彼氏の携帯を見ていい？ って聞いてから見たら怪しげなﾘﾀﾞｲﾔﾙ。

彼は泣いてた。
泣きたいのはこっちだった。
あのあと、相手からも電話があったらしく(まぁ当然だけど)
そのときすでに泣いてたらしい。
被害者はどっちだ。
あたしが家について電話してもｷｬｯﾁついてるのになかなか出なくて
すぐ相手と電話してるんだなってわかった。
あんまりにも出ないからあたしもｲﾗｲﾗして
家電に電話した。
彼の親が出た。すごく優しい声で泣きそうになった。
でも我慢してなるべく冷静を装って彼に代わってもらった。
彼は相手と別れる話し合いの途中だったらしい。
なかなか相手が別れるって言わないって言ってた。
相手にも散々責められてるみたいだった。
彼はあたしと付き合う気らしい。
彼曰く、
もう(相手には)完全に冷めてる、
何回も別れ話をしたけど別れましょうってなってもあとで電話してきたりする、
ただの情でだらだらと付き合っていた、
月に1回会うか会わないかになっていた、
体の関係はあたしと付き合ってからはない。
らしい。
つづきます

あたしは疲れていたから
｢とりあえずお風呂に入ってくるからそれまでに話を終わらせて｣
と言って電話を切った。
お風呂の中でどうするか考えた。
彼のことはすごく好きだ。 本当に好きだ。
でももうきっと信用できない。 でも…そればっかりがﾙｰﾌﾟしてた。
相手とはもうほとんど終わっていたようなものみたいだし
体の関係もないみたいだし(これが決定打)
これがわかる前にも何回か彼の携帯をみたことがあるけど (もちろん断ってから見た)
ﾒｰﾙﾌｫﾙﾀﾞもあたしのしかなかったし
ﾒｰﾙの保存件数もいっぱいだったからしょっちゅうﾒｰﾙをしてるわけでもなさそうだし
今まで会ってたときに電話がきたときもなかったし…
何より彼のことが好きで離れたくなかった。
たまにしか会えないけど、あたしといるときの彼はすごく優しかったし、
ﾒｰﾙも電話も毎日くれたし、ﾏﾒだった。
電話は1日2時間くらいしてたかもしれない。
お風呂からでて、あたしは彼に電話をした。 なかなかでなかった。
まだ話し合ってるらしい。
何回か電話して、やっと出た。
｢まだ話してるんだ…｣
｢早く終わらせて。あたしも話したい｣
｢じゃあ10分まって。かけるから｣
｢わかった｣
あたしは待った。
つづきます

しばらくして彼から電話がかかってきた。
話が終わったらしい。
｢別れた｣『本当に？』
｢うん｣『絶対？』
｢うん｣『…。』
｢ごめん｣
ごめんじゃねーよﾊﾞｶ。
最初からあたしに嘘ついてんじゃん。
嘘つき。嘘つき。信じてたのに。
またあたしはそこで暴言はいた。
彼は黙って聞いてた。泣いてたかもしれない。
とりあえず｢あとで電話する｣って言って電話を切った。
相手に電話するってあたしは言ったし、確認もしたかったし。
電話して、相手に確認したら
本当に別れたらしい。
最近はﾒｰﾙも電話も全然していなくて、
体の関係もないって言ってた。
そこは本当だったらしい。
なんだか気がぬけた。
つづきます

相手は、あたしと友達になりたいっぽかった。
なんだか妙にﾌﾚﾝﾄﾞﾘｰで落ち着いてた。
｢あたしこんなだけど、結構ｼｮｯｸなんだよ。でももうしょうがないかって思って。
まだ好きだけど…｣
それでまた何か彼のことで辛い事があったらいつでも話を聞くから電話して、と言われた。
彼にお金を貸してるみたいだったからいざというときのために
あたしと仲良くしておこうと思ったんだろう。
彼は来月と再来月の給料で返すと言っていた。
もちろん、振込みで。
相手との電話をきったあと、彼に電話をした。
今度はすぐ繋がった。
1時間半くらい話してたから寝たかな～って思ったんだけど起きてた。
彼には友達に電話すると言ってあったから
｢長引いた。ごめん｣で終わった。
そこでまた彼にひたすら謝られ、またあたしはﾌﾞﾂﾌﾞﾂ暴言を吐きつつ付き合っていくことにした。
1週間くらい食事がまともにできなくて
ｶﾛﾘｰﾒｲﾄ1ｶｹﾗ＋水っていうのが続いた。
つづきます

彼とはいくつかの約束を増やして、
ﾒｱﾄﾞも変えさせた。
たまに相手から電話があった。
｢大丈夫かなと思って。最近はどう?｣
1回彼に電話したらしいけど出なかったと言っていた。
少し嬉しかった。
お金は半分振り込んであったらしい。
来月で全額返すから、安心した。
彼はその後あたしが落ち着いてからは普通で、
電話やﾒｰﾙは相変わらずﾏﾒにしてくれた。
次に会ったときも普通だった。
しばらく元通りの穏やかさが続いた。
余分な話だけど、相手は彼の家(実家住み)には行ったことがなかったらしい。
はぐらかされていたと聞いた。
あたしは、連れて行ってもらえた。
それも嬉しかった。
ある連休前。
あたしはひさしぶりに彼と会えることでﾜｸﾜｸしていた。
今回は、2泊でいける。
毎日そのことばっかり考えていた。
そんなとき、相手から電話があった。
つづきます