒
幼稚園生ながらにバレンタインデーにチョコくれたりしてた
中高は俺の転校があったりして離れてた
高1の時俺が女子高の文化祭に野郎共と乗り込んでそこでたまたま再会して付き合うことになった
んで3年の時に最後の夏休みの記念ってことで8月に両家ひっくるめて群馬の某温泉に行こうという計画が出てた
二人とも楽しみにしてて
あと半月で旅行だー!ってある日
彼女と彼女のお母さんが交通事故に遭って亡くなった
相手はダンプだもん
そりゃ敵いっこないわな・・・
まぁ、そんなわけだ
こんなことがあったせいか俺はもう彼女作る気になれんかった
決定的に違う写メのことだが
なにが違うのかっていうと
俺と彼女が群馬の某温泉地に行ってるんだよ
彼女のお母さんもいる
ここで俺はもしかしてあの時事故らなかったらこんな感じの世界だったのかな、と考えた
まぁそれにしてもあの信号とかはわけわかめだがwww
その写メを見てると妙に泣けてきてさ
お前この短時間で何回泣くんだよって感じだけど、やっぱり我慢の限界がきて泣いてしまった
野郎が喫煙所で携帯見て泣いてる姿ってだいぶカオスだわ
パラレルのが正しいかもなー
あの世界でも普通に残業あるのな
携帯をみると元カノからメールが来ていた
「今日バスケ終わったら家まで迎えきてねー!」
なるほど今日は金曜日
今までも金曜日の夜はバスケに行っていたが、どうやら変わらずあるらしい
ふと思った
もしかして体育館の横で寝れば帰れるんじゃね?
そう思い母親に送ってもらえるよう必死の形相で頼むが断られ
結局自分で運転して行くことになる
ちなみに魔の赤信号に出会うのはこの時
何故か中学校だけ反対になっていない
内心あーこれやっぱり中学校重大ポイントじゃね?と思いつつ
この前と同じ位置に車を停め
寝る体制に入る
・・・が一向にこの前のような睡魔が来ない
in世界すればわかるぜ
再会します!
諦めてバスケに行った
身体能力も何も変わってないし
チームメイトも変わってなかった
ただ、ほとんどのやつは左利きになっていた
そして俺が右利きであることにかなり驚いていた
お前いつ右利きになったんだよ?って感じで
正直左利きが増えてディフェンスしづらかった感じはある
全部って訳じゃないから不思議なんだよな
楽しい楽しいバスケの時間も終わって
ついに元カノの家に行く時間となってしまった
行きたい半面行きたくない半面で葛藤はあったけど約束らしいので行くことにした
運転には十分注意し彼女の実家につく
彼女の家は今では誰も住んでいない
3年前まではお父様と妹さんがすんでいて俺もお線香をあげに行っていたが
お父様は先に進むという決意を込めて家を手放してしまった
そんな彼女の家が庭も綺麗にされて昔のように電気もついていた
そして反転もしていなかった
仮に異世界があったとしてだよ
他の話も本当だとするとだよ
世界間のエネルギー障壁越えてきたのに無事に戻ってこれる確率が高すぎる
年間行方不明者8万人
そのうち1万人が異世界に行ってたとかなり多目に仮定して
そのうち1000人が分子レベルで分解されずに無事で
そのうち100人くらいがもう一度この世界に帰れて
そのうち10人が分子レベルに分解されずに無事で
そのうち2ちゃんねらーが5人くらい
さすがに確率高すぎだろ
僕文系ですしエネルギー障壁とかまったくわからんです・・・
寝てたら行っちまった?からなあ・・・
世間ではそれを夢って言うんだぜ
夢なのかもなぁ
実際に証明しろと言われても無理だろうしな
でも夢だとしてこんなに長い夢を起きたときほとんど忘れずに覚えてるっていうのは結構不思議なことじゃないかな?
>>129は無視したくせにさあ
すまんかった
元カノ「バスケ馬鹿お疲れー!」
俺「馬鹿ってwww何する約束だっけ?」
元カノ「ラーメン奢ってくれるっていってたじゃん!」
俺「ああ、そうだったな」
元カノ「まったく・・・本当適当なやつなんだから・・・。今行くから待ってて!」
左利きの俺は元カノとどんなラーメン屋行ってるんだろ、とか思いつつ待つ
それ言われると正直素直には肯定出来ないんだよな・・・
心のどこかで早く亡くなってしまった彼女を恨んでた気もするし
まぁ、理不尽な感情なんだけどさ
元カノが家から小走りで出てきた
見たことない服だったけど私服の元カノはすごく懐かしい感じがした。
元カノ「今日もお疲れ様ー!オペレーターさん今日不良品出しすぎだからww」
俺「仕方ねーだろだって」
元カノ「だって?」
俺「いや、別に・・・」
機械が左右反対でしたなんて言えるわけねーだろ
>>126
スペック
俺
24歳
フツメンということにしてくださいすいません
機械オペレーター
バスケ馬鹿
元カノ
享年17歳
俺は可愛いと思う
女子高
水泳部
Dカップ
デブではない
バームロール大好き
あんまり変わってなかったかな
せいぜい髪の毛の色が変わったぐらいで
よくみるともっと違いがあったのかもしれんが
機械オペレーターって数ミリ単位で調整するからだいぶ苦戦したわ
ネジの溝も逆方向なんだもの
俺「んで、どこのラーメン屋行こうか?」
元カノ「は?いっつも行ってるとこに決まってんじゃん」
俺「えっと、やばい暑さで度忘れしましたww」
元カノ「○○高校の近くの!」
俺「それって××家?」
元カノ「そこしかないじゃーん、早くーお腹減ったー」
ねぇ元カノさん
そのお店出来たのあなた亡くなってからですよ
しかもそれ俺の行きつけの店ですよ
おばちゃんにあんたらいつもマズイラーメン食べに来てくれてありがとねー!と言われる
元カノはいやいやこのマズさが病みつきになるんですよー
おばちゃん&元カノ爆笑
お前らどんだけ仲いいんだよ・・・
おばちゃん「いつものでいーんかい?」
元カノ「おばちゃんよろしくー!」
おばちゃんがなぜか子供用?の小さいラーメン用の器を持ってくる
そして彼女がその器を自分に引き寄せる
彼女のもとに半チャーハンが届く
おい、お前そんなに食うの?と思っていると
俺のラーメン到着
おい待ておばちゃん
俺のいつものは醤油ラーメン多め固め濃いめの並だぞ
これ、味噌だし大盛りじゃねーか!
すると彼女はおもむろに俺のラーメンを自分に引き寄せ、小さい器に移しだした
なるほど、こいつ昔から味噌ラーメン好きだったもんなぁ
でも量が多いからって言っていつも残していた
確かにこうすれば好きなもの残すの気にしないで食べれるもんなぁと
おれも彼女が生きてるうちに思い付いてればなぁと思った
ラーメン食べながら何か妙に彼女が俺の顔を見てくる
俺「なんかついてる?」
元カノ「黒子いっぱいついてるよww」
俺「うるせぇwwwアホwww」
元カノ「バスケ馬鹿にだけは言われたくないわwww」
なんか俺馬鹿にされてるだけだったような気がするけど、他愛のないこんな会話が嬉しい半面いちいち心に刺さってた
俺「んー?」
元カノ「記念日までもうすこしだね!」
記念日、記念日・・・
あれ?いつだったっけ?
俺「ああ、そういえばそうだな」
元カノ「あんた忘れてるでしょ?口とがってる」
母さんが発見した俺が嘘をついたときの癖である
元カノ「あたしが初めて告白した日でしょーが」
俺「あ、わかった」
元カノ「わかったじゃなくてせめて思い出してって言ってよ・・・」
ちなみに記念日はロマンチックな元カノのせいで閏年となっております
元カノ「え?何いってんの?来年じゃん」
ここでiPhoneのカレンダーで調べて気付いた
閏年がこっちとずれている
まぁだからと言ってそこまで騒ぐことでもないが俺は結構動揺した
俺の黒子をつつきまくる
俺「気功つくのやめてもらっていいすか」
元カノ「だってあたし食べ終わったし暇じゃん!」
実はこいつ
食べる量が少ないと言うだけで速度はすこぶる早い
だから昔から俺がいつも待たせる
んで、いつもちょっかいを出される
もう無理、限界
俺は泣き出しまたしてもカオスな空間を発生させた
俺「そうやってちょっかいだしてくんじゃねーよ!」
元カノ「ええええええ!そんなに嫌だったの!?」
俺「嫌じゃねーよ!」
元カノ「じゃあなんで泣いてんのー!」
俺「うるせーアホ!」
元カノ「えええええーそんなー!」
俺は会計を済ませ彼女に慰められつつ車に戻った
俺「ごめん、別に嫌だった訳じゃないんだ」
元カノ「ならいいんだけど・・・」
俺「情緒不安定かもしれんわwww」
元カノ「まじかwww」
俺「本当に嫌じゃなかったから次はつっつかれても泣かねーよwww」
元カノ「じゃあその顔に穴開くほどやってやるぜwww」
俺「それはやめてwww」
元カノ「あははははwwあ、そうそう聞きたいことあったんだ!」
俺「ん、何?」
元カノ「すごく気になってたことがあるんたよねー?」
俺「だから何だよって?」
元カノ「今日右手ばっかり使ってるけど、左手ケガでもしたの?」
俺「え?ああ、ちょっとねー」
元カノ「ああだから今日は左手で手繋いだんだねー?普段利き腕は自由にしとかないと危ないとかいってたからさー」
俺「今は自由になるの右手だからなww」
こいつたまに鋭いから本当に怖い
この時は本当に冷や汗ダラダラ
元カノ「あと1個だけいい?」
俺「ん?何?」
ここで元カノが少し震えているのがわかった
俺は何で震えてるのかわからずにとりあえず冷房を切った
彼女は俺に震えながら涙目で聞いた
さっき見てて気付いたんだ。なんで黒子の位置が反対の位置にあるの?
俺は何も言葉を出せなかった
彼女は泣き出した
元カノ「ねぇ、何で?何で?何で?」
俺「いや・・・」
元カノ「ちゃんと答えてよ・・・。訳わかんないよ。不良品だっていっぱい出すし。あんなに機械扱えない人じゃなかったし」
俺「ちょっと待て、俺はそこまで仕事出来ないわけじゃない」
元カノ「実際出来てなかったじゃない!」
本当にぐうの音もでません
職場で仕事を見られているのも考えもんだ
俺「え?」
元カノ「だって俺君じゃないもん。だから誰なのって聞いてる」
俺「俺は俺だよ・・・」
元カノ「違うよ!似てるけど全然違う」
正直この言葉は俺には痛すぎる一撃だった
そうなんだよな
俺がこの世界をおかしいって思うってことは
こっちの世界で育ってる俺を見て元カノがおかしいと思うことはなんら不思議なことじゃない
でも、今まで生きてきた中で言われてきたどんな言葉よりも辛かった
俺はもう頭狂ったと思われてでも説明するしかないと思った
必死に説明した
体育館から
道路から
家から
仕事から
そして元カノのことも
聞き終えた元カノは一言
とてもじゃないけど、信用できる話じゃないね。私帰るから送ってって。
俺は元カノを家に送った
ああ、終わったんだなぁと思った
風呂に入り
寝床に着いた
今度は違う意味で彼女を失ってしまった
いや、そもそも俺は顔が似てるだけで手にいれてなんかなかったんだな
馬鹿らしい
こんな世界でずっと生きていかなきゃいけないのか
そんな考えを巡らせているうちに2回目の朝がきた
このまま消えられればいいと思った
タオルケットにくるまって人生を投げ出していると
部屋のドアが開いた
母さん、部屋に入るときはノックしろって
元カノだった
え?と思ったその瞬間
ばちこーん!
平手をくらった
俺は久しぶりに視界に星を見た
俺「え、いや、あ」
元カノ「色々考えたよ。私の彼氏は謎の組織にやられちゃったのかなとかさ。でもさ、そんな人じゃないじゃん。何かの秘密握ってそうな感じもなければ、そんなに優秀なわけもない」
俺「それは言い過ぎじゃ・・・」
元カノ「それに思うの。あなたがもし俺君じゃなかったとしたら、何で嘘をついたときの癖が一緒なの?そんなのおかしい」
元カノ「それに、あの話をしてるときの俺君は真剣にバスケの話をしてるときと同じ顔をしてたよ」
どんだけバスケ絡んでくんだよ・・・
元カノ「あたしは信じようと思う。本当に馬鹿らしいしアホな話だけどさ、俺君は俺君だよ。俺君じゃなかったら別に好きでもない味噌ラーメン無理に食べないでしょ?」
味噌ラーメンのくだりで笑顔になった彼女をみて俺は号泣した
でも俺自身としては俺の意見も捨てがたいからさ
彼女の車に乗る
彼女の車は左ハンドルのプリウスだった
俺はプリウスに乗ったことがなかったのでちょっとテンション上がってはしゃいだ
元カノには、どんだけはしゃいでんのwwと笑われた
車に乗りながら彼女が一言
あたしさぁ、左ハンドルって運転しにくいような気がするんだよね、と
元カノ「そんなことないよー、みんな右折するのめちゃめちゃ難しいって言ってるもん左折は簡単だけどさ」
俺「確かに左折は楽そうだなww」
元カノ「今度俺君の右ハンドル車運転してもいい!?前は左ハンドルだったのにいつ改造したの?って感じだけどww」
俺「やだよ、ぶつけたら任意保険どうなるかわからんし」
元カノ「ていうかそっちの保険こっちでつかえるの?ww」
俺「」
ってことはやっぱり中学校って場所が重要なんだろうな
たぶんそうだと思う
この世界の車とこの世界の俺もこっちの世界飛ばされてたりしたらうけるな
職場に着いた俺は不良品を出しつつもなんとか目標の数字をクリアできた
四苦八苦している俺の様子を元カノがニヤニヤしながら見ているのはなんとなくわかった
元カノいわく、普段は俺が機械を早く動かして元カノ含むパートを馬車馬のようにこきつかっていたらしい。絶対に偏った意見だと思う
そう、俺が爆睡した中学校である
正直行くのが嫌だった
彼女とも少し話せるようになったのに戻ってしまうことが
でも心配してくれている元カノの気持ちを考え男らしく行くことにした
んじゃ元々居た彼はどこいったの?って半狂乱になんないのかなー?
なんてつまんないこと思ってしまった
元カノいわく、二人がであってケンカになっても困るし、それに最近あたしの作ったプリン不味いって言ったから謹慎した方がいいんだー!
って言ってた
強がり丸出し過ぎてせつなかったけどな
結末はやく
まだ結構あるけど結末いっちゃうべき?
何日向こうに居たかだけ知りたいっす
あ、今のペースで順を追っておなしゃぁす
それ言っちゃったら寂しいじゃないですか、もうっ
俺「車一台も停まってないしいないんじゃね」
そうそう説明してなかったけど、この中学校は元カノの母校だったんだよね
俺の中学校と仲悪かったから当時はとてもじゃないけど入れなかったのを覚えてる
ふと思う
あともう少しで6時になる
車もない
この前と違うのは元カノがいることぐらいだなぁって
元カノ「んー?どうしたー?」
俺「文化祭の時実はさ、一瞬誰だかわかんなかったんだよね」
元カノ「はぁ!?なんでよ!?」
俺「だって髪の毛めっちゃ茶色くなってんだもん」
元カノ「塩素パワーだからww悪いこじゃないからwwていうか何でそんな心にしまっておけばいい話しだすの!?」
俺「いや、こっちの俺が羨ましいから、こっちの俺が帰ってきたら一発ぐらいビンタされてもいいんじゃないかなと」
元カノ「その陰険さはどっちも一緒なんだね、はぁー」
俺はやっぱり俺なのか?
言ったよ
そしたら「あたしあの頃ひかれかけたことならある」って言ってた
何で覚えてるか聞くと
「それぐらいしかひかれかけた記憶がない」ってさ
まだはいといて
今日涼しいからさ
元カノ「あぁー、本当だね・・・」
俺「なんで寂しそうなんだよwwもうすぐ彼氏帰ってくるかもしれないのにさっww」
元カノ「うん、だけど・・・」
俺「浮気か?」
元カノ「ばか!いい加減にしろ!」
怒られた
元カノ「それはいつものことだから気にしてない」
俺「おいこら」
元カノ「いくら世界が違うかもしれないっていったって俺君がいなくなるのは寂しいし怖いよ」
元カノが泣いてしまった
俺「俺なんかがこっちきてごめん」
元カノ「なんでそんなことばっかり言うの!!」
俺「でも俺、お前に会えてすげー嬉しかったよ。成長したお前に会えると思わなかった」
元カノ「単身赴任のお父さんみたいなこといってるよ」
俺「お前な」
元カノ「ねぇ、いいの?」
俺「何が?」
元カノ「俺君があたしとほとんど目を合わせてないのばれてないとでも思った?」
元カノ「ちゃんと見ておかなくていいの?」
違う世界の人だなんて思えない
確かにちょっとソバカスは増えてるけど確かにあの大好きだった顔だった
色々なことを思い出した
ひじを見た
昔派手に転んでかさぶたをとりまくったせいで痕が残っている
足を見た
すねのところに薄く横に伸びた傷痕があった
俺はこんなもの見たことがない
元カノ「え?この足の?」
俺「そう、いつケガしたの?」
元カノ「いや、ケガはしてない」
俺「でも傷痕が・・・」
元カノ「うん、なんか急に傷痕らしきものが出来ただけで、ケガはしてないんだよねー」
俺「いつ出来た?」
元カノ「えー?んー・・・」
俺「お願い、思い出して!」
元カノ「確か水着着るとき騒いだ覚えがあるから、高校の夏かな?」
俺「何年の?」
元カノ「3年かなぁ?」
元カノが亡くなるとき車の中で足の骨を折っていたと聞かされていた
それはすねで間違いなかったと思う
気は楽かどうかは別として、俺が幸せになる自信はある
ただ、それでこっちの優の本来の彼氏を取り上げてしまったら優が悲しむとも思うんだよね
ここから 元カノ=優 ということでお願いします。
もしかしてある程度2つの世界で繋がりがあるのだろうか?
すねの傷といい、妙な共通点が出てくる度に俺は混乱してしまっていた。
そんな俺に優は一言言った
大丈夫、あたしは生きてるよ
こっちの優は生きている
俺の彼女だった優はもういない
そう思うことで少し冷静になれたと思う
そしてつくづく優は俺のことわかってくれてるんだなぁ、とこっちの優に対しては矛盾したような考えを抱いた
結局あの日から俺は逃げてたんだな
逃げ続けたんだな
だから彼女も作らなかったんだな
そう思った
俺は優を一生思い続ける
こうやって優を神聖化していた自分が情けなく感じた
俺「おっぱい」
優「あ"!?」
俺「すいません、嘘です」
優「で、本当は?」
俺「なんでとかはないんだよな。物心ついたころにはお前が近くにいたし」
優「あたしね思い出しちゃった」
俺「何を?」
優「俺君、高校時代1回もちゃんと好きだって言ってくれなかったよね」
俺「え・・・」
優「そっちでは違うの?こっちはそれについての話し合いしたんだけどさ」
優「ん?もっと好き!愛してる!って言ってくれなきゃ浮気してやるっ!って」
俺「それ話し合いっつーか脅迫・・・」
優「まあ、それ以降はたまに言うようになったよ」
このことは俺がものすごく後悔していることでもある
俺は 好きだよ とちゃんと言ったことがなかった
あるのは棺桶の前で 好きだった と言ったことぐらいだったんだよな
優「やっぱり言えなかったみたいだね」
俺「言えなかったわ・・・」
優「やっぱりそこは違うかもこっちの俺君は言えるからね、嫌々だけどww」
俺はここで泣いてしまった
俺「いいなぁ、羨ましい。優に好きって言えるなんて羨ましいよ。俺はもうチャンスもねえんだよな。」
泣きながらむせながらなんとか言葉に出した
ごめん思い出して俺が死亡寸前
優が俺の手を握る
じゃあ言ってよ?
今だけそっちのあたしになってあげるからさ
それともまたチャンス逃しちゃうの?
俺は泣きながら
生まれて始めてきちんと優の目を見て嗚咽混じりに言った
今まで本当にごめん
あんなことになるなんて思わなかった
俺には何もできなかった、ごめん
何度も俺が変わってやれたらと思った
好きだ、好きだ、好きだ!
大好きだ愛してる!
結婚してくれ!
俺も一服するわ
身体に良ければ最高なんだけどなー
実は向こうの世界では健康に良かったりしないのかなー?
結婚してくれは正直言ってからやっちまったと思った
でもさ、言ってるのすごく辛くて苦しいんだけど、そのぶんものすごく暖かいような幸せな気持ちになれたんだよね
俺はいい終えて少し気が楽になり笑顔で優の顔を見ることが出来た
あーあ、やっとバスケ馬鹿がちゃんと笑ったよ
そう言って
優は俺にキスをした
すまん一服せずにはいられなかった
たった2秒間位のキスで
こんなに長く感じたことはなかったし
亡くなってから6年間好きであり続けて、もう二度とすることができないキスだったから
俺はそのあとちょっとの時間ぼーっとしてた
俺「わからん・・・」
優「キスの経験人数1人なの?2人なの?これどっち?」
俺「んー、彼氏が鏡に映っててそれにキスしたようなもんじゃないの?ノーカンでいーよ」
優が俺の頬を触る
優「んー、だめ。ちゃんと生きているんだからカウントにしよう!」
俺はまた何故かここで泣き出す
奇遇だな俺も仕事だ
今夜は寝かせんぞ
すまん、多感な高校時代で恋愛経験ストップしてるもんで
1と同い年のくせに俺ときたら‥‥‥
どうせ後悔するなら、やって後悔してくれよ!俺みたいに好きなやつに好きって言えないようなやつじゃだめだぜ
それなるべく言わないようにしてるんだ
生前そういう話題になったときに、私は私だから!って怒ってたからさ
そんな子が
今だけ俺君の彼女になってあげるって、俺の彼女の身代わりみたいになってくれたことが
ものすごく切なかったんだ
俺「なぁちょっと一緒に来てくれ」
そう言って車から降り、優の手をひいて校門に向かった
しっかりと左手で引いて
俺「敷地内から出て、少し離れたところにいてくれないか?出来れば死角になっているところでさ」
優「え、どうして?一緒にいちゃダメなの?」
俺「来たときは誰も人がいなかったから、状況が近い方がいい」
優「わかった、また会える?」
俺「今度はちゃんと左利きの俺が来るはずだから安心しなw」
優「元気でね」
俺「俺は大丈夫だから心配すんなって」
優「大好きだよ、行ってらっしゃい」
優は敷地外へ俺は車へと戻った
これ明日再開してもいい感じかね?
みんな彼女、嫁さんと仲良くなー
おやすみー
気分的には引退試合が終わってとぼとぼ家に歩いて帰ったときと似ていた
前向きな感情ではなかったけど、戻れるような気が漠然としていた
あの時と同じ曲をかけてみた
このiPhone持って帰れるのかな
とか考えつつ写メを閲覧
なんか、眠くなってきた
つかれてるだけか?
それとも例のやつか?
まぁどっちでもいいや・・・
俺は引き込まれるように眠りについた
テンションめっちゃ上がってる
死んでたっていうか
俺の親友である人物が存在してないことになってた
気をつけて
すまんなぁ
とりあえずはしょってはいるつもりなんだが、イマイチ短くできんのですよ・・・
設定を元カノの事故を20代前半、現在30歳前後に変更した方がしっくりする話だと思う。
あと死に別れても「元カノ」って言うの?
しっくりくるかぁ
でも実際の年齢に合わせないと話してる途中で俺がわけわからんくなっちまうからなぁwww
元カノって言うの結構複雑な心境だよ
きちんとお別れしたわけでもなけいからさ
今の俺にとっては
付き合っていたっていう過去形の形でしか彼女のことを話せない
だから元カノって言わせてもらってる
車で寝ていた時夢をみていた気がする
優が「みてみて!あたしの歯丈夫!」っていいながら煎餅2枚重ねてバリバリ噛み砕いていた
わけわからんけど多分幸せな気持ちになってたと思う
誰かに揺り動かされて目が覚める
暗くてよく見えなかったが
間違えるわけがない
目の前にあった顔は元カノだった
俺、戻れてねーじゃんかよ
いつまで外にいればいいかわからわかったから車に来てみた
車に来てみたら俺が爆睡してたからとりあえず起こしてみたそうな
俺「来ちゃったのがいけなかったんかなー」
優「俺君の実力不足だよ」
俺「なんの実力だよ・・・」
そんなこと言いながら
戻れなかったことを喜んでる自分がいた
とりあえず2人でどこかに食べに行くことにした
サイゼが近くにあったので入った
こっちのサイゼとほとんど変わりがない
ただメニューに決定的なちがいがあった
俺の大好きなチョリソーがない
憎きエスカルゴは残っているくせに
そういえば、信号機の赤で警笛を鳴らす理由って分かったんでしょうか?
私、気になります
あれね、意外と簡単な理由だった
死亡事故が所轄管内で確認された場合に追悼と交通安全を自分に戒めるってころなんだってさ
おかげで高校の時あだ名がチョリソーだったし
そんぐらい愛してるチョリソーがなかった
俺「ねえ、チョリソーないの?」
優「チョリソーってウインナーの辛いやつ?」
俺「そんな感じ。ないの?」
優「何回も来てるけどそんなメニュー見たことないよー」
俺「じゃあ俺の高校の時のあだ名はなんだったの?」
優「なんで急にあだ名の話?」
俺「いいから、なんだったの?」
優「えーと、早弁侍」
わけわかんねえよ・・・
優「ちょっと待って、つけたのあたしだけど」
俺「お前かよ!」
優「だっていつも2時間目終わると食べ出すからさー」
確かに俺はしょっちゅう早弁していた
ということは俺がもしチョリソー好きじゃなかったら
危なく早弁侍と呼ばれていたわけだ
高校は男子校と女子校隣接してるし
共通の友達もだいぶ多かったからなwww
ただチキンな俺は文化祭ぐらいでしか女子校に行けなかったというorz
違う高校だから安心してくれ
俺は子ども染みてるかもしれんがメロンソーダばかり持ってくる
優もメロンソーダが大好きだった
俺がメロンソーダを注ぎ終わると
後にいた優もメロンソーダを注ぎ出した
優は4回ぐらいにわけて注ぐのだが、その癖も同じだった
本人が言うには
わけて注がないと泡が邪魔でいっぱい入らない!かららしい
国語力低いから誤解させることはあるけど勘弁なorz
サイゼから出て、優の家に行くことになった
正直優の家族を見るのが怖いっていうのもあった
でも久しぶりの優の部屋がどういう風に変わっているのか見たい気持ちもあった
結局は好奇心が勝つんだけどな
最近顔見せなかったなーとかそんな他愛のない会話
妹さんも元気そうだった
元気な顔の二人が見れて嬉しかった
挨拶も早々に済ませ彼女の部屋に行く
書くから待ってね
ドアが開く
俺は部屋のなかを見て驚く
ほとんど高校の頃と変わっていない
しいて挙げるなら俺との写真があることぐらいだった
温泉の写真も含めて
でもおかしいことがひとつだけある
それを優に聞かなければならない
ウイルス性の風邪だと
結構高熱で るんだな
俺はとりあえずつまらなくても最後まで話そうと思うからさ
寝るぐらいなら倒れてやるわ!
優「そんなじろじろ見るような部屋じゃないでしょ?www」
俺「まぁ、また入れると思わなかったからさ」
優「ねぇ、気になってることあるんでしょ?」
こう言われてはもう聞くしかない
俺「お母さんはどこにいるんだ?」
優は笑いながらこう話した
お母さんはね、死んじゃったんだ
ダンプと正面衝突
お母さんね、病院に運ばれたときお母さんじゃないみたいになってた
血まみれの何かにしか見えなかったんだ
あたししばらく受け入れられなくてさ、何回もいなくなっちゃおうかって考えたよ
こちらの優は自分が事故に遭わなかったものの
お母さんの事故によって深い傷を負っていた
俺はそれにまったく気付けなかった
優は続ける
俺君の話聞いたとき
もしかしたらそっちの世界ではお母さんが生きているかもしれないって
俺君が私に会えたみたいに
私もお母さんにまた会えるかも?って期待したの
でも俺君の世界ではお母さんどころか私までいなくなっちゃってた
ねぇ俺君
なんでお母さんはいなくなっちゃったんだろう
もうどこの世界でもきっと会えないんだろうなぁ
お母さんじゃなくて私がいなくなっちゃえばよかったんだ
あーあ、なんか疲れちゃったなぁ
そう言って悲しそうに笑った
俺は
生まれて初めて優にビンタをお見舞いした
スパァァァァァァン
優は痛みよりも驚きが隠せないようだった
俺「何でお前そんなことばっかり言ってるわけ?」
優「あんたにわかるわけないじゃん!」
俺「おう、わかんねーわ」
優「あたしはずっと辛かったの!お父さんだって妹だって人が変わったようになっちゃってさ、あたしは一人で支えてきた」
俺「もしお前が慰めてこなかったら、二人は俺の世界と同じようになってただろうね」
優「もう疲れたの、あたしの人生だったら何したって構わないでしょ!」
俺「お前がもう一度あの苦しみを俺に与えても平気だって言うんだったら好きにしていい」
優「そうじゃないけど・・・!」
俺「お父さんと妹をさらに苦しめたいならやればいい」
優「いっつも正論ばっかり言ってさ!あたしの言ってることが間違ってることなんてわかってるよ!でも辛いの!辛いんだもん!」
俺「俺だって辛いわぼけ!何が嬉しくて好きなやつに死にたい死にたい言われなきゃいけねーんだよ!」
優「そんなに好きだったんならちゃんと好きって言いなさいよバカ!」
俺「馬鹿ですよ!馬鹿だからお前が死んでからしか気付かなかったんだろうが!死ぬことだけは絶対に許さねぇ!」
優「はぁ・・・本当にバカ・・・俺君とケンカしてまとまった試しないよね・・あーあ、バーカ、バカバカバーカ」
優は泣き出した
安っぽいドラマでも許してくれよww
本人は真剣だったんだからさww
優が俺に抱きついてきた
俺は久しぶりに優の匂いを近くで嗅いだ
匂いの記憶って意外と残ってるもんなんだね
嗅いだ瞬間匂いが変わっていないことに気付く
優自身の匂い、髪の匂い、そして香水の匂いが混じった大好きな匂いだった
正直高校の頃はこの匂いを嗅いでしまうと息子が元気になってしまったものだが、今は穏やかな気持ちで抱き締めていられた
俺「この香水まだ使ってたんだね」
優「やっぱりそっちでもそうなんだねぇ・・」
この香水は付き合って初めて誕生日プレゼントであげたものだった
勉強してるか?www
優「そっちでもサイゼでバイトしてたの?」
俺「そうそう、稼げてチョリソーとメロンソーダが近くにある環境だと思ってさwww」
優「チョリソーそんなに美味しいの?」
俺「今だったらビール飲みながらだったら最高かも」
優「ふぅん・・・。あ、じゃあお酒買ってきて飲もうか?」
俺「それいいじゃん、買ってこようぜ」
二人でセブンに行き
メロンソーダとお酒を買って戻ってくる
カロリとかほろ酔いみたいなあんまりアルコールがきつくない酒
俺はビール大好き野郎だけど金がないので発泡酒大量購入
チョリソーありませんかー?
って優が店員さんに聞いてたみたいだがどうやらなかったようで文句言いつつも普通のウインナー購入
この夜俺は優の新たな一面を目にすることになる
カロリとかほろ酔いみたいなあんまりアルコールがきつくない酒
俺はビール大好き野郎だけど金がないので発泡酒大量購入
チョリソーありませんかー?
って優が店員さんに聞いてたみたいだがどうやらなかったようで文句言いつつも普通のウインナー購入
この夜俺は優の新たな一面を目にすることになる
優の今の趣味のこと
優の今の好きな音楽とか
こんなこともやってるのかー、って結構楽しく話せた
優の顔が赤くなってきた
酒はそんなに強くないと話していた
すると優が急に俺の発泡酒を奪い
とり半分くらい飲んだ
「うにゃー!にゃー!いやー!」
苦さのあまり猫になった
優「あはははは!wwおいしくなーい!ww」
俺「おい俺に謝れ」
優「ねーねーねーねー!ww」
俺「ん?どうし チュッ
優に急にキスをされた
俺「なんだ!?急になんだ!?」
優「えー?俺君好きだからー!」
そのあと俺の上に優はのしかかりキスの雨を降らせた
優はどうやら酔うとキス魔になるらしい
俺は覚悟を決めた
優の唇の間に舌を差し込んだ
優は抵抗せず舌を絡めてきた
優の息が荒くなる
もちろん俺の息子は臨戦態勢である
朝まですっとばす?
黙って書くんだ
愚問!
事細かに頼むww
優から あっ という小さな声が微かに聞こえる
首筋から耳をつたい優しく耳に息を吹きかける
優の身体がびくっと反応する
シャツのボタンを開ける
大人びた下着になっている
胸に手をかける
ブラをずらすと綺麗な胸があらわれる
相変わらず感度はそこまでよくないらしいが昔ほどではない
こっちの俺が頑張ったのだろうか
そう思うと俺は嫉妬の感情が沸き上がってきた
他人なのか自分なのかも曖昧
そんな対象に対しても優を独り占めしていることに嫉妬した
俺は太股の付け根の部分に手を伸ばす
今日の優はニーハイにスカートなので
直接下着に触れる
温かく柔らかい感触がするのと同時に優が振り絞ったような声で喘ぐ
敏感な部分の一番敏感な部分に手を触れる
優は口を結んで声を我慢している
これを崩したかった俺は指の動きを早くする
すると優は ああっ!! と喘ぎ下半身に力を入れる
優は耳元でささやく
なんか変な感じ、俺君なのに別の人みたい、でもやっぱり俺君、不思議だー
ここで俺はとてつもない罪悪感に襲われる
もし俺がこっちの世界の俺だったら?
絶対にこんなこと嫌だと思うはず
俺は俺かもしれない、でも俺は俺だと思う
同じ形のものに入っているというだけで同じ人だとは限らない
ごめん、これ以上無理だ
やめちゃうの?
俺にもお前にも悪いからさ
そっか、残念だけど決めたんでしょ?
うん
じゃあそれが正しいと思うっ
俺達はこの日久しぶりにベッドで抱き合って就寝した
ベッドで寝ていたと思っていたら急に優が話しかけてくる
ねぇ
ん?
俺君は向こうで幸せなの?
まぁまぁかな
そっか、おやすみ
うん、おやすみ
本当はただ毎日惰性の様に仕事に行って、嫌なこと忘れるのにバスケをして、そんな無気力な生活が到底幸せだとは言えなかった
でも優にはそんなこと言えなかった
朝誰かの声で目が覚める
おねーちゃん!ご飯炊き忘れた!
え!?うそ!?信じられない!
おいお前ら俺これから仕事なのに白米食えないわけ?
そんなこと言うならお父さんが炊いてから寝ればいいじゃない!
朝っぱらから大騒ぎのようだ
やはり今日も俺は元の居場所に戻っていなかった
いつもと変わらない日曜日・・と言いたいところだが
この家に居ること、お父さんと妹が元気なこと、そして優がいること
全てがアブノーマルだった
優の机の上には
昔俺がプレゼントしたのと同じ香水
オムニアクリスタリンが乗っていた
懐かしいなぁ、そう思い手にのせて眺めていると
優が
ご飯だからおりてこーいっ!
と下から叫ぶ声が聞こえた
鉢合わせとかはなかったな
食卓に並んでいたのは
ウインナー、ハッシュポテトスクランブルエッグ、そしてパンだった
結局お父さんが近くのコンビニにパンを買いに行かされたらしい
ちなみにウインナーは昨日買ってきたもの
優「みてみてー!あたしが作ったのー!」
お父さん「全部焼いただけじゃ・・・」
優「うるさい」
優は家事オンチで
昔もそのことをよくお母さんにからかわれていた
いっただきまーす
みんなで食卓を囲む
優の作ってくれた朝ごはん
どれもすごく美味しかった
俺「これ、美味しい!」
優「愛が詰まってますからな!」
妹「あたし吐き気が」
父「俺も吐き気が」
優「ちょっとあんたら!」
あはははは、と俺は笑いながら
昔優が弁当を初めて作ってくれたことのことを思いだした。
これ、美味しいよ!
愛が詰まってるからだわww
同じやり取りをしていたことを思い出す
妹「俺さんなんで泣いてんの?」
俺は笑いながら泣いてしまっているようだった
見てるぞー支援
俺さんのお母さんは前日に車で会社に送らされてるのに家帰って来ないのとか心配じゃなかったんかな?
あと、こっちの世界の友達がそっちの世界で存在してなかったりするって言うけどそいつの家とかはあるのかな?表札が違う人の名前とか?
>>669
成人してかっら心配はされないかなww
>>672
家自体がなかった
存在していたとしても、それは俺の親友としてではないんだと思う
あ、みんなおはよう
「俺君お笑いの見すぎで笑うと涙が出てくる体質になっちゃったらしいよww」
妹ちゃんとお父さんは
「なんじゃそりゃww」
って笑ってくれてた
まったくいつからこんなに臨機応変なうそがつける子になったのだろうか
優に感謝した
優「急にだったからびっくりしたわー」
俺「ごめん、つい」
優「ついっておいwwさっきから香水見てるね。懐かしいの?」
俺「おう、俺があげたやつ棺桶に入れちゃったからさ」
優「ふーん、なんかありがとう」
俺「お前にお礼言われてもなぁ」
優「私代表ということでさwwあの香水あげようか?」
俺「え、でも」
優「大丈夫だよwあれ俺君が買ってくれたやつとは違うやつだからww何年経ってると思ってんのww」
俺「じゃあ、記念にもらおうかな」
もらった所で向こうに持って行けるのかもわからないし
自分が帰れる保証もなかったが
何故か俺はその香水に興味をそそられていた
俺が一目ぼれした形の容器そのものだった
メビウスの帯のようなその形がとても綺麗だと思った
優「それ匂いかがずに買ってきたんだよね?www」
俺「今考えるとチャレンジャーだよな」
優「たまたま好きな匂いだったから良かったけどね・・・」
俺「こんないい容器に入ってるのに変な匂いのわけがない」
優「俺君て本当にわけのわからない根拠で動くよね・・・www」
俺「そんなことねぇよ」
優「そんなことありますからwww」
優「んー?」
俺「こっちの俺が初めて好きだってちゃんと言ったのどんなときなの?」
優「え///急に何なの?」
俺「いや、気になるじゃん」
優「どんなんだったかなあ・・・」
俺「脅迫してたのは聞いてたけどさ
優「脅迫じゃありませんー!」
俺「で、思い出した?」
優「んー、正直今は思い出せないかなぁ」
好き、という言葉が当たり前になってしまうということが
俺には少し寂しく感じられた
優「ねぇ、デート行こっ」
俺「デート?どこにだよ」
優「○○駅の近くの駅ビル!」
俺「なんでそんな高校のころでも行けるような場所なの?」
優「よく言うよね、バスケばっかりであたしの相手なんて大してしてなかったくせにさ、エーンエーンオレクンガイジメルー(あからさま過ぎる嘘泣き)」
俺「わかったから!あの時はすいませんでした!駅ビル行きましょ!」
こうして駅ビルデートに行くのである
駅ビルに関して駅の反対側にあること以外は特段変化はなかった
ここにくると優は必ず最初にある店に行く
そう31アイスクリームだ
案の定優は俺の手を引いて31へずんずん進む
そんな優に俺は
ポッピングシャワー?ww
と声をかける
すると優は
まだまだ甘いねっww
と言いでこぴんをしてくる
店に着いた優が注文したものは
ポッピングシャワーのダブルだった
結局ポッピングシャワーじゃねえか・・・
の言うとうりだからちょっと会話のシーン削ろうぜ
そして序盤のわくわく感を又味わいたい
>>779
そうかー、優との会話いらんかー
じゃあまあ頑張る
その横顔を俺が見ていると
不思議そうな顔で んっ?とこちらを見てくる
俺が どうかした? と聞くと んーん、と言いまたアイスを口に運ぶ
向かいの店を見てみると
こちらの世界とは違う店が入っているようだ
何の店なんだろう?
看板を見て思い出した
ここは俺がプレゼントの香水を買った場所だ
アイスを食べ終えた優を連れて向かいの香水屋さんに足を踏み入れる
そこの店にはオムニアアメジストは置いてあるものの
オムニアクリスタリンは無いようだった
ここねー、しばらくクリスタリンおいてないんだよねー。だから通販で買うしかないんだぁ
と優が口を開く
6年という時間は、思い出が少しずつ減っていくには充分な期間だった
優はご飯のあとでいい!とのことだった
優の煙草吸ってる姿を思い出して少しニヤニヤしてしまった
あまりにも似合ってなくて
・・・ん?
ここであることに気付く
ちょっと待て、どういうことだろう?
いやー、気のせいか、気のせいだろうな
この場では自分の考えを否定し優のもとへ戻ることに
優の元へ戻ると小さな右手で携帯をいじっていた
おかえりっ、じゃあ行こう!
俺達はバイキングへ行くことに
席につき優の挙動をじっと見つめた
優はセルフで持ってきたコップを右側に置く
ちっぽけな疑問を優にぶつける
なあ、お前って左利き?
俺の知っている優は右利きだった
んーん、右利きだよっ、何で?
俺の心臓が早く打つのがわかった
お前、右利きだったのか?
左利きじゃないのか?
左利きじゃないかと言われると何とも言えないかなぁ
どうして?
だって昔は左利きだったんだもん
でも運動とかしてると右の方がが成績よかったから、右手で生活するようになって、今は立派に右利きww
俺は激しく混乱した
お前何かのきっかけで右利きになったんじゃないのか?
いや、本当に自然にじわじわとだよww
昔の記憶で曖昧な部分とかないか?
え・・・ないと思うけどどうして?
お前もしかして
こっちの優なんじゃないか?
は?何言ってるの?急にどうしたの?
最初に疑問を持ったのは車に乗せてくれた時なんだ
お前が車の運転をしてる時に
「左ハンドルって運転しにくい気がする」っていう言葉
あと煙草を右手で吸ってたこと
まあ煙草に関しては何とも言えなかったけどさ
そしてさっきの右利きという離し
一番気になったのは足だ
どうしてこっちのお前が優と同じ部分に傷跡があるんだよ?
いくら世界が違うからって勝手に傷跡が出来るなんて事があるのか?
なぁ、お前優なんだろ?
そうだろ?今まで何かの理由があって嘘つかなきゃいけなかったんだろ?なあ!
そうだよ
私はあなたの世界の優だよ
ごめん嘘ついてて
本当は最初に気づいてたんだ
でも俺君があたしのこと愛してくれてるか確かめたかったんだ!
じゃあ、一緒にもどろうか
優は笑みを浮かべた
俺は嬉しさで泣きそうだった
が次の瞬間優は真顔で
そう言ってほしいの?
それが俺君の欲しい答えなの?
ねぇ、俺君。
あたしは、あたしなんだよ
俺は自分の言った言葉が優の一番嫌いな類いの言葉だと気付き血の気が失せた
優は誰かに似てるなどと言われるのを物凄く嫌う
あたしはあたしだ、と
そんな優にあろうことか俺は優自身の存在を否定してしまった
ねえ、俺君
私から見たって俺君だって俺君じゃないんだよ?
冷ややかな視線、声
そんなつもりじゃなかったんだ
こう言おうとした俺だが言葉は出てこなかった
今まで見たことがないくらい
優の表情が辛そうで、悲しそうだったから
あたし、帰るね
そう言うと優は席を立ち、振り返ることもなく背を向けて歩きだした
俺はただただ遠くなる優の背中を定まらぬ焦点で見つめるしかなかった
空は少し雲があるが晴れていた
笑える、本当に笑える
せっかく会えたのに
あれほど望んだ再開だったのに
俺はまたあの時と同じ様に後悔している
何でこうなんだろうなぁ
あはははは、笑える
涙なんて出なくていいのに
どう我慢しても頬に落ちていく
家には誰もいなかった
俺はこの世界の俺から借りていた服を脱ぎ
こちらに来てしまった時に着ていたバスケの服に着替えた
俺はバッグを漁る
あった、きれいだなぁ
でもこれは俺が持っているべきじゃない
机の上にオムニアクリスタリンをそっと置く
やっぱりここは俺のいていい場所じゃあなかったんだ
忘れ物はないかな?
大丈夫だな、よし
俺は車に乗り込み家を後にした
俺がいていいかもしれない場所なんて限られている
信号に苦戦しつつも俺は優の母校である中学校へ向かった
日曜日で本当に良かった
敷地内には誰もいない
俺にとってはここだけが希望の持てる場所である
この3日様々なことがあった
色々ありすぎてすっかり疲れてしまった
・・・いや、この脱力感は俺の優に対しての情けなさから来ているんだろうな
そう自分のことを鼻で笑った
書き溜めしてないから遅くて迷惑かけてごめんな
急いで書く!
もし帰れなくても二度と会わないつもりだ
俺と優は一緒にいられないような運命にあるらしい
こっちの世界の二人は羨ましいなぁ
ああ、そうだ
もし帰れなかったら
自分で自分を終わりにしよう
そうしなければこっちの俺は出てこれないんだろうから
楽しかったなあ
すげー辛かった、悲しかった
でも思い返すと楽しかったことしか出てこねーや
あーあ、本当都合よくできた頭だな
あーあ、楽しかった・・・
そして俺は煙草に火をつける
煙草が肺に染み渡り気分が落ち着く
その時、校門から車が一台凄いスピードで入ってくる
敷地内では煙草を吸ってはいけないので
慌てて俺は火を消した
誰かが降りてくるようだ
面倒くさい・・・
どうせ学校の先生だろう
そちらを見ないようにしたが運転席の窓が叩かれる
舌打ちをしながら横をむく
そこにいたのはまぎれもなく優だった
なんでここにいるんだ?
そう思い動揺する
優は運転席のドアを外から開けるとほとんど叫ぶようにこう聞いてきた
どっち!?どっちなの!?
ごめん、まだあっちの俺だよ
その瞬間、優は俺に抱きついた
今まで感じたことがないぐらい強く、強く
まだ帰ってなくて良かった!
さっきはごめんなさい!
俺君が辛いのはわかってたの!
でもあたし馬鹿だから、だから、だから・・・
俺が悪かったんだよ
そんなに泣くなよ
あーあ、もう会わないつもりだったのに
そんなに泣かれたら
帰るの辛くなっちまうよ
あたしね、さっきはあんなこと言っちゃったけど
本当はそんなこと思ってない
俺君は俺君だけ
あなただけなの
まだ3日しか一緒にいないかもしれないけどさ
外見もこっちの俺君と一緒だけどさ
あたしは俺君が本当に好きだと思った
あなたのこと本当に大好きだと思った!
愛してる、愛してるよ
いなくなるのは寂しいよっ!
ダメだよ優
優にはこっちの世界の俺っていう大切な人がいる
さすがに俺は違う世界とは言っても俺のことは裏切れねえよ
でもな優
たった3日間だけど俺だって優のこと好きだ
大好きだ!愛してる!
これからだってずっと好きなんだと思うよ
やっと俺は初めて自発的に優に愛してると言えたんだ
距離が近づく
俺達二人は
ひぐらしの鳴き声の聞こえる車の中で長い長いキスをした
最期に見た優は冷たかった
でも目の前にいる優は温かかった
優は確かに存在している
そして俺も確かにここに存在していた
永い永い一時だった
引用元: ・異世界に行ってたっぽい
でも永い時間にも終わりは来る
俺と優の唇が離れる
優は泣きながら笑っていた
いとおしい、守りたい
でも俺は優とはなれなければいけない
辛く悲しく切なく、でもかけがえのない愛のあるキスだった
優でよかったよ
本当に良かった
生きていてくれてありがとう
俺君も二度と死のうとか考えちゃいけないよ?
あたしの最高の浮気相手なんだから・・・
優はアスファルトに泣き崩れた
俺はもう幸せな気持ちが顔からにじみ出ていたと思う
優、愛してる
さて、立てる?
こうして優を優の車に乗せる
優、敷地から出ていてくれる?
え・・・嫌だよ
お願いだよ、優
いつも俺の選択は間違ってないって言ってくれるだろ
ずるいよ・・・
大丈夫だよ、帰れる見込みなんてどうせないんだからさ
帰れなかったらラーメン食べ行こうぜ
味噌ラーメンじゃなきゃ嫌だよ?
わかったよ
そうしよう
ねぇ俺君
何?
またデートしようね?
もちろん!
色んな所行けるといいな
ね!じゃあ、外で待ってる
おう、よろしく
ねぇ俺君
何?優。
愛してるよ
俺も愛してる
行ってらっしゃい
行ってきます
優は校門から車で出ていった
景色はすっかり暗くなっていた
俺は車に戻った
帰れるのだろうか
そんなことは誰にもわからない
何をすればいいのだろうか
この前は寝てただけだ
そうだ、その前にメールしとこう
ごめんなこっちの俺、携帯借りるぜ
俺のこと信じてくれてありがとう
また会えて良かった
また会えるかな?
酒と煙草は控えめにな
それじゃあね
愛してる
あーあ、なんか眠くなってきた
すごく眠い
瞼が重い
携帯が鳴る
緩慢な動きになってしまった身体で辛うじて携帯を取る
はい・・・
俺君
メールありがとう
最初は信じられなかったけど、俺君を見てて嘘じゃないって思えたんだよ
俺君だって煙草吸いすぎだし
ビールばっかり飲んでたら太っちゃうからねっ
大好き
愛してる
うん・・・
俺も優に会えて良かった・・・
愛してる・・・
俺君帰っちゃ嫌だよ、嫌だ
おまえ・・・な・・・わがまま・・・言わないの・・・
でも・・・
大丈夫・・・・・大丈夫だよ
本当に?
うん・・・・・・
俺君がいうならきっとそうだね、信じる!
なぁ優・・・・・・・
なぁに?
ありがとう・・・・・・・・
俺君?俺君?ねえってば!
俺の記憶はここで途絶えた
深い深い眠りについた
頭が痛い
どのくらい寝たんだろう?
外は暗い
ここはどこだ?ああ、中学校か
また戻れなかったみたいだな
俺は車から出て優の車の場所へ行く
しかしそこには車はなかった
優帰っちゃったのかな・・・
そう思った俺の目に飛び込んできたのは
赤黄青の三色の信号機だった
ポケットに何かが入っていることに気が付く
そこに入っていたのは携帯だった
しかしiPhoneではなくXperiaだった
中学校の近所にある車もほとんどが右ハンドルだった
俺は帰ってきてしまった
みんなが楽しそうにはしゃいでいる
ケンカもしてる
そして恋人同士で仲良く飲んでいる
すごくすばらしいことだと思った
ただ、俺は一人だった
横町が閉まってからは公園でぼーっとした
朝になり
朝日が身体にあたる
訳もなく涙が出てきた
歩いて家まで帰る
本当に色々な事があった
夢だったのかもしれない
でも俺にとっては現実だった
俺は優のためにも生きていかないといけない
優は俺に色々なものをくれた
俺も何かあげられたのかな?
考えても仕方がない
無気力に生きてたって優に怒られちまうな
これから頑張ろう
幸せな姿で墓参りに行けるよう頑張らないと
家に着きみんなが寝ていることを確認して階段をあがる
部屋のドアを開ける
机の上には
朝日に煌めく香水が置かれていた
終わり
引用元: ・異世界に行ってたっぽい(2)