111:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 03:04:33.29 ID: ID:byS2RZzcO
それでもしばらく彼女からの連絡は無かった。ある日突然、俺の携帯が鳴った。
メールだ。
彼女からだ。それがどんな結果でも、飛び上がる程嬉しかった。
110:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 03:00:32.45 ID: ID:RxSd58IJ0
113:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 03:07:54.91 ID: ID:byS2RZzcO
俺が必死になりすぎてタダのウザい奴になってたんだろうな。
平気で嘘付く女ばっかりじゃない事を祈りたい…
114:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 03:15:01.32 ID: ID:byS2RZzcO
そんなメールだった。
前の私じゃないとは、もう俺を好きだったあの頃の気持ちじゃないという意味なのか?
それとも、何か別の理由があるのか?
それに、寂しいなっ、て…どうゆう事だよ。
そんな感じに返信した。
118:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 03:25:43.22 ID: ID:byS2RZzcO
彼女が言う事は何でも鵜呑みにしてしまっていた。彼女〔俺君を心配させたくない、ごめん…何も言えない〕
ズルいメールだ。
俺〔どういう事か説明してよ。少なくとも今までちゃんと付き合ってたんだし、説明を受ける権利ぐらい与えて欲しい。もうしつこくしないから。〕
彼女〔今、実家の近くの病院で入院しています。〕
121:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 03:31:06.79 ID: ID:byS2RZzcO
彼女はたしか実家が貧乏だと言っていた。
彼女の下に2人、歳の離れた兄弟も居ると。
だからまず、お金の事が心配になった。
彼女〔たいした病気じゃないよ…でも俺君にはもう会えない…これから大変な時期なんだって…〕
122:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 03:38:50.94 ID: ID:byS2RZzcO
彼女〔教えたくない。俺君に心配かけたくない。〕
明らかに、命に関わる病気を匂わせる内容だ。
俺〔とにかく会いに行くから!どこの病院に居るの?てかメールして大丈夫なのか?〕
彼女〔まだ歩けるから、抜け出してメールしてるよ。〕
おい!もう、かなりの大病患っとるやん;
俺はかなりテンパった。
これはただ事じゃない。
でも彼女をこれからも支える。
そう心に誓った。
126:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 04:00:34.21 ID: ID:byS2RZzcO
彼女〔今までの貯金でなんとかするよ。今はまだ会えないよ…こんな顔見せたくない〕
俺〔見た目なんか全く関係無いぞ!とにかく行くから教えて!〕
彼女〔無理だって!もういいよ!バイバイ〕
俺〔分かったよ…;ドンが会っていいって言うまで会わないから、じゃあ見舞金だけでも送るから実家の住所か何か教えてよ〕
彼女〔そんなの目当てでメールしたんじゃない。それに、実家には郵便受け取れる家族が居ないよ。お母さんは一日中仕事で出てるし兄弟は遠くの親戚に預けてる〕
そうなのか。色々大変だな…
俺〔じゃあ振り込むから〕
彼女〔振り込むって…別にお金目当てじゃないもん。〕
俺〔分かってるよ。でもさ、友人にしろ彼女にしろ、見舞金出すのは普通の礼儀だろ?〕
彼女〔考えとく…〕
128:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 04:10:07.52 ID: ID:byS2RZzcO
なんか、今までの振り返って書いてると本当に自分の馬鹿さ加減に腹が立つw
俺と彼女は寄りを戻した。
彼女は結局、俺に口座を教えた。
引き落としは信頼できる知人に頼むとの事だった。
俺は、見舞金を5万円振り込んだ。
彼女〔お金受け取りました。ごめんね…早く元気になりたい。俺君に迷惑かけました…本当にごめん…こんな彼女で…〕
129:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 04:13:00.67 ID: ID:byS2RZzcO
>>128
ごめん、訂正!
引き落としじゃなく払い出しだっけ?
ゴメス
130:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 04:16:30.30 ID: ID:ldTTaH8x0
ちゃんと伝わったから大丈夫
131:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 04:40:35.35 ID: ID:byS2RZzcO
覚悟はしていたつもりだったが、あの時は会社を休んで一日中家で泣いてたわ…w
俺は、何か彼女にしてあげられる事は無いか必死で考えた。
でも居所も知らない以上、できる事といえば、メールかお金を送るのがせいぜいだ。
それに彼女は強がっていたけど絶対お金に困ってる。
彼女が言うには毎月12万くらい費用がかかるらしい。
貯金はほとんど(健康食品などにも)使ってしまい、余裕が無いとの事だった。
133:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 04:51:29.41 ID: ID:byS2RZzcO
それでも足りない時があったらしく、彼女からお金を頼まれる事が増えていった。
俺と連絡を取る為の携帯代や、替えの下着代…
なぜか毎月金額が上がっていった。
140:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 05:15:30.96 ID: ID:byS2RZzcO
まさか…
悪い予感が頭をよぎった。
少し前から容体が悪くなったと聞いていたが…電話はいつも出なかったから今までかけなかったけど、この時は何度も電話した。
誰も出ない…
俺は彼女の居所を知らない。
絶望した。
今まで俺と彼女は物凄く頼りない細い糸で繋がっていたんだなと思った。
死んだかどうかもはっきり分からないような携帯メールだけの関係。翌日、俺はすぐに彼女が使っていたキャリアの携帯ショップに行った。
もしかしたら、家族が何か届け出をしているかもしれない。
でも、当たり前だが、個人情報は第三者に教えられないと断られた。
それにまだケータイは解約されていない事も分かる。
とにかくテンパっていた。
143:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 05:29:33.48 ID: ID:byS2RZzcO
もう彼女の事を探る手掛かりは何も無い…
彼女の口座は都市銀行の東京区内の支店で作られたものだった。
彼女の免許証も見た事が無い。
今まで、まだ大丈夫…とか、はぐらかされたりで病院名を聞かなかった。
自業自得すぎて、悲しみも悔しさもぶつける所が無かった。
150:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 05:50:57.00 ID: ID:byS2RZzcO
仕事に打ち込む日々が続いた。
仕事をしているときは悲しい気持ちがいくらかマシになったから助かった。
彼女がやっていたSNSを何ヶ月かぶりに見ようとしたけど、いつの間に削除していたのか、彼女のページは無くなっていた。またSNSでも始めようかな…
とか思ったりしていた。
152:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 06:05:50.21 ID: ID:byS2RZzcO
本名で登録するやつだったが、適当な偽名で登録した。
ふと、何を思ったのかその時、彼女の事を思い出した。
名前検索に彼女の名前を入れる…
何十人も彼女と同姓同名の人が出てきた。
彼女と同じ名前の人多いなー。
こんなにみんな登録してるもんなんだなと思っていた。
一つ一つ、上から順に見て行った。カチ…カチ…「ん?」
153:名も無き被検体774号+ : 2012/02/08(水) 06:21:39.12 ID: ID:byS2RZzcO
年齢 彼女と一致何よりの決定打は彼女が飼っていた犬wwwいwぬwwW
同じ犬がプロフィール写真になっていた。
しかも最近日記まで書いてた。
どうやら二年前から付き合っていた彼氏と、少し前から共同でバーを開店させたらしいw
ご丁寧にお店の紹介ページまで作っていたW