89:1 ◆16i1keR0oc : 2013/11/23(土) 20:43:10.93 ID: ID:+d+eQzmK0
そしてなんとか麻美を横にして落ち着かせ、寝かせようとした。
麻美「ぐすん、もう一人にしないでね」
俺「あ、ああ、大丈夫。ははは」
俺はひきつった笑みを浮かべていた。
麻美の笑顔が、天使のそれにはもう見えなくなっていたからだ。
再び寝息を立て始めた麻美。
そのころにはすっかり、二つの意味で目が覚めた。
そして1つの言葉が頭をよぎった
「メンヘラはやばいぞ」
これだ!!!!!!!!!!!!!!!
と、俺は先輩に慌ててラインで連絡をした
俺「ちょメンヘラやばいっす!!!!!!!!!!!」
先輩「wwwwwwww」
俺「やばいっす!ないてるっす!!!こえええええええ!!!!!」
先輩「落ち着けwwwとりあえず生きて帰ってこいよwwww」
俺「うす‥‥」
98:1 ◆16i1keR0oc : 2013/11/23(土) 20:52:30.61 ID: ID:+d+eQzmK0
このとき俺は、「ああいい人生経験をつめたな」と、「面白い話しができたな」とポジティブに。ネガティブな言い方だと現実逃避に走っていた。
そこからまた寝付けなくなってしまった俺は、少しでも心を休めようとキッチンの換気扇でタバコを吸うことにした。
そして、キッチンでタバコをふかしはじめたころ
「ねえええ‥‥」
獣のうなり声かと思った
俺「‥‥ん?どした?」
麻美「ねえ‥‥これ、どういうことお‥‥」
見ると麻美が俺の携帯電話をかかげていた
そう、先輩に送ったラインが見られていたのだ
103:1 ◆16i1keR0oc : 2013/11/23(土) 20:58:33.11 ID: ID:+d+eQzmK0
俺「あ、あ、ああ」
本当にやばいと思った時は、人間声がだせなくなるんだと学んだ
麻美「ねえええええ!!!!!!!」
麻美がものすごい勢いで向かってきた
麻美「ねえ!!!!これどういうこと!!!!ねえ!!!!私のことこんなふうに思ってたの!?ねえ!!!!」
まくしたててくる麻美
俺「お、おおお落ち着いて!落ち着いて!!!!おおおおお落ち着いいてええ!」
俺が一番落ち着いていなかった
108:1 ◆16i1keR0oc : 2013/11/23(土) 21:01:49.35 ID: ID:+d+eQzmK0
麻美「ねえええ!私のこと好きいいいいい!?」
俺「好きだよ!!好きだって!落ち着いて!」
麻美「‥‥ねえ、本当に私のこと好き‥‥?」
俺「おちついた!?うん!好きだって!だから大丈夫だって!!」
麻美「本当に‥‥?‥‥本当の本当に私のこと好き‥‥ねええええ!!!!!!!!!?????????」
その手には包丁が握られていた
117:1 ◆16i1keR0oc : 2013/11/23(土) 21:07:55.49 ID: ID:+d+eQzmK0
俺「うわああああああああああああああああああああああああああ」
麻美「ねえええええええええ!!!!!答えてよおおおおおおおおお!!!!!!!」
人間というものは頭が真っ白になったとき、真っ先に危険を排除しようとする生き物だった
俺はとっさに包丁をもった麻美の手をつかみ、抱き寄せて必死に叫んだ
俺「大丈夫だからあああああああああああああ!!!!!!!!!!!好きだからああああああああああああ!!!!!!!」
ドガっ
俺「ん?うわっ!!」
みると包丁が麻美の手からはなれ地面に突き刺さっていた
そして
麻美「‥‥ふふふふ、あははははははははあっはははははははは!!!!!」
麻美は笑っていた
麻美「冗談だって冗談!!!なに本気にしてんのよー!あっははははははh」
122:1 ◆16i1keR0oc : 2013/11/23(土) 21:17:26.26 ID: ID:+d+eQzmK0
とっさのことについていけず放心する俺
俺「あ、ああ」
麻美「ふふふ、ほーら笑ってよ!!あっははは!!」
俺「‥‥あ、あはは、そうだよね冗談だよねええ!!よかった!はは!」
タバコを吸う手は震えていた
それから麻美には当たり障りのたい態度をとって、なんとか旅行を乗り切ることに専念した。
もうまともに麻美の顔をみることはできなかった。
そして、帰りの便
飛行機は別々だったため、麻美と分かれ飛行機にのりこみ、離陸を確認するとすぐアドレスを変えたり、麻美の連絡先をブロックした
あああああやっと解放された。家につくと安堵と疲労であっという間に眠りにおちた。
127:名も無き被検体774号+ : 2013/11/23(土) 21:22:48.97 ID: ID:+d+eQzmK0
そして次の日、一眠りしすっかり今までの出来事が夢であったかのように思った俺はデブに報告をした
俺「こんなかんじだったよー旅行。もう最悪だったわwwww」
デブ「あーそいえば昨日麻美からお前の住所聞かれたよ」
俺「え!!??」
大誤算だった
俺「まさか教えてないよね!?」
デブ「ああ、お前からヤバいって聞いてたから教えてないよwwwあっはははは」
良かった‥‥21年間で一番ほっとした。大学に受かったよりもほっとした
こうして、俺の「メンヘラといく北海道旅行」は幕をとじたのである