交代明けの帰り、喉渇いてコーラでも買おうと空き地に車止めたら、自販機の横で途方に暮れたようにしゃがみ込んでる女性。
まだ夜が明けるには早くて、一瞬うわーうわー幽霊か?!と思いつつどうしました?って声をかけたら、安心したように泣かれた。
パンクして動けない、スペアは?交換したことない、って言うので、俺の車のライトで照らしつつ交換。
フロントがパンクしてたのでリアと交換、リアにテンパー履かせて、あんまりスピード出さないでね、と言って帰した。
交換の最中、何か見たことあるような人だなと思ったんで、コーラ飲みながら初めて見た感じしませんね、あ、ナンパじゃないっすw
みたいなことを言ったと思う。そしたら、クラスは違うけど同じ高校に通ってて、口を利いたことはないけど向こうは俺の事知ってた。
正面玄関のガラスに突っ込んで割った人でしょう?って笑われた。恥ずかしくて、つっけんどんに、じゃあ、って別れた。
お互い「あ」「あ」ってなって、あの時は有り難うお礼がしたい、いいよそんなの、それじゃ申し訳ないから、いいって、って遣り取り。
他の人の目もあるし、後ろもつまってたので、じゃあ後で、と会場へ。
終わったら検診のファイルと一緒に電話番号書いた紙を渡され、実家から通ってる?頷くと、じゃあ知ってるからいいやと別れた。
(当時は携帯持ってないので当然家電。個人情報?何それ食えるの?な時代。)
次の日には電話がかかってきて、またお礼の話になって、いや、いいって、とやってる途中から向こうのお母さんと替わり、
なんだかんだと丸め込まれて食事をご一緒することに。
一通りお礼が済み、あんまり遠慮しすぎも何だと思ったので、黙って料理をごちそうになる。
その内、テレビで見たようにコックさんが各テーブルを回り、こっちに来たと思ったらいきなり両肩をポンポンとされてお礼を言われた。
え?と思ったら、同級生がごめんこの人お父さん。ついでに此処ウチwいっぱい食べてってねw腰が砕けた。
両親がたて続けて亡くなり、誰もいない実家に帰るのも嫌で、実家を処分してアパート暮らし。バブル後の不景気で会社もこける。
半端に金はあったので、仕事を探すこともなく毎日ぶらぶら。パチンコ屋の開店待ちをしていたら俺君?と声をかけられる。
あらあらお父さん意外な所で。お父さんもパチンコされるんですね、お店はお休みですか?と聞いていたら、だんだん眉が寄ってきて、
ついて来なさい、と言われ、断る理由もないのでついて行ったら病院に連れて行かれた。何とこのご時世に栄養失調w
言われて初めて鏡見たら骸骨がいるw道理で俺の周りに人が寄ってこないw周り気にせず打てて楽とか考えてた俺の馬鹿ww
お父さんに聞いた同級生が来て身の回りの世話をしてくれた。そこまでしてくれなくてもいいよ、いいからいいからw慣れてるし。
看護婦さんがいなくなった時に、一番辛い時に力になってあげられなくてゴメンねと泣かれた。いやいや君のせいじゃないし。
何とか歩けるようになって、入院費も心配になってきたので、先生に退院させてくれと言うと、お嫁さんに頂いてる、心配ないと言われる。
お嫁さん?お母さんのことかな?申し訳ないなと思っていると、身持ちの堅い人だと思ったら、いい人いたんだねえと言われ俺???
その後同級生に、お金の事なんだけど…と切り出すと、気にしないで、三十路近くにもなれば結構溜め込んでるんだよ~と言われる。
物凄く恥ずかしくて申し訳なくて、6人部屋にも関わらず嗚咽を漏らしてしまう。
退院して真剣に仕事探し。あの人達に恩返しする為に。幸い資格も持っていたから、中途としては破格の条件で現職。
同級生に後で絶対に行きますと言い、半年脇目もふらずに仕事に打ち込み、入院費+利息+御礼分の現金を持って同級生宅に。
金融屋は嫌だねえw何でも金なんだから。で、いつになったら迎えに来てくれるんだ?とご両親に言われ、へぁ?と間抜けな声を出す。
同級生がぎゃあああと話を遮るが、この子昔から俺君の話しかしないんだよ、ガラス割ったとか先生に怒られてたとか。
おかげで僕たちは君の事ずっと昔から知ってたんだよw君の趣味まで知ってるよw諦めなさいw
はい、諦めました。
この春に娘達が中学生になって、嫁さんに、パンク修理しなかったらこんな生活無かったかも知れないね、と言ったら、
わらしべ長者か!と笑われ、でも何がどうなろうと、結局あなたとは結婚してたと思うよwあたし執念深いしwと笑った。
大好きだ、と言ってキスをしたら、娘達がドアの隙間から見てて、あらあら、と言われた。嫁さんぎゃあああと逃げ出した。
思いの外長くなった。おしまい。
一利あったとは
『娘達』って、双子なのか?
あと、そろそろパンツ脱いでスタンバってもいいか?
>>954-955
俺も知ってるけど、ド田舎の直線道路で付近に公衆電話も民家も無し。今は交通量も増えてコンビニも出来たけど。
真っ暗で怖くて、自販機の近くで明るくなるまで待ってたって。だから最初のは本当に偶然。
健康診断の時は会社名見てもしかして?と受付志願したんだって。何で会社名知ってたのか聞くとえへへと笑って誤魔化す。
>>956
当時は続けざまに親に死なれて、人が沢山いる所にいたかったから。
ほとんど食事も摂らずに、両親の遺骨もほったらかしてやってた。本当にパチンカス。廃人。
だけど並ぶくらい好きだって嫁さんが知ってたから、お父さんがすぐ見つけ出せたんだと思う。
もう2度としようとは思わないけど。
>>957
まあ話を聞けパンツを履け。
病院行って母子手帳2冊もって帰ってきて、スペア?って聞いて怒られた。
引用元: ・https://yuzuru.5ch.net/test/read.cgi/tomorrow/1278338809/