俺は、小走りを止めて、歩きながらメールを読んだ。
かよ「さっそく(笑)明後日、出勤日で9時上がりなんですけども、どうでしょうか?」
すぐに返信した。
俺「大丈夫です!」
返信して、また駆け出そうとして、歩道の植え込みのレンガに、
思いっきり、すねを打って、植え込みの中に倒れたwww
すると、植え込みの中から、でかいネズミが二匹、歩道に走り出て、歩いてた女が
「ぎゃーっ!!」
って言って、喚いてた。
俺も、飛び出たのが一瞬、ネズミだと分からず、
「うわぁっ」と大声を上げた。
マジでびびった。
実は今でも、その傷がスネに残ってるwww
痛くて死ぬかと思った。
次の日、
9時半に、かよさんの店のある駅の一つとなりで待ち合わせをした。
なんか、同じ駅はイヤだった。
かよさんもイヤだろうと思うんだけど、どうだろうか。
俺は10分前について、かよさんを待っていた。
本当に来るんだろうか?嘘みたいだ。
そう、ずーっと「嘘みたい」って感覚が無くならない。
仕事中も、そわそわしていたし。
足が地に着いてない感じ。
すると、かよさんが駅から出てきた。
かよさんがこっちに歩いてくる。
かよさんが、笑って小走りになってこっちに歩いてくる。
なんか、景色にもやがかかってるみたい。
時間がゆっくり流れてるみたいだったのを覚えているwww
走馬灯か?
何回、走馬灯を見るんだ、俺?www
もう、死んでもいいわwww
というか、あの頃のことって、本当にかんっぺきに覚えてるんだよな。
びっくりするくらいのレベルで。
いや、ネズミのくだりは、すげー覚えてるから書きたかったんだよwww
渋谷とか新宿にもいるだろ?植え込みにすげーネズミ・・・。
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駅から少し離れた居酒屋まで歩く間に、何人かの男がかよさんを振り返ったと思う。
そんなに高い靴を履いてるわけじゃないんだけど、そうそう、ヒールじゃないのに、
けっこう底が厚くてかよさんは、どうても175cmくらいはあったwww
俺はスニーカーだから163cmからスニーカーで1cmくらい上乗せして164cmくらいか。
俺の頭の中には、「手をつながれてる小さな宇宙人の写真」が思い浮かんだ。
ただでさえ、かよさんは綺麗で、半端なく身長が高いのに、
俺と並ぶと更に人目を引くみたいだったwww
笑い声が俺に向けられてる気がするwwwま、これは1人のときでもたまにあったが。
あと、見上げて話さなければならない圧迫感。
部屋にいるのと、一緒に街を歩くのとは違う・・・。
これは釣り合わんwww
でも、まぁ、なんとか居酒屋にたどり着いたわけだ。
ワタミとか白木屋、つぼ八、魚民のようなところだwww
かよ「飲んでいいですか?少ししか飲めないんですけど(笑)」
俺「ど、ど、どうぞ、どうぞ。」
そして俺たちは乾杯をした。
酒が入ると、俺は、今まで話せなかったことを話せるようになってきた。
話題は相変わらず当たり障りの無いものだったけど、
今までよりも全然、会話が弾むwww
かよさんも、気楽に話している気がするwww
どもらなくなってきたし。
一時間も過ぎた頃、俺は勇気を振り絞って聞くことにした。
つーか、店で会ってたら、もう時間なんだよwww
やっぱ、外で時間を気にせずに会うって本当に幸せだよな。
でも、どうしても聞きたいことがあった。
それはかよさんに彼氏がいるのか、どうか?だ。
もう、そこを聞かないことには何も始まらない。
俺は勇気を振り絞って、聞くことにした。
俺「か、かよさんって・・・」
かよ「なんですか?」
俺「か、か、彼氏いるんですか?」
かよ「・・・・・・」
おい!沈黙だよ・・・。
まずい、聞いちゃいけなかったか?
というより、まだ飲み始めたばかりだというのに、どうしよう?
かよ「・・・むずかしいですよね・・・。」
かよさんは、考え込んだ様子でゆっくり話し始めた。
かよ「こんな仕事をしてる時点で、彼氏なんて作っていいのかって悩みますし・・・。」
かよ「少なくとも、この仕事をしてる間は、彼氏は作れませんよ。」
かよさんは、ちょっと暗い顔をした。
それは彼氏がいないと、いうことだよな?
それを念押しして聞きたい俺wwww
なんて、言葉の意味が読めないんだwwww
でも、はっきりと、「いない」と聞かないと安心できないという童貞の
恋愛能力の無さwww
俺「って、ことはいない・・・ってことですよね?ね?」
かよ「・・・・」
あれ?また沈黙だよwwww
なんなんだ???
かよ「そう・・・ですね・・・。いません(笑)」
ラッキー!!
俺は心の中で叫んだ。
しかし、何か、引っかかる言い方だなぁとそのときおもったけど、それには訳があったんだ。
そのことで、俺は、ひどいめに会うんだけど、それは、後に回す。
とにかく、まぁ、少し引っかかったが、かよさんの口から彼氏がいないということを聞いた俺は、
もう、かよさんと「付き合いたい!付き合いたい!」そればかり考え始めた。
というか、もう彼女になってくれるまで、相当、近くね?
かよ「あ、そうだ・・・!携帯とアドレスなんですけど、店の電話のほうも教えときますね。」
俺「え?」
かよ「もし、俺さんが女の子に慣れたら、こっちの携帯に連絡してください。頑張りましょうよ。」
俺「・・・・・・」
ああ、落ちたさwwww
有頂天から真っ逆さまさwwww
所詮、俺は客。
エッチなことは、店の携帯で連絡か・・・。
これって、事実上、線を引かれたってことじゃないのか・・・・。
しかし、外で会えたこと、彼氏がいないと分かったところで、
もう俺のdokidokiは止まらないんだよ。
好き。かよさんが好き。
何を話しても可愛い。
どんなしぐさも可愛い。
胸がきゅんきゅんしっぱしだった・・・。
しかし、そうなればなるほど、
今まであまり感じなかった感情が俺の胸に忍び込んできていた・・・。
薄々感じていた感情。
彼女のことを好きになれば好きになるほど・・・。
今、彼女は俺とだけ会ってくれてる。
店にお金を払うんではなく、自分の時間を割いてくれてる。
だから、かよさんのしぐさとか、表情とかが、それがすごく貴重なんだよ、
俺にとって。
でも、彼女の唇を見れば、
(あの唇で毎日何本もちん○をくわえて舐めてるのか・・・)
(キスもしてるんだろうな・・・)
彼女の少し開いた胸元を見れば、
(毎日、いろんな男に体を触らせ、舐めさせてるのか・・・)
そんなことばかりが勝手に思い浮かび始めた。
その妄想が止まらなくなってきた。
好きになればなるほど・・・だ。
しかし、そんなことをかよさんに悟られるわけにもいかず、
しかも、現実にかよさんは俺の前にいて、すごく可愛くて愛しいわけだし。
こ、こ、これが葛藤かwww
ラーメンとカレーどっちを食べるか悩むとか、そんなレベルじゃねーwww
彼女でもないのに、これを嫉妬というのか?なんか苦しいだけだ・・・。
あいなまがトムファックと同棲発覚して、気を失った奴がいたけど、分かるわwww
自分の彼女でなくても、分かるわwww
そんな俺の感情とは関係なく、時間は経過し、夜も遅くなった。
かよ「楽しかったです!俺さんといると落ち着きます(笑)」
かよ「で、明日も出勤なんですけど、終わったら・・・」
え?誘ってくれてるの?すげー嬉しい!!と同時に、
明日も何人もに体を舐められたりキスしたり、それから、そらから・・・
と、妄想が止まらない・・・。
かよ「でも、毎日だと・・・俺さんも大変ですよね・・・。」
俺「い、いえ。お、俺も帰ったら一人だし、かか、かよさんさえ良ければ毎日でもいいくらいですよ!」
かよ「じゃあ、連絡していいですか?」
俺「うん!」
そうして、終電前にかよさんと分かれた。
かよさんは、その駅からそんなに遠くない沿線に住んでいるらしい。
ということは、俺の駅からだと20分くらいか。
案外近いところに済んでるんだ・・・。
でも、かよさんと別れた後に、地獄は本格化したwww
家に帰って、かよさんがいろんな男に、いろんなことをされているところを想像すると、
いや、想像することを止められないんだ。
吐き気やめまいが襲ってきた。
そして、リアルに吐いたwwww
俺が処女厨である理由はこれか・・・。
なるほど。
こういう苦しみがイヤだから処女じゃなきゃいやなんだ。
本能的に分かってたんだなぁ・・・。
でも、好きでいることが止められないんだよ。
どういう地獄なの?これ?
どういう仕組みwww?
乗り越えなきゃいけないことが多すぎる・・・。