そして、校内は学園祭シーズンに突入し、活気づいていくわけです。
最近はボクとミドリ、虹ヲタ、メカ夫、そして地味子さん数名がひとつの
グループになってましたからね。
今年の学園祭は、楽しくなりそうだなとか思ってました。
そして、ボクには計画があったのです。学園祭の時にミドリに告白しようとね。
やっぱり、色んなことがあって彼女が弱ってる時につけこむとかフェアじゃない
と思ってたんですよ。
だから、しばらく時間を置いて、彼女が元通り元気になったら決めてやるぞと。
>>542
わかります?
――
ところが、これがいけなかった……
ある日、彼女からメールが到着するわけです。
「話がある。5時に校門で待つ」
愛想のないメールでした。なにか深刻な雰囲気が漂っています。
>>543
そうなんです。
――
部活が終わり、校門へと急ぐとミドリが待ってました。例の雰囲気です。
これは、誰か好きな男ができた様子だなと思ったです。
なんだか自分の肩がドヨーンと落ち込んだ気がします。
非常に気が重かったですが、約束した以上トンズラするわけには
いかないので諦めます。
「遅くなって悪いな」
まだ約束の時間まで10分以上あるんですが、とりあえず
到着通知の第一声です。
>>546
ボクもドキドキしてました。
――
「いい……さっき来たとこだから」
彼女が力なく答えます。
上手くいかないなら寝る!
>>549
……
――
これって、正に1年半ほど前と同じ光景じゃないですか?!
ボクはもう逃げ出したくなりましたね。これから二人でファーストフード店へ
行って、ポテトと飲み物で小一時間話すんですよね。他の男のハナシを。
あ”ーもう勘弁してくれ……
二人並んで夕暮れの中、学校からの坂を下ります。
赤い夕陽の風景にもかかわらずボクはブルーでした。
文字通りトボトボと歩き、ファーストフード店へ到着。
端の席を陣取りポテトと飲み物で準備完了。
「男性の意見が聞きたい……」
ミドリの第一声。そして……
「私、好きな男の子がいるの……でも、どうしていいかわからなくて……」
>>553
ボクの心も同じですが……
――
ボクとしては、一番聞きたくなかった言葉でした
目の前が真っ暗になって、気が遠くなっていくのを感じました。
終わったです。すべてが……
彼女は、はにかむようにストローの袋をコネコネしながら、小さな声で
ポツリポツリと話しています。
デジャヴどころではないですよね。ループですよループ。全く同じ光景を
体験したことがありまよ、ボク。
>>556
うぅぅ……
――
その場から逃げ出したい気持ちを抑え、気を取り直して挑むことにしました。
なぜなら、きっとこれが彼女からの最後の相談になると思ったからです。
視界の中で彼女が小さくなっていきます。なぜが歪んで見えてきました。
彼女を直視することはできなかったですけど。
前回の相談はグダグダになりましたが、最後の相談くらいは
きちんとしようと……うぅぅ……目から水が……
彼女の話によりますと……
好きな子というのは、昔から友達として仲のいい男の子のこと。
自分は彼のことが好きだという気持ちに、つい最近ハッキリと気がついたと。
>>1が上手くいく、と信じたい
>>559、561、562
そうです。最後の1秒まで。
――
最近は彼と、なんとなくいい雰囲気まではいくんだけど、もう一歩を踏み出す
勇気がない。「好き」という肝心な一言が言えない。
だから今のままの関係を続けようと決めたんだけど、もう耐えられないと。
>>564、565
……
――
でも、もしダメだったら、友達ですら居られなくなるのかと思うと苦しくて
苦しくてどうしようもないとのこと。
実際、一言も話すことができない期間があって、その時はとても辛かったと。
>>566
wktk
――
似たような境遇の奴がいたもんだと思いましたね。
その気持ちは痛いほど分かりますよ。だからボクも真剣に答えます。
「その気持ちはよくわかるよ……
でも結局はケリをつけないと先には進めないから」
まるで自分自身に語りかけるように。
友達として居心地がいいと思うなら、そのままの関係を続ければいい。
パンツは脱いだままでいいの?
>>569
ファーストフード店ですからねぇ
>>571
感謝
――
でも、いつかはどちらかに恋人と呼ばれる人物が現れることになる。
その時に心から祝福できるなら、その気持ちは本物。
もし、そうでないなら……友達であり続けたことを、きっと後悔する
ことになると。
「言わずに後悔するくらいなら、言って後悔した方がいいかもしれないよ……」
どこかの博士の受け売りです。
ここまで言ってボクは我に返ったんです。
そうだっ! ボクも同じだと――
今、ここでボクが想いを伝えなければ彼女は相談内容の“仲のいい子”のところへ
行ってしまう。
そうなってしまったら、ボクはヘタレな自分を一生後悔することになる。
>>574
ktkr
>>576
頑張ってます。当時のボク。
>>577
それは履いたほうがいい。
――
「ミドリ……ボクの話を聞いてくれないか」
彼女は、急に改まったボクを見て驚いた表情ながら、コクリと頷く。
「今の話を聞いてさ……自分に重なったんだよね。
だからさ、相談途中で悪いんだけど、先にボクの話を聞いて欲しい。
その後で、そっちの相談内容の結論を決めてもらってもいいかな」
>>578
一気にいきますよー
>>580
わーわー
――
ここまで聞いて、ミドリは俯いて黙ってしまった。ボクは構わず続けます。
「実はボクにも、同じように仲のいい子がいてさ。
もうしばらくは、友達でいようと思ってた。
でも……その子に好きな子がいるらしいと聞いて……
今、ここで伝えないと、一生後悔すると思ったんだ」
「……うん」
ミドリの目に涙が浮かんでいる。なぜだ?
俺の行動は正解だよな!?
>>582
ぜひ履いたままで。
>>583
返事はまだですがね。
――
「ミドリ……ボクはキミが好きな自分に気がついた
いや、これまで何年も気づかないふりをしていたんだ……
友達じゃなく、ボクの彼女になって欲しい」
額が汗でびっしょりだ。目の前の紙コップと同じ状態。
>>585、586、587、588
遂に! 言えました!
――
不思議なもので、告白というものは言い終えてしまうと非常にスッキリ
するもんだなと。