流れぶった義理投下
もう5年くらい前の話です。
・私(21)
・友人たち(平均21)
・A子(21)
・B男(21)
・浮気子(22)
A子とB男は大学の同級生で、二人は私の学科では仲がいいことで有名なカップルでした。
週の半分はお互いの家に泊まり、親も公認の仲で将来は結婚しようね!と約束する二人を
周りの人間も祝福していた。
私もこのまま二人は結婚するんだろうなぁと思っていたのだが、ある日A子は元気がなかった。
理由を聞くと、どうやらB男が浮気をしているらしいとのこと。
B男は以前から浮気性であり、今回の浮気は数度目。
しかも既に身体の関係まで持っており、結婚の約束までしたらしい。
優しそうに見えたB男の意外な一面に驚く一方、優しく可愛いA子のことを思うとやりきれなく、
「皆に迷惑がかかるから…気にしないで」というA子を押し切り数人でB男を呼び出した。
B「浮気と言うか…浮気子のこと大好きだから。」
友「じゃあA子とは別れるんだね。」
B「いや、A子のことも大好きなんだ!」
B男の発言に一同沈黙。
しかしそんな周りに気づくことなく自分に酔っているB男は演説を続ける。
B「A子のことはほんとうに好きで結婚したい。でも浮気子のこともほんとうに好きなんだ!
だから俺は今の人生でA子と結婚する。浮気子とは恋人のままで過ごす。そして次の人生
で浮気子と結婚し、A子とは恋人のまま過ごす。これで平等だろ?皆幸せだろ?浮気子はそれで
いいって言ってくれた。A子も勿論いいだろ?」
今生でA子を妻・浮気子は愛人、来世で浮気子を妻・A子を愛人とする宣言。
もう驚きのあまり言葉も出ない。
何様のつもりなのか、B男。
空気が凍ったのかと思うほどしらけた空気が漂っているのに、B男は何故か満足げ。
そんなB男に切れた友人の一人が「ばっっっかじゃねぇぇぇぇぇの!!!!!」」と
叫び、友人の足蹴りはB男にクリーンヒット。
悶絶するB男に皆で浮気者!とか馬鹿じゃないの!とかの言葉を浴びせていたところ。
A「B男をいじめないで!!!!」
A子はB男にかぶさるようにして叫んだ。
えええええええええぇぇぇぇぇぇ!!!!となる私たち
A子気が狂ったのかと思った。
A「皆酷いよ、言いすぎだよ!B男だって考えての行動だよ?確かにB男が浮気したことは許せない。
でもB男を責めるのって違わない?責められるのは浮気子だよ!」
B「A子、ありがとう…でも浮気子を責めないでくれ。彼女と俺は赤い糸で結ばれていたんだ。それは
運命だろ?」
A「B男・・・」
目の前で繰り広げられる安っぽい芝居に入り込めない私たちは呆然と前の光景を見ていた。
A「皆、ありがとう。仲直りできたよ。ほんとうに感謝してる。ありがとう。」
B「ありがとうな…」
こんなにも頭のねじが吹っ飛んだ奴らだとは正直思っていなかったので、呆然としたまま私たちも
口々にありがとうと呟き、その場を後にした。
修羅場と言うにはあまりにもあほらしいのですが、このことをきっかけに浮気性を隠さなくなったB男。
悪びれることなくA子にも浮気子の話題を振り続け、A子精神科送りに。
そんな状態でもHだけは続けていたのか、子供が出来ること数度(もちろん堕胎)、のち結婚。
まだ結婚したくなかったB男が、身ごもったA子を原付ではねたことは私にとってもトラウマです。
当初の宣言どおり、B男はA子との結婚後も浮気子と続いています。
その一方でA子との間に子供も生まれ、三人で将来を語っているそうです。
ここまでいくと別の生き物のような気がしてなりません。
そんな人間とまだ友達やってんの?
A子に頼み込んで(まだ遊びたいんだ!とのこと)子供をおろさせた直後、まだベッドにいるA子に
次の子の話をするB男、嬉しそうにその話を聞くA子を見てから何か背筋の冷たくなるのを
感じ、徐々にFOしていました。