あれからのことなんだが、ちょっとまた色々あって、今家に一人
てか覚えてるか?
前スレ?
張り方がよくわからん
すまんな
とりあえず昨日嫁を迎えに行ったよ
色々と不安なことはあったけど、思ったより浮かれながら迎えに行ったんだよ
仕事も早めに切り上げて、速攻でスーツ姿のまま嫁実家に行った
もう俺の中では、また一緒に暮らせるってのが嬉しかったからな
何だかんだで、もしかしたら嫁より俺の方がこうなることを望んでいたのかもしれんな
依存って言われても仕方ないだろうな
それでさっそく家にお邪魔したんだけど、なんか俺が想像してた雰囲気とは違ってたんだよ
俺の中では、いそいそと準備をして嫁が待ってる姿を想像してたんだけど、いざ家に入ると嫁と嫁両親が神妙な顔で居間にいた
あんまり想像と違った空気だったから、すぐにどうしたのか聞いてみた
そしたら、嫁が俺に提案してきた
今回のことの次第を、俺の両親に話そうと思うって
だって俺の両親に今回のことを言うってことは、つまりは自分が昔如何にヒドイことをしていたのかを暴露するってことだし
そんなことを言われたら、俺の親どころか、普通の親なら当然離婚を勧めてくるだろうし
もちろん前に義両親と嫁と4人で話した時も、それも検討したんだよ
だけど、嫁の両親と俺の両親の仲も相当悪くなるのは目に見えてたし、嫁が凄まじい勢いで責められて離婚を要求するのも分かりきってた
だから親には悪かったけど、俺の提案で俺の両親には何も知らないままでいてもらうことにしたんだよ
親だけ蚊帳の外にするのは忍びなかったけど、余計な心配をしてほしくなかったからな
最悪の事態になった時だけ話すつもりだったんだよ
責められるのは分かってるし、別れを要求されるかもしれないことも分かってる
だけど、これは自分の罪滅ぼしだし、これからも俺と過ごしていくうえで、もしかしたらいつか知るところになるかもしれない
そうなる前に、自分から告白したいって
それ聞いて、確かにそうかもって思った
これから先、ニタ男が俺の家に妙なことをしないとも限らないし
非通知からの電話とか、手紙とかで匿名のまま告げ口することも出来るだろうし
嫁の両親は複雑な感じだった
嫁のことを考えれば言って欲しくないけど、それだと俺の両親に全員で秘密を作ることになるし、いざ分かった時に今度はそのことで俺の両親は激怒するだろうし
今後のことを考えれば、言っておく方がいいかもしれない
だけど、言えばその段階でアウトの可能性も高い
俺と嫁と嫁両親は、居間で全員でどうしたもんかと相談した
これについては、決断の助言を嫁両親に求めるのは酷だったから、俺と嫁で決めた
それで、さっそく俺の実家に向かったよ
車の中では、ちょっと重い感じだった
嫁なんか、完全に笑顔はなくなって強張ってた
一応手を握って「きっと大丈夫」とかなんの根拠もない励ましとかした
そしたら嫁も少し笑顔になるんだけど、やっぱりすぐに消えてた
なんか俺もスンゲエ緊張してきてたよ
俺と嫁が呼び鈴押すと、母さんが出てきた
突然家に来たからビックリしてたけど、すぐに家の中に招き入れられた
父さんも母さんもニコニコしながら、「いきなり来たからビックリした」とか言ってた
そんで、「ご飯食べた?」「最近仕事は順調?」「嫁さんも何か困ったことない?」とかマシンガン質問
俺の母さんらしかったけど、ニコニコ話すから心が痛んだよ
それは嫁も同じだったみたい
なんか、スンゴイ言い辛い空気だった
最初に決めてた
説明は、嫁がする
俺はそれについて何も口出ししないって
でも嫁、体震えてたよ
それでも、嫁が切り出した
テーブルの横に移動して、深々と土下座に近いくらい頭を下げて、「実は、ご報告しなければならないことがあります」って言った
突然のことで、父さんも母さんも慌ててたよ
どうしたの急にって感じだった
そっから、嫁は全部を説明した
話が進んでいくと、父さんは段々と険しい顔に変わってた
母さんは、段々と顔を怒り変えてった
母さんのあんな顔を見たのは、俺も初めてだった
いつもニコニコしながら気軽に話しかけてくるような人だったし
怒られたことはあったけど、それまでのどの怒り顔とも違うような、まさに般若のような形相だった
もう分かってると思うけど、それと同時に、母さんがブチギレた
叫び声に近い声を出しながら、嫁を責めたてたよ
「うちの子を騙したのか」「どうしてそんなヒドイことが出来るのか」って
嫁はずっと土下座のまま、泣きながら謝ってた
時計なんて見る余裕もなかったけど、かなり長い時間罵倒されてたと思う
その間、父さんはずっと険しい顔で嫁を睨み付けてた
俺は、罵倒される嫁をなんとかフォローしようかとも思ったけど、最初に嫁に「私が責められたとき、何も言わないでほしい」って言われたことを思い出して、必死に我慢したよ
母さんがブチ切れるのは当たり前のことだし、むしろこうなることが嫁の願いだったようにも感じた
完全に非があるのは嫁で、母さんは俺の親として当然の怒りをぶつけてるだけだったし
でも、それでも罵倒される嫁を何も言わないまま見続けるのは、マジで無茶苦茶辛かったよ
自己満足ってあるけど、そのとおりだと思う
今回、わざわざ俺の親に言う必要はなかったって俺は思ってる
もちろん今後先で知られる可能性もあるけど
でも、嫁にはその自己満足ってのが必要だったみたい
それが嫁なりのケジメでもあったんだろうし、それなら俺も手伝おうと思ったんだよ
しばらく嫁を責めた母さんは、最後にはやっぱり離婚を要求してきたよ
そこで、ようやく父さんが口を開いた
母さんを一喝して静かにさせて、嫁を睨みながら嫁に言ったよ
「どうしてそれをわざわざ言ってきたのか」って
嫁は、「そうすべきだと思ったからです」って返した
そしたら父さん、嫁をいったん外の俺の車に戻すように言った
そんで、俺だけ家に残るように言ってきたよ