212:名も無き被検体774号+ : 2014/02/13(木) 00:55:26.44 ID: ID:6B/Q6dyG0
菜緒ちゃんと過ごす日々は本当に楽しくて、毎日毎日菜緒ちゃんの新しい一面が見える度に、菜緒ちゃんのことが好きになって
付き合いはじめて、2か月くらいたった
部活終わりのテニスコート脇でで、2人で寝そべって星を眺めいた。
青春てこんな感じなんだなーってしみじみと思った。
そして、そこではじめて人生ではじめてのキスをした。
菜緒ちゃんは
「初めてチューしたのが俺君でよかった」っていってくれた。
菜緒ちゃんのこと、大切にしようってそう思えた。
彼女が作りたくて告白した菜緒ちゃんだったけど
ちゃんと好きだと思っていたし、好きだった。
214:名も無き被検体774号+ : 2014/02/13(木) 00:57:18.08 ID: ID:6B/Q6dyG0
彼女ができた二年の冬はこうして終わり
ついにいよいよ三年になる。三年になると部活もいよいよ引退の時期で、ものすごく忙しくなってきた。
そのせいで、菜緒ちゃんと会える時間がかなり減った。
会えない時間が多いせいで喧嘩になったり、なんだりしたけど、何だかんだうまくやれてた。ただそれも、部活が終わってから夏が来て崩れることになる。
215:名も無き被検体774号+ : 2014/02/13(木) 00:58:11.78 ID: ID:6B/Q6dyG0
いつものようにパソコンを開くと、あるはずのない着信履歴がそこにあった。
吉木さんだった。
俺はすぐさま電話をかけ直した。
吉木さんの着信履歴を見た瞬間、すべてが吹っ飛んだような感覚が包まれた。
彼女の声がまた聞きたいって思ってしまったんだ。
結局彼女は電話に出ず、次の日にようやく連絡が来た。
なんでも、最近すこし塞ぎこんでて、拠り所がほしかったらしい
そこで俺たちはまた、仲直りしてしまったんだ。
俺にはそのとき菜緒ちゃんがいる。あっちにも、本山がいる。
だけど、俺は毎日のように菜緒ちゃんではなく、吉木さんに電話を掛けるようになった。
吉木さんの声が聞きたい。
吉木さんとかかわりたい
吉木さんと、仲良くなりたい。
216:名も無き被検体774号+ : 2014/02/13(木) 01:00:10.09 ID: ID:6B/Q6dyG0
2人とも、お互いの恋人には内緒で、毎晩電話を繰り返した。夏休みになり、ついに俺たちは遊ぶ約束まで取り付けてしまう。
菜緒ちゃんにはすごく申し訳ない罪悪感でいっぱいだったが、吉木さんは友達だと、自分にしつこく言い聞かせた。
ちなみに俺んちで遊ぶことになった。
2人で俺の部屋で密着して青鬼をやってた。
俺らはどっちもゲーマーでさ。
菜緒とゃんとは普段こんな遊びはしないなあなんて思いながらゲームしてた。
青鬼が出てくる度に悲鳴をあげる吉木さんが本当に本当にかわいくて、
ずっととなりにいれたらいいのにななんて邪な考えが頭をちらついた。
何事もなくゲームしたりお茶したりして、家を出た後、帰り道にあのときの公園によることになった。
217:名も無き被検体774号+ : 2014/02/13(木) 01:01:49.46 ID: ID:6B/Q6dyG0
吉木「なつかしいですねここ。いつぶりだろう」
俺「1年の終わりの三月だから…ちょうど一年半だ!」
吉木「もうそんなになるんですねぇ」
吉木さんと、あのときと同じベンチに座って、他愛のないはなしをした。吉木「あのさ、私、本山くんと別れたんです」
俺「は!?」
俺「そ、そうなんだ…」
またしても期待で胸がふわっと浮いた。
219:名も無き被検体774号+ : 2014/02/13(木) 01:03:29.44 ID: ID:6B/Q6dyG0
吉木「それでね、また松岡くんに告白しようと思うんです」
俺「」
何を考えてるのかホントにわからない
この女は本当にわからない
吉木さんの言い分はこうだった
本山くんと付き合ってるときも、松岡くんのことがわすれられなくて、ついこのあいだ、それをちゃんと本山くんに打ち明けて、きっぱりわかれたそうだった。
俺「また捨てられるかもしれないのに?」
吉木「うん」
俺「またずたぼろにされるまで散々されてポイかもだよ?」
吉木「でも、好きなの。自分でも頭おかしいって思うけど、好きなんです。」
吉木「都合のいい女でもいいからそばにいたいっておもっちゃうんです」
225:名も無き被検体774号+ : 2014/02/13(木) 01:10:06.64 ID: ID:6B/Q6dyG0
もう松岡の何がいいのかとか、そんなベクトルの話じゃなく、この子も俺と同じだ。
依存してるんだ。
そう思った。俺がふとした拍子に吉木さんのことを思い出すように
彼女もまた、松岡が心の奥底にいるんだと。
その話を聞いて、俺は一年の頃持っていた、プラトニックな感情がよみがえってきた。
あの頃の悔しさが、せつなさが、歯がゆさ再びこみあげてきた。
吉木「もう・・・いこっか」
そういって彼女はベンチを立ちあがり、
俺はおもいきり彼女の背中に抱きついた。
226:名も無き被検体774号+ : 2014/02/13(木) 01:14:00.52 ID: ID:6B/Q6dyG0
その間俺はずっと、好き、好きなんだよ、彼女の耳に連呼していた。吉木「ちょっ、ちょっちょちょ。あwfdj」」
俺「なんで、松岡なんだよ!どうしていっつもいつもいつもあいつなんだよ!」
吉木「駄目ですよ俺君には菜緒ちゃんが」
俺「なんで俺じゃだめなんだよ!!!」
227:名も無き被検体774号+ : 2014/02/13(木) 01:21:43.59 ID: ID:6B/Q6dyG0
ちゃんとやり遂げたいんです」
吉木「もう決めたから・・・」
彼女の頭をなでると、彼女は今まで見たことのないくらい切なくてやりきれない表情を浮かべたそのあと、雨が降ってきて、二人でびしょぬれになりながら、駅まで帰った。
二人とも傘を持ってたのに、吉木さんが「私、今は雨にあたりたい気分です」といってたので
傘は差さなかった。彼女が告白するのは8月4日だと聞いた
229:名も無き被検体774号+ : 2014/02/13(木) 01:27:31.46 ID: ID:6B/Q6dyG0
俺はその日、ものすごい罪悪感に駆られ、吉木さんに
「菜緒ちゃんと別れます」とメールを送ってから、
菜緒ちゃんに別れを切り出した。
吉木さんのことは言わずに、お互いこれから受験だからという
当たり障りのない理由で別れた。
230:名も無き被検体774号+ : 2014/02/13(木) 01:29:41.16 ID: ID:6B/Q6dyG0
235:名も無き被検体774号+ : 2014/02/13(木) 01:39:25.75 ID: ID:6B/Q6dyG0
結局のところ2日前に告白して振られたそうだった。ここで松岡がオッケー出さなかったことだけが
俺にとって唯一の救いだった。
236:名も無き被検体774号+ : 2014/02/13(木) 01:43:21.37 ID: ID:6B/Q6dyG0
明日同じスレ立てますきっと