少しだけ絶望を忘れていた矢先、Cがつま先で私の椅子をコンコンしてきた。
C「今日も一緒にご飯たべよーねぇ」
一気に引き戻された現実に、大阪ちゃんが入る猶予は無かった
はぁん、猶予じゃなくて余裕だ、すません。
Cに言われるがまま、いつもの処刑場所に死んだ顔で向かう。
夏休みの性的な思いでは恐怖で私を支配するには充分すぎた。
行かなければ今度こそオヤジのエサにされちゃうんだ・・・。そう思うと、お金を出す方がよっぽどマシだった
で長野の方言かと思ったけど、栃木なんだね
>>44
山形です。が、流石に方言丸出しで書くと混乱したり齟齬が出ると思うんで、標準語だば。
二学期が始まっても何も変わらなかった。
相変わらず食料買出しは続いていたし、万引き要求はお金で解決した。
つまり、万引きしたことにして実は買ってた。
夏休みは両親にとって忙しい時期なのでお昼ご飯代とか遊び代とか結構くれたので、
それらをチマチマ使っていた。
こんなのおかしいと思っても、フェラの事実は曲げられないし、誰かに喋られるなんて死も同然だと思ってた。
ある日、イジメグループは映画がどーのこーの言いながら、学校を早く出て行った時。
丁度私は掃除当番でトイレをこまめに掃除していた。
別に掃除が好きなわけじゃなくて、早く帰ってしまって街中でグループと会うのが嫌だったから。
けれど、一人ぼっちで教室に戻ったとき、がらんとした教室を見て急に泣き出した。
もう嫌だ!もう嫌だ!って、Cの机ガンガン蹴ってた。
「えらい派手やなぁ」
そう言ってヒョコっと出てきたのは大阪ちゃん。
なんでここにこんな時間いるの!!!とビックリしたけど、私はグッチャグチャに泣いていて言葉にならなかった。
大阪ちゃんを間近で見たのは初めてだったし、喋ったのも初めて。
不思議だよね、大阪弁って。使えないけど、意味はなぜか分かっちゃう。
「どないしたんよ?」
大阪ちゃんは私を普通の人間を見る目で近寄ってきた。
あぁ、ヒトとして見られたのっていつぐらいかな、なんて思ってたけど、涙が止まらなかった。
大阪ちゃんは何をするでもなく、Cの席にドカンと座った。
手を上下して「貴女も座れば?」ってジェスチャーしたので、とりあえず座ったけど、会話が無い。
まーしゃくりあげまくってたから、しゃーないね
見てくれている人ありがとう。書くのが精一杯だけど、皆レス読んでる。
全部レスできなくてごめんね
しばらくして私が落ち着いたら大阪ちゃんが
「Cにイジメられとんちゃう?」
と唐突に訊いてきた。まぁ傍から見ればバレバレだよなと思って、
「あはー・・・」って間抜けな作り笑顔で大阪ちゃんに笑いかけた。
イジメられているって、素知らぬ人に知られてしまうことに恥じらいを感じていたんだと思う。
パンチラしておいて今更恥らうって何様だよ私
知られたくないオーラ前回だったし。大阪ちゃんは困ったように何度も頭を掻いてた。
時々耳元が見えてピアスの穴が合計5個あって驚いた。
この人もヤンキーなんだ、Cの仲間なんだって。
勘違いしてしまったが最後。泣いているのを笑われてしまうと思って
「じゃあね」って言って逃げるようにして帰った。
部屋で一人でいると妄想ばかりしていけないよね。
大阪ちゃんとCは仲良しかもしれない。ということは、Cに今日の机事件を言われるかもしれない。
ただでさえ態度がでかく、声もでかく、物怖じしない大阪ちゃんがC側についたら、もっとエスカレートする。
そうなると死ぬしかない、もう終わりだって、すんごいマイナスなことばかり考えた。
その日初めてイジメが原因で吐いた。
次の日は人生で一番辛かった。
母親が渡してくれたお金の行く末に対して初めて心の底から土下座した。
両親は忙しいだけで愛情はあったほうなので、何度も心の中で謝ってきたけど、
我が身をもって贖罪しようと考えたのは初めてだった。
リュックの中で小銭の音が鳴る度死にたくなった。
今日もまたパシリなんだろうなぁ。もう貯金無いなぁ。お母さんに嘘ついてまたお金もらうのかなぁ。
先生の言葉の代わりにこういうとこばかりが頭を埋め尽くした。
微かに聞こえるCの呼吸音に吐き気がしたけど、なんとか持ちこたえた。
昼休みに恒例行事になったパシリ。自ずと向かう足。
お母さんごめんなさい。今日もお金を遣います。どこの遺書だよって、諦めの境地にいたら
大阪「私ちゃーーーん、飯食うでー」
と、かなり大きな声で呼ばれた
ヒソヒソ話が私の耳にまで届く。は、恥ずかしくないのかこの人は?と呆気に取られているうちに
大阪ちゃんが空いていたCちゃんの席にドカっと座って弁当を広げだした。
あ、ミートボール入ってる。
>>55
ホント。
ちょっと糖分補給してくる。えらくエネルギー消耗するなぁ
埼玉名物十万石まんじゅううめえwwww
食べながらで申し訳ないけど続き。
大阪ちゃん、なりふり構わず私に話しかけてくる。
「ダスって料理さー、あれ弁当入ってんの?汁どないするん?」とか
「駅員さんでさ、イケメンおんねんけどさ、ワキガめちゃくさいねん。もったいないよなぁ」
とか、私はあたふたして何も答えられないのに、大阪ちゃん喋る喋る。
大阪のオバチャンという生き物は架空のものだと思っていたのが覆された瞬間だった。
私は完全に固まってた。Cちゃんとこに行かなきゃ・・・でも行けない・・・。ど、どうしよう・・・。
でも大阪ちゃん喋る喋る。とまらない。ラジオ収録できるんじゃないですかってくらい喋る。
ふと見たら大阪ちゃんの弁当が半分になってた。こいつ・・・喋りながら食ってやがる・・・・!
結局、大阪ちゃんのペースに巻き込まれてしまってCの所には行かなかった。
後で気付いたけど、上納制度が始まって以来だった、Cの所に行かなかったのは。
けれど私はずっとCに何故来なかったのかと詰問される恐怖が凄まじく、大阪ちゃんに対しておせっかいだ!と本気で思っていた。
そんな気持ちと裏腹に、大阪ちゃんは椅子の上に胡坐かいてお茶飲んでる。秋に麦茶って、あーた。
するとCを筆頭にグループが戻ってきた。いや、引き連れて来たと言った方が正しいか。
Cの機嫌は誰が見ても明らかだった。悪い、最高に悪い。もうだめだ、シャトレーゼの工場にあるアイスが全て融解する。
それくらい憤怒の色が凄かった。いつも見下し、卑下た笑いを絶やさないCの憤怒を見るのは初めてだった。
Cは私の前に来て「何故来なかった?」と攻めた。
私は完全に逃げる体制になっていて、咄嗟に「大阪ちゃんが・・・」と言ってしまった。
最低だ、私
泉州方面ならありえるww
>>68
ご名答。そちらの出身の方です
大阪ちゃんに対して一瞬「ごめん」と思ったけど、恐怖の絶頂にあった私は人に擦り付けて逃げようと思うしかなかった。
最低にも程がある。今になって思う、大阪ちゃん、Cちゃんの席で防御壁になってくれてたんだと。
ABの顔も起こっている。これはついに殴られてしまうかと覚悟していたら
大阪「うちが借りとってんけど、なんなん?用事あったん?」
とシラっと言っちゃった。そこでもうC大爆発。
Cの聖域に無断で胡坐かいてることも気に食わなかったのか、大阪ちゃんをジロっと睨んで
C「この子はウチらのなんだよ。よそ者がデケー面してんじゃねーよ」
ヤンキーモード前回です、逃げたいです。もうチビりそうです
人間本当に窮地に立たされると膝が笑うんだね。挟まれる形の私、どう見てもバンビです。
その時の私は急に冷静になってしまって、あぁ大阪ちゃんの高校生ライフに終止符がって勝手に想像してたら
どえれードスの効いた声で
大阪「うちの友達のこと、何モノ扱いしとんねんブッサイクさつまいも!!!」
と、とんでもない事を言い放った。
TVの漫才で聞く大阪弁って、相当遠慮した言葉を使ってたんだね。
クラスの全員が固まった瞬間だった
イジメグループもこの怒声に一瞬固まったけど、私は確かに聞いていた。
「友達」
って言ってくれた。
昨日泣きっ面晒して酷い態度とって逃げて、挙句今日は大阪ちゃんに責任擦り付けようとした私を「友達」と言ってくれた。
何が起きたか分からなかったし、次から次へとポンポン単語を出す大阪弁マスター大阪ちゃんのことだから、
慣用句のようについでで出てきた言葉なのかと疑った。
完全に面食らったC、紅芋のような唇をプルプルさせながら
C「昨日そこらで来た人間が私達のことに口出しするって何様!?」
大阪「ごちそーさま」
A「ちょっと、バカにしてんの?」
大阪「それ以外に何があんねん栗ゴマ団子!」
B「なによその食べ物!意味分からない!」
大阪「ワレらがしてる事のほーが意味分からへんねんけどなぁ?」
お、大阪ちゃん、あんたエスパーすか。
なぜ、私がこの人たちにいじめられていると分かったのだろうか・・・。
>>80
いじめられてた当時は立派なメンヘラですた^q^
けれど、そこから救ってくれたのは大阪ちゃんだよ
続きを書くね
大阪ちゃん、ボケツッコミ万端ですやん。でもなんで罵る時食べ物が出てくるのだろう、不思議。
栗ゴマ団子って今でも何か分かりません。
群れた羊のように固まってギャーギャー言うグループ。
それを何とも感じないかのように胡坐かく大阪ちゃん。
目の前で起こっていることの原因って私だよね?でも私なにもしていないよね?むしろ逃げようって思ってる。
目の前の助け舟、しかも体を張って助けてくれている大阪ちゃん・・・。
私も・・・私も・・・・・・・・!!!
先生「こらー!何してる!」
KY
逃げたい・・・。
チラっと大阪ちゃんを見るとスカートの下を一生懸命下敷きで仰いでる。短パン装備とは、こやつ・・・できる!
けれど授業が始まって気付いた。私お弁当食べていない。鞄、重いままだなぁ。
お腹すいたな・・・。お腹空いたらマイナスなこと考えちゃうよね。授業中に欝モードに戻って
今日こそは皆に殴られる・・・!もうダメだ・・・。と勝手に奈落のどん底まで自ずと飛び込んでました。