女って言葉にして伝えないと分からないからなー第四部待ってる!
>>347
そうですよね~
向こうから来れば楽なんですがね(笑)
さて、行けるところまで行きます。
―― 第四部 豹変 ――
夏休みの間、ボクは部活と塾の夏期講習、そしてバイトで滅茶苦茶忙しかったです。
午前中は部活、昼飯もそこそこに塾へ、そして夜はバイト。
課題も信じられないくらいの量が出されるので、それを片付けるだけでも
毎日日付が変わるくらい机にへばりついてました。もうヘトヘトでした。
忙しいからと自分に言い訳をして、結局一度もメールしなかったです。
我ながら情けないくらいヘタレ。
>>350
長いので、途中で落ちるかもですが、頑張ります。
――
そう言えば、ミドリからもメールも電話もなかったです。
彼女も忙しいんだろうなと、思ってたんですがね。
ところが……
新学期が始まって、ボクは愕然とすることになります。
もうね、本当に驚きましたよ。顎が外れるくらいポカーンとしたです。
なぜなら彼女の髪が、みごとな金髪に変わっていたから。
しかも服装は、ビッチそのもの。
制服のシャツのリボンは無くギリギリまで開襟状態、加えて膝上何センチよ?
みたいな超ミニ、そして化粧はケバく、若づくりしたAV女優みたいでした。
ボクとは目を合わさない。ボクは何か言おうとするんですが、全く言葉が出ない。
池の鯉のように、ひたすら口をパクパクするばかりです。
彼女は職員室へ連行されていったです。
ボクの部活以外の数少ない友達が、慌てて寄ってきました。
コイツらには1年前の件も、病院でのことも、映画デートの話もしてあって
休み中に何度も「今日、告れ!」「明日、告れ!」と突かれていましたから。
「何があったんだ?」
まず寄ってきたのが、二次ヲタ。
三次には興味がない、と常々豪語している悲しいピザ。
中学の頃からの数少ない友達の一人。去年のマネージャーさんの件も
ちょくちょくと相談していた奴。筋金入りのヲタだがイイ奴だ。
>>359
この時点では、全く不明なんです……
ボクのせい……でも、あるようで、ないようで……
――
ゲーム(特にギャルゲー)とパソコン一般に詳しい。
エロゲーとギャルゲーの違いを語りだしたら止まらない。それって違うのか?
悪いが今後、虹ヲタと呼ばせてもらう。
「なんかスゲーものを見た気がするぞ。おまえ何も知らないのか?」
こいつはメカフェチ。生き物には興味がないと宣言している。
機械モノをこよなく愛する変態。
虹ヲタとの部活繋がりで親しくなった奴。成績優秀。イケメン。
よく知らんが名前もついているみたいだ。バカだし……
僻地から通学してるせいで、正式にバイク通学が認められている羨ましい奴。
今後、メカ夫と呼ぶ。
ボクは驚きで言葉を失っていて、もう気絶しそうなくらいでした。
そりゃそうでしょう、人生初の楽しいデート相手であった美少女が
一瞬にして見事なビッチに変身したわけですから。
だから、落ち着いてからゆっくり話そう、ということになり昼休みに奴らの
所属するパソコン部の部室に集合することにしました。
部室と言っても授業で使うパソコンが並ぶ、ただのPCルームです。
専用の部室じゃありません。
このPCルームでは、虹ヲタのせいで何度冷や汗をかかされたか分からない。
壁紙がエログロ画像とかは当たり前で、
エラー音が『お兄ちゃん、やめて!』だったり
いつの間にか全端末にチャットソフトがインストールされて、授業が
チャット大会になったこともあった。
二人ともボクに気を使っているのか、非常に言いにくそうに話を進めるけど
要は「男ができたから諦めろ」と言いたいらしい。
ボクだけは希望的観測を含めて、ちょっと違う気がしてました。
もし彼ができたのなら、不機嫌な理由が分からない。
少なくとも夏休み中にできた彼なら、今はラブラブの真っ最中だと思うわけで。
ボクの知ってる彼女は、そんな子だったハズだから。
そういうと、三人とも考え込んでしまった。
男三人で話していても埒があかないということで
とりあえずメールしてみようとなったわけです。
……返ってきたのはデーモンでした。またかよ。
それじゃあ電話してみようとなった。
……着拒否。こっちもか。
それならと虹ヲタの携帯を借りて掛けてみた
……出ないし。
ということで落ち着きました……(合掌)
>>371
ありがとうございます。
――
生徒指導の成果なのか、その後の彼女の髪は金髪から汚い茶髪に変わってました。
ギリギリ通学可能な範囲の色に落ち着かせたんでしょうね。
短期間に染めを繰り返したせいか、なんだかバサバサで纏まりがなく
とても残念な感じ。
相変わらず不機嫌な黒いオーラを360度、全方向に発散していて近寄り難かったし。
それでもボクは勇気を振り絞って、毎朝というか彼女が登校してくれば
たとえそれが昼でも「おはよう」だけは言ってましたよ。
当然、何の反応もないんですが。
そのうちに、次の変化が現れることになるんです。
彼女が、校内でも面倒なグループと言われる男と次々と付き合っていく
ことになるわけです。これは悲しい。非常に悲しい。
元がカワイイ子ですからね。狙ってた輩は多かったんですよ。
弱っているところを狙うとか許せんですが……
でも分かるぞ
>>375
もう泣きそうでしたよ……
――
しかも、どれも長続きせず、次から次へと手当たり次第といった状態……
“食い散らかす”という表現がピッタリなわけでして。
こうなるとクラスだけじゃなく、校内でも有名になり始めて、
皆が彼女のことを「糞ビッチ」とか「サセ子」とか言うようになってましたね。
まあ、実際見た目も行動もその通りだし……
そのうち「兄弟にはなりたくねー」とか「病気とか、もらったら堪らん」とか
「メンヘラとか怖いじゃん」と校内で彼女を相手にする男はいなくなりました。
当然ながら女子も怖がって近寄らない。
そして彼女は、孤立していくんです……
遊んでるとか、AVに出演したらしいとか、薬漬けでヤクザのオンナになった
なんて話もあるくらいなりました。
さすがにこうなると、ボクの友達も「アレは黒歴史だ。忘れろ」と直接的に
彼女を諦めるように言ってくるように、なっていきましたね。
コイツらが彼女の悪評を知りつつも、その内容を言わないでいてくれるのは
こんな状態でも、ボクに気を使ってくれているからでした。
そしてこういうことする子に限って素直じゃないと来たもんだ
>>380
そう解せないんです。理屈じゃないみたいですから。
――
そして遂に、彼女は学校にすら来なくなるわけです。
たまに来ているような気配はあっても、クラスには顔を出さないし
授業も出ない。
だからボクも、さすがにもうダメだなとか思い始めたんです。
ところがある時、珍しくクラスに顔を出してボクの後ろに座る彼女の左手に
気づいたんですよ。
なぜかその日までは分からなかったんですが、確かにあの指輪があることに。
しかもあの時のまま、薬指に……
だからボクは……やっぱり彼女には何か辛い事情があるんだ!
とか考えるようになったんです。