俺達はかよさんの部屋についた。
かよさんは、紅茶を淹れてくれた。
ロールケーキも出してくれた。
晋「うわっ。めっちゃうまそうや」
晋作君はロールケーキを食べ始めてる。
晋作君は、話を俺にさせる気らしい。
でも、普通に喉が詰まって、普通に紅茶を流し込んで、普通に
晋「あちぇっ!!」
とか、うるさいよ。しかも、膝にこぼして、火傷して。
しかも、それがかなり大きな火傷だったから笑えない。跡が残ってるんじゃないかな。
もう、完全にレイプ目だよねwww
人が話そうとしたときに、かよさんがキッチンに濡れタオルを取りにいってしまっただろ。
俺「AVはきっちり断ったよ。」
かよ「え??」
嬉しいというより、「どうやったの?」と言う感じ。
かよさんは、スカウトをよほど大物だと思ってたのかな。
それが、変な信頼感?につながってたのか。
でも、まぁ、妙な説得力のある奴だったからな。
19歳の世間知らずの、天然ボケのかよさんではな・・・。
俺も全く、歯が立たない相手なんだけどなwww
かよ「ありがとう、俺さん・・・。」
このとき、晋作くんは風呂場で火傷を流水で流していた。
かよ「それ、なんですか?ヨーカン?」
かよさんも、俺が持ってる新聞で包んだ包みが気になってたらしい。
しかし、こんなヨーカンはないだろう。
俺「それなんだけど、えっとね、まず、これはかよさんのものなんだ。」
かよ「お土産?」
小首をかしげて嬉しそうにするかよさん。
ヨーカンじゃないってwww
俺「いや、お土産って言うか・・・その・・・お金なんだけど・・・」
かよ「お金???」
かよさんの顔が険しくなる。
かよ「どういうことなんですか?」
俺「落ち着いて聞いてね・・・、あのね、かよさんが、返してた300万円はね、嘘だったんだよ。」
かよ「?」
俺「いや、かよさんは、ガリガリとスカウトに騙されてたんだよ。」
かよ「AVの話?ガリガリさんは、関係なかったんじゃ???」
俺「いや、AVの話しとは全く違うんだよ。もともとの300万円のことだよ。」
かよ「???」
俺「・・・・」
かよ「え???」
俺「うん。」
かよさんは、鼻をひくひくさせて、口元が歪んできて、目が潤んできて・・・それはもう、見てられないような表情になった。
そりゃ、そうだろう。どう受け止めればいいのか。
お金だけのことではない。
風俗をしなくても良かっただろうし、
スカウトに騙されてた、だけでなく、ガリガリにも騙されてたわけだし、(ある意味ではガリガリも騙されていたんだけど)、
この出来事には、悪意がありすぎるし、複雑すぎる。
俺「それで、嘘の借金の分と、スカウトがそれ以外にかよさんからとってた分と、慰謝料で850万円ある。」
俺は包みをかよさんに渡した。
かよさんは、いきなり包みを跳ね飛ばした。
かよ「いらないっ!いらないっ!!こんなのいらないっ!!!」
予想外の展開キターッ!!
晋作君~っ!た~す~け~て~っ!!
そのとき、玄関の方で、
晋「ほな、俺、先に俺さんの家に帰ってますわ。」
と声がして、ガチャっと扉が開いて、そして閉まる音がした。
玄関の通路に風呂場があるから、そのまま逃げやがったwww
後から聞くと、「あんなもんに付き合ってられますかいな、スカウトの相手してるほうがよっぽどましですわ」だと。
完全に取り乱したかよさん。
まさか・・・、暴走?
泣きながら、部屋のものを投げ飛ばしている。
俺は、かよさんにしがみついて止めようとした。
うん。
まったく歯が立たないwww
ガリガリよりも、マジで力が強いwww
ぶんぶん振り回される俺www
俺「かよさん、落ち着け・・・!!落ち着けって!!!」
って怒鳴っても、全然効果なし。
そのとき、思い出したんだ。
声を柔らかくして、
俺「大丈夫だよ、大丈夫だから・・・」
って俺は、かよさんに言った。
かよさんが俺に言ってくれた言葉だ。
まぁ、心の中では巨体のかよさんに、
「どうして荒ぶるのか?鎮まりたまえ!」的な気持ちだったんだけどwww
ようやくかよさんの様子が落ち着いた。
かよさんの髪はぼさぼさ、部屋はぼろぼろ、俺はハフハフ、
こういう修羅場も初体験だった。
俺は、なんとかうまく説明できれば、かよさんは泣きながら、嬉しがって、
かよ「ありがとう・・・」
みたいな感じなると思ってたんだけどねwww
かよさんはぺたんと座り込んでいる。
俺は後ろからかよさんを抱きしめている。
もう大丈夫そうだ。良かった・・・。
それにしても、かよさんのうなじ・・・。
いい匂いwww