それから、メールのやりとりをするようにもなったんだけど、
かよさんのメールは、基本、送ってから数分で返ってきた。
最初は、メールを送るのが怖くてさ、返信がなかったらどうしようとか。
たまにかよさんの返信が遅れるとネガティブに入ってたんだけど、
何日かしているうちに、確実に返ってくるメールにすごく安心できるようになった。
かよさんのことを考えると、好きという感情と、苦しみとで死にそうだったけど、
彼女とメールしたり、会ったりしてるときは、幸せだった。
もう、麻薬に近い状態だった。
仕事は大丈夫?
>>256
これだと終わらんwww
まだまだあるんだよ。
一応、全部書き溜めてあるんだけど、投稿するにあたっては、
少しまとめていかなくてはならんし・・・。
もっと早く書けると思ってた。すまん。
というか、スレ立てしたときは、もう、死ぬかと思ったwww
ここまで書けるとは思わなかったよ。
二回目に居酒屋に行ったとき、俺は聞いてみた。
俺「お、俺・・・ちょっとひどく、どもるときあるでしょ?
かよさん、気にならない?」
かよ「え?」
かよさんは心底、不思議そうな顔をした。
逆に俺が慌てるぐらい。
俺「いや、聞き取りづらかったり、はなしづらかったりしなかった?」
かよ「私、俺さんと話していると落ち着くんです。」
かよ「言葉が実感できるって言うか・・・。
上手くいえないけど、信じられる人なんだなって。」
俺「そんなこと言われたの初めてだよ。信じられる人かぁ。」
俺「うん、でも、分かるかも。俺もかよさんが信じられるな」
かよ「どうしてですか?」
俺「本当に優しい娘だと思う。うん。過呼吸になったとき、感じた。
こんな優しい娘はいないと思った。」
かよ「そんなことないですよwww」
俺「いや、あるよ。うん、ある。」
振り返って1人ごとっぽく言ってたかもしれないけど、我に返ると、
かよ「そんなこと、ないです///」
なんか、かよさんが恥ずかしがっていたwww
どもってるってことを始めて言葉にして、かなり楽になった。
かよさんが、そこに触れてこない優しさってのも分かるけど、
ずーっとだと、やっぱり気にしてしまうから。
だけど、更にどんどん好きになってしまう。
どうしたらいいんだろう。
このときの俺の胸のうちは、もうどうしたらいいのか、
全く分からず、ぐちゃぐちゃだった。
ひょっとして告白したら受け入れてくれるかも?
でも、万一、付き合えたら、風俗なんて絶対にしてて欲しくない。
だけど、俺はかよさんのことを全然、知らない。
年齢も知らない。後で知ったんだけど、このとき、19歳だったが。
俺と10違い。俺の双子の妹と同じwwwまたキモがられる。
ネットの知識なんだが、
風俗が、よくホストとかに貢いでるとかあるけど、そんな雰囲気ではないと思ったし、
(まぁ俺の推測なんてあてにならないんだけどね。)
あんまり身なりも派手じゃないし、ブランド品を買って贅沢してるふうでもない。
今更、すごく月並みな言葉なんだけど、「なんでこんな娘が?」
俺は自分がどもっていることをやっと口にしたけど、どうして風俗なんかしてるの?って訊くことはまだ出来なかった。
その後、2~3回、同じように居酒屋に行ったんだよ。
距離感は変わらず。
変わらない距離感にあせる(笑)
かといって、これ以上、どうアプローチすればいいのか、分からない。
かよさんのことを訊いて、もっと踏み込むべきか・・・?
でも、一緒にいて楽と言ってくれるのは、俺がそういうことをしないからじゃないのか?
頭のなかで様々な思いがぐるぐる駆け巡りながら、
それでもまぁ、楽しくて、笑顔を続ける俺。
しかし、そんな葛藤とは、関係ないところで、かよさんと会えなくなった。
俺は、用もないのに、メールを送るなんてことは出来なかったので、
「飲みに行く約束」と「待ち合わせの時間」を決めるぐらいしか、
メールを送ったことがなかったんだけど。
そして、かよさんからの返信は、ほとんどすぐに来た。
最初は、メールを送った後、「返信が来ないんじゃないか」なんて不安だったんだけど、そんな不安もなくなった頃だったんだ。
「今日も、飲みに行きませんか?」
というメールに返信が来ない。
返信が来なければ、どうメールしていいのか分からないwww
飲みに誘うときは、かよさんの出勤日なんだ。
俺はかよさんか直接スケジュールを聞いて知ってたんだけど、
店のホームページを見てみると、その日は欠勤になっていた。
それともふられちゃったのか・・・。
付き合ってもいないのに「ふれらる」というのは、おかしいけども。
次の日、俺は、いろいろ考えた末、
「昨日、お店を休んでましたね?体調でも崩したんですか?心配です。」
というメールを送った。
しかし、そのメールにも返事が来ない。
そして、出勤するはずのかよさんは、その日も欠勤していた。
何かが彼女の身に起こったのか・・・。
それとも、風俗なんて辞めるときはこんなもんで、
もともと、客だった俺との関係もあっさり終わるのか・・・。
たった二日。
たった二日、かよさんと連絡が取れないだけで、
俺は、もう精神ががたがたになってきたんだwww
「病んだ」とか、「鬱になった」とか、
そのときは思ってたんだけど、今、考えると、
単純に、恋ってこんなもんなんだとも思う。
よく分からんけど。恋愛もせず、鬱になったりはしてた思春期だったからなwww
恋愛感情より、鬱の精神状態の方が良く分かるwww
店のホームページを見ると、やはり欠勤。
もう、二度と会えないんだろう・・・。
もはやあきらめムード全開の俺。
いつもの、俺に戻ってきた感じがしたwww
不思議なことに、このあきらめムードは、俺に落ち着きをもたらした。
変な懐かしさ、心地よさを感じた。ぶっちゃけ、楽だったwww
かよさんに対して、嫉妬して、吐きまくった感情が遠ざかっていくような気がした。
「ああ、なんか良い夢を見たなぁ・・・。」
そんな気持ちだった。
しかし、甘かったwww
仕事を終えて、家に帰って
夜になると、かよさんのことしか頭に浮かばないwww
「かよさん、かよさん」って声を出して、泣いた。
もう、風俗嬢だから、苦しむとかどうでも良かった。
会いたかったんだよ。
彼女の笑顔とか、仕草とかをまた見たかった。
それだけでいいのに。
彼女のこと、何にも知らない。家も知らないし、年も、風俗嬢以外のこと何も知らない。
連絡しても彼女が答えてくれなければ、それでおしまいの関係だったんだよな。
もし、店に出勤してきても、彼女の連絡がなければ、会えないだろ、これじゃ。
かよさんが、食事を運んできた店員さんに「ありがとう」ってお礼を言ってるところ。
居酒屋で、サラダとか取り分けてくれてるところ。
見上げる巨体のかよさん。
「ごめんなさい、ごめんなさい」って謝っているばかりのかよさん。
実は、そんなかよさんをいつか、守りたいと、思ったヘタレの俺。
やっぱりまだあきらめられない。
俺はかよさんに電話することにした。
実は、電話、したことなかったんだよwww
電話はハードルが高かったからな。
時間は、夜の11時だった・・・。
ひょっとして病気なのかもしれない。
だから、返信もないし、店にも出ないのかも・・・。
変な希望的観測にすがりついて、電話することにした。
いや、もしかしたら、本当に重病かも知れない・・・。
携帯のボタンを押すのが、本当につらかった。
もしかしたら、着信拒否されてるかも・・・。
そんな恐怖が頭をよぎった。
しかし、とにもかくにも、コール音が鳴った。
少しだけ安心したけど、すぐに切りたいような衝動。
それを我慢して、とにかく、コールを聞く・・・。
あ、この電話番号は、もちろん、風俗用の番号じゃない。
コールがなる。
5回、6回。
やはり出ない・・・。
メールも返信がなく、電話も出ない。店にも来ていない。
終わった・・・。完璧に終わった。
そう思って、俺は電話を切った。
ぼーぜんとして、何も考えられない。
自分がどれだけかよさんのことを好きになっていたのか、ようやく分かった。
本気で好きだった。
どうして、思いを伝えなかったのか・・・。
すごく悔やまれた。
第一声は、「もしもし、俺君?ごめんなさい」だった。
「もしもし、かよさん?」
俺は、そのときの感情をうまく表現できない。
嬉しいのか、びっくりしてるのか。
終わったと思ってたのに、何、この展開はwww???
「かよさん、心配してましたよ」
嘘だ。
かよさんの心配より、自分の心が気になってたくせにwww
でも、とりあえずは、こういうしかなかった。
「ごめんなさい・・・。」
かよさんは、謝ってばかりで事情を話さない。
それに少し声が変だ・・・。
もしかして・・・、もしかして・・・泣いてるの?
俺「かよさん、泣いてるの?」
かよ「・・・・・」
鼻をすすりあげる声が聞こえる・・・。
間違いなく泣いてるんだ!かよさんは泣いていた。
俺は胸が締め付けられるような思いがした。
さっきまで、かよさんとの関係が終わったということに嘆いていたのに、
今はまったく違う心境になっている。
かよさんが泣いてるんだよ?どうしてなんだ?
そして、俺は、初めてかよさんの個人的事情に踏み込む質問をすることになった。
だって、そうするしかないもんな。
怖かった。
俺「かよさん、何があったの?」
かよ「・・・・・ごめんなさい、ごめんなさい・・・ヒックヒック」
かよさんは、話さない。
しかし、俺は引き下がらなかった。
なんか、ここでいつものように、自分を引っ込めると、
本当に終わりのような気がしたから。
俺「かよさん、言ってよ。何があったの?」
かよ「・・・・・・・・ヒックヒック」
グスグス泣いているだけで、話さないかよさん。
でも、俺は「ひょっとして?」と思った。
俺と同じように、「話したいけど話せない」のかも知れない。
気持ちを上手く表現できないのかも知れない。
こういうとき、どうしたらいい?
というか、なんでいままで、そう思わなかったんだ?
自分のことを話さないかよさんに、俺は聞いたか?
誰だって自分のことを知って欲しいとか思うんじゃないのか?
自分のことばかりで人の心が全然分かってなかった・・・っていうより、
興味なかったのか?
なるほど、フッ。そりゃ、ぼっちになるわけだぜ、俺www
俺は、こういうとき、相手が落ち着いて、ゆっくり、
俺の話を最後まで聞くよ、って態度をとってほしいと思ってた。
どもってたときは、本当にそうだった。
そしたら、俺も自分の思ったことを話せたと思うんだ。
だから、同じようにしてみた。
俺「かよさんの話が聞きたいな」
そして待った。
急かしすぎても相手の負担になると思ったので、
俺「別に今じゃなてもいいよ。次の機会があるならそのときでもいい。
その次でもいい。かよさんが話したくなったときに、俺は話を聞くよ」
これは次、会おうとか、まだ連絡取れるよね?という下心が入っていたwww
「・・・・ヒックヒック・・・んふ。」
???
かよさんが、笑った???泣き声だけど、笑った???
かよさんの笑う声はよく聞いてたけど、こんな感じの笑い方は初めてだった。
もっとも、まだグスグスいってたから、泣き笑いだけども。
かよ「俺さんって、グス・・・本当に優しいですね。ふふ。」
かよさんの声が明るくなった。まだ湿っぽいけど、雨上がりの感じかな。
そんで、さっきも書いたけど、その声の調子は俺が聞いたこともない声の種類だった。
なんかすごく女の子っぽい?っていったらいいのか、どういえばいいのか。
それがきっかけだったのか、自分でも、全く思っていなかった言葉が俺の口から出た。
俺「かよさん、今から会いにいってもいい?」
かよ「え?」
かよさんも驚いたが、俺も驚いたwww
なんで、こんなことを言ってしまったのか?
なにかに釣られるように言ってしまったんだよなぁ。
「かよさんに今すぐ、会いたい!」って気持ちが強かったわけでもないんだよ。
「側にいたい・・・、側にいてあげたい」って感じ。
それが、自然に口に出たような気がする。
そうじゃないと、深夜に女の子の家に行くなんて言えないwww
本当に自然に出た。
かよ「・・・」
かよさんは、また黙ってしまった。
俺は、しまったぁ・・・と言ってしまってから思った。
こんなとき、普通なら、取り下げるよね?なのにさ、
俺「タクシーで行くから住所、教えて」って俺は言ったんだよwww
どうして、こんな強気?え?俺が俺じゃないみたいだぞ?
え?え?って感じ。
なんか、客観的に俺が俺を見てる感じ。
どうしたんだ?俺。
かよさんは、実は嘘をついていて男と住んでるとか、
そういう可能性だってあるんだろうにさ。
かよさんは、しばらく黙ってたんだけど、住所を教えてくれた。
それは、OKということでしょ?
というより、「来て」ってこと?
そのときは、そんなことも考えない。
住所を聞いた瞬間、「じゃ、今から行くね?」と言って、
俺は部屋を飛び出した。