大学に入り、Aは大阪へ。オレは心機一転と思ったものの、友達や幼なじみが立て続けに3人死に、元々体が丈夫じゃないが体調も芳しくなく、不安になってAに連絡を取ろうとしたが、ほとんど反応がなくなった。そして高校の部活の仲間で集まった飲み会。Aは「サークルめっちゃ楽しいし、彼女できたんだ。今めっちゃ幸せだよ」と言う。
自分の中で何かが壊れた音がした。Aはサークルでオレのことを話していたらしく、サークルの人はみんなオレを知っているらしい。オレはそのサークルの面々に会いたいと言い、その場で遊びに行く日取りを取り付けた。
382:本当にあった怖い名無し : 2011/03/03(木) 02:43:36.96 ID: ID:k/x3rbx1O
それからオレは何度かAの下宿先を訪ねては、サークルに一緒に顔を出した。オレはひたすら「いい人」になり、みんなに好かれていった。Aは「ちょっと疎遠になってたけど、ここんとこよく来てくれるから頻繁に会えて嬉しいよ」と言う。
1年ほど経ち、すっからみんなと打ち解けたある日、Aの彼女がオレに聞いた。
彼女「Aって前はどんな人と付き合ってたの?知ってる?」
オレ「知ってるよ。いい子だったよ。」
彼女「じゃあなんで別れたの?」
オレ「それはプライベートに関わるからさ(笑)」
彼女「え、いいじゃん、教えてよ!」
一瞬間をおく。
オレ「Aとうまくいってる?」
383:本当にあった怖い名無し : 2011/03/03(木) 02:52:26.83 ID: ID:k/x3rbx1O
オレ「…」
彼女「え、なに、どうしたんよ?」
オレ「これ、言おうか迷ったんだけど…」
彼女「うん」
オレ「前の彼女と付き合ってた時ね、こう…グーでガツンと…」
彼女「え…?殴った…?え、ウソでしょ…」
オレ「そんなことするようには見えないよね」
オレはバツが悪そうに言う。
彼女は、失望したような表情をする。オレはニヤッとしそうなのを耐えた。
オレ「それで色々こじれちゃってね…」
彼女「そりゃこじれるよ!それは最低だよ…」
彼女はAの素行にショックを受けた様子でうつむく。―バカな女。
オレ「で、でもね、今は平気なんでしょ、きっと大人になったんだよ、アイツも」
彼女「そうだけど…少しだけ怖いかな(苦笑)」オレ「もし不安になったり、万が一手を出されたりするようなことがあったら、いつでも連絡してきて。何とかしてあげるから」
384:本当にあった怖い名無し : 2011/03/03(木) 03:09:36.50 ID: ID:k/x3rbx1O
一方で、サークルの方に顔を出すと飲みに誘われたりもするようになり、Aがバイトの日にサークルの人たちと飲みに行く機会があった。
「なあ、Aってさ、高校時代からあんな感じなん?」
オレ「そうだね、まっすぐでピュアな感じかな」
「A、お前のこと親友って言ってたよ。仲良いんだな」
その言葉に虫唾が走った。
オレ「仲良いよ、とっても」
「よく連絡とるの?ぶっちゃけ嫌いなとことこないん?」
オレ「連絡はね…してもあんまり返ってこないんだよね(笑)強いて言えばそれが難点かな」
「それダメだろ!お前が相談したいことあって連絡しても返ってこないんだろ?」
オレ「まあね(笑)でも、オレ高校の頃から結構Aに頼ってたし、仕方ないかな。多分めんどくさいんだよ(笑)」
「そこ付き合うのが親友だろ!アイツひどいな~!」
オレ「もう慣れたから平気だよ(笑)」
「お前優しすぎるだろ~。いいヤツは損するなぁ。Aがそんな薄情とは知らなかったなぁ」
オレ「めんどくさがりなだけじゃない?」
「それを薄情って言うんだよ!」
その場にいる人がみんな同意した。その場にいなかったメンバーにも後日伝わったようだ。
大阪人て本当おしゃべりだから、都合がいい。
385:本当にあった怖い名無し : 2011/03/03(木) 03:24:38.78 ID: ID:k/x3rbx1O
A母「どちら様?」
オレ「あ、A君の友達の○○という者です」
A母「あー!Aによく話聞いてるわよ!」
オレ「え、やだなあ、A君どんな話してるんですか?」
A母「別にそんな悪口みたいなこと言ってないわよ(笑)で、どうしたの?」
オレ「ちょっとA君にお返ししたいものがあって…」
A母「そうなの。ちょっと上がってく?」
オレ「あ…じゃあ…ちょっとだけ(笑)」
家に上がり込み、MDウォークマンを差し出し、経緯を説明。
A母「やだ、ご丁寧にどうも。捨てちゃってもよかったのに」
オレ「いえ、こうしてお母さんにもお会いできてよかったです」
A母「やだ、うまいわね~!ところでAったら最近全然帰ってこないのよ、どうしてかしら?」
オレ「忙しいんじゃないですか?」
A母「あの子実家が嫌いなのかしら…何か聞いてない?」
オレ「んー…」
A母「やっぱり実家嫌いって?」
オレ「……」
その頃、メールを続けいたAの彼女から遂に誘いがくる。
「2人で神戸観光しない?案内してあげる」
386:本当にあった怖い名無し : 2011/03/03(木) 03:33:20.55 ID: ID:k/x3rbx1O
彼女「なんか浮気みたいだね(笑)」
オレ「見る人が見ればね(笑)でも楽しかったよ」
彼女「私も。なんか…Aといるとあの話思い出しちゃって…」
完全にAの暴力の件について洗脳されている。
オレ「手…出されたりした?」
彼女「してない。してないけど不安で…」
オレ「ねえ…その不安さ…」
彼女「うん」
オレ「オレじゃ解消してあげられないかな?」
彼女「それって…」
オレ「わかってるよ。いけないってわかってるけど…でも君がそんな不安な日々を過ごしてるなんて、オレも心苦しい。決して軽い気持ちじゃない。オレは真剣だよ」
その夜、オレはA彼女と一夜をともに過ごした。
387:本当にあった怖い名無し : 2011/03/03(木) 03:45:37.07 ID: ID:k/x3rbx1O
「神戸観光楽しかったね♪Aといるよりずっと!今度はどこに行こうか?」
送信メールを削除する。
彼女と別れた後、オレは神戸から大阪のA宅へと向かい、サークルに顔を出す。
周りの人たちのAを見る目が、少しよそよそしかった。笑いをこらえるのに必死だった。
Aの家に戻ると、Aに「彼女が浮気してる」と告げられる。ひどく落ち込んでいた。
オレは慰めつつ言う。「きちんと話し合えよ。オレはちょっと明日は用事があるから早々に帰るけど」と。
Aは頷き、翌朝オレは学校の前までAを見送り、帰るフリをした。もちろん、本当に帰るのではなく、見守るために後からひとりで中に入る。
Aは彼女を呼び出し、廊下で2人で話をしていた。
388:本当にあった怖い名無し : 2011/03/03(木) 03:58:20.35 ID: ID:k/x3rbx1O
彼女「いないよ」
A「なあ、怒らないから正直に言えよ!」
Aが彼女の肩をつかもうとすると、彼女は怯えたように振り払い、サークルのみんなの元へ逃げ出した。暴力の件、こんなに簡単に信じるとは。「A、あんた今つかみかかってたようだけど、まさかこの子殴ったんじゃないでしょうね?聞いたわよ」
A「殴ったりするわけないじゃん!聞いたって何を!」「しらばっくれるのか?最低だぞお前」
サークルのリーダーが言う。
どうやらA彼女はAの暴力の件についてみんなにベラベラ喋っていたようだ。嬉しい誤算だ。
A「でもこいつ浮気したんだ!」
「浮気した?そんな言いがかりつけて殴ったの!?」
リーダー格の女が強い口調で言った。
A「いや、だから殴ってなんかないって!」
男リーダー「ちょっとがっかりしたな…」
A「待ってって!!意味わかんねえよ!!」
Aはやけでも起こしたのか、男リーダーの胸ぐらにつかみかかった。
他の男子たちがAを押さえつけるのが見えた。
それを見届けて、オレは帰路についた。
阪急線支線のガラガラの車両に乗った時、おかしくて笑いが止まらなかった。
A、お前にもやっと、オレと同じ景色を見せてやれるよ。
389:本当にあった怖い名無し : 2011/03/03(木) 04:06:08.62 ID: ID:k/x3rbx1O
居場所がない、助けてほしい、話を聞いてほしいと言っていた。我ながらこんなに上手くいくとは驚きだ。まあ、Aが単純だからこそできた所業か。今日から4日後に、オレは再びA宅を訪ねる。一通り話を聞いて慰めたら、全てを打ち明けよう。
最後の砦を失って、どん底に落ちたAが、一体どんな絶望の表情を見せてくれるのか、楽しみで仕方ない。
390:本当にあった怖い名無し : 2011/03/03(木) 04:39:24.57 ID: ID:aDq/fCpf0
391:本当にあった怖い名無し : 2011/03/03(木) 05:47:25.23 ID: ID:GipnuZ4Z0
394:本当にあった怖い名無し : 2011/03/03(木) 07:49:52.80 ID: ID:UZXXSBAO0
397:本当にあった怖い名無し : 2011/03/03(木) 14:07:08.99 ID: ID:W4LK+Vp9O
引用元:本当にやった復讐 3
732:本当にあった怖い名無し : 2011/05/24(火) 14:04:45.42 ID: ID:YrO2qmi2O
そいつの絶望した顔を見て、幸せになれた気がした。
733:本当にあった怖い名無し : 2011/05/24(火) 14:47:50.57 ID: ID:K089tFf50
735:本当にあった怖い名無し : 2011/05/24(火) 15:23:34.18 ID: ID:EbPn7p200
その親友に何かされたわけ??
736:本当にあった怖い名無し : 2011/05/24(火) 16:17:10.85 ID: ID:YrO2qmi2O
オレもこんな風に笑えるようになりたいと思った。そいつも「お前はたくさん苦労してきたからきっと幸せになれる」と言ってくれていた。大学に入り、ある日彼女ができたと報告を受けたんだが、その時は素直に喜べて、「おめでとう」と言った。
しばらくして会って話した時に、そいつはこう言った。
「お前はそんなんだからオレのように幸せにはなれないんだよ」と。それは幸せそうな顔で。
737:本当にあった怖い名無し : 2011/05/24(火) 16:17:42.74 ID: ID:YrO2qmi2O
そいつが不幸になれば、オレが幸せになれると思った。幸せを分けてもらおうと思ったんだよ。ほんの束の間でもいいから。
741:本当にあった怖い名無し : 2011/05/24(火) 18:17:34.28 ID: ID:EbPn7p200
そんなこと言われたら私だって仕返すするわ
742:本当にあった怖い名無し : 2011/05/24(火) 18:35:53.26 ID: ID:/Ggmys4t0
ただの逆恨みじゃね
嫉妬とか
743:本当にあった怖い名無し : 2011/05/25(水) 00:47:06.65 ID: ID:uBCx9/1Z0
元親友が、羨ましがる程の彼女を作る方が前向きな復讐じゃない?まあ、失礼極まりないボケな元親友ではあるが。元親友母、彼女が可哀そうな気がするな。
彼女と浮気じゃなく本気で結婚して幸せになる。なら理解できる。
744:本当にあった怖い名無し : 2011/05/25(水) 01:39:32.56 ID: ID:TR23uZceO
不倫で両親が離婚、彼女に浮気され、親友に裏切られたあいつの絶望に打ちひしがれた顔を見るためにここまでしたんだから。
それで殴られても、もしくはもっとひどいことになっても、あいつは加害者にしかなり得ない。そこまでやってようやく完遂だよ。
747:本当にあった怖い名無し : 2011/05/25(水) 10:47:50.06 ID: ID:mi+KlbBP0
で、いつ言いにいく予定ですか?
また、ここで報告まってますね。
753:本当にあった怖い名無し : 2011/05/25(水) 19:53:01.09 ID: ID:TR23uZceO
思い立ったのは二年ほど前です。最初は我慢しようと思ったんですが、半年ほど後にあった高校の部活仲間の飲み会で会ったら、自分でも尋常じゃないと思うほど怒りが再燃しました。私は名古屋市に住んでいて、彼も実家は名古屋市ですが、彼自身は大学に通うために大阪で下宿していたため、そこまで半年ほど通って彼の恋人を寝取るに至りました。
彼の父親が不倫していることを知ったのはそれとちょうど同じ頃。本当にたまたま見かけたんですが、御用達のホテルだったようで何度も女といるところを見かけたので、写真とホテルに入って出てくる映像を収めたDVDなどを四ヶ月ほど、彼の母親宛てで送りました。
彼の話では半年以上揉めた挙げ句、離婚に至ったそうです。
754:本当にあった怖い名無し : 2011/05/25(水) 19:55:22.00 ID: ID:TR23uZceO
ちなみに、今日言いに行ってきました。「写真を送りつけたのも、彼女の浮気相手もオレなんだよ」と。
殴られるか、刺されるか…?と思っていましたが、彼はただ泣き崩れていました。
「どうしてそんなことするんだ。何故それをわざわざ言うんだ。」と。
755:本当にあった怖い名無し : 2011/05/25(水) 20:04:11.63 ID: ID:NadE3pNa0
理由は教えてあげなかったの?
762:本当にあった怖い名無し : 2011/05/25(水) 23:26:08.64 ID: ID:TR23uZceO
最初は教えようと思っていたけど、まるで覚えがない様子で頭にきたので、「その顔を見たかったから」としか言いませんでした。
764:本当にあった怖い名無し : 2011/05/25(水) 23:29:47.77 ID: ID:2sK2XlGu0
いやそれは普通覚えてないだろうし
覚えてても悪いことを言った自覚はなかったろうちゃんと教えてあげればよかったのに
765:本当にあった怖い名無し : 2011/05/25(水) 23:46:41.03 ID: ID:S6NaOa790
例のあの失礼千万な言い草のせいだ。と言わなきゃ復讐感が半減じゃない?
772:本当にあった怖い名無し : 2011/05/26(木) 00:26:21.42 ID: ID:gRoS+cOVO
>>765
「その顔を見たかったから」と聞いた時の彼の表情がいっそう絶望に歪んでいたので自分としては気分が良かったですが、確かにそうかもしれません。自分の中で怒りが収まったら、メールしてみようと思います。親友だった頃に一緒に撮った写真を添えて。
774:本当にあった怖い名無し : 2011/05/26(木) 00:28:46.32 ID: ID:ts6jWvhm0
メールじゃ見てくれない可能性もあるけどな
787:本当にあった怖い名無し : 2011/05/26(木) 01:17:27.24 ID: ID:gRoS+cOVO
それもそうですね、郵便で彼の下宿先に送ります。名無しで。
789:本当にあった怖い名無し : 2011/05/26(木) 01:20:17.29 ID: ID:ts6jWvhm0
証拠は出来るだけ残さないほうが良いと思うがな
790:本当にあった怖い名無し : 2011/05/26(木) 01:28:04.28 ID: ID:gRoS+cOVO
「『だからお前はオレのように幸せにはなれないんだよ』
お前が言った言葉だよ。これが理由だ。」
という文面の手紙と、高校生の頃に二人で撮った写真をフォトショップでセピア加工したものを用意しました。
804:本当にあった怖い名無し : 2011/05/27(金) 02:30:39.00 ID: ID:Jc+QsXD+0
いや、知り合いを彷彿としちゃってさ
だっているじゃん おいたち云々よりも、思考回路が既に幸せになれないタイプの人
私は面倒に巻き込まれたくないからだから幸せになれないなんて言わないけどね
まー この人の場合、悪事(父親の不倫・ビッチな彼女)を表面化させただけだし
そんなにひどいことしてないからいいんだけど
805:本当にあった怖い名無し : 2011/05/27(金) 03:05:59.29 ID: ID:FE85VM6h0
本人に聞かないと断定はできないが、「だから~幸せになれないんだよ」と
「幸せそうな顔で」言ってる時点で、彼女ができて浮かれて出ちゃった言葉にしか見えないがな。
真剣な顔で言ったのなら、親友である>>790を不幸な思考回路から解放させたかった可能性もあるけど。
806:本当にあった怖い名無し : 2011/05/27(金) 03:18:38.93 ID: ID:OjnBQPwNO
まず復讐の原因の、
『だからお前は~』と言われるに至った経緯が書いてないから
どうも腑に落ちないんだよね。
逆恨みの様にしか見えなくてモヤモヤする。
810:本当にあった怖い名無し : 2011/05/28(土) 01:56:15.98 ID: ID:PDO6PCBVO
>>806
その時は、お前も彼女作れよ~なんていう他愛もない話から、だんだんと真面目な話になっていきました。
愛とかよくわからない、とか、結婚しても幸せになれる気がしないとか話していたら、元親友とは違うもう1人の友達に、「それはお前が愛されてこなかったからじゃないの?」と言われました。確かに、色々な理由から僕は両親からは嫌われていました。「そうなのかなぁ…」なんて考えていた時に元親友の彼が言ったんです。
「そんなんだからお前はオレのように幸せにはなれないんだよ」と。
811:本当にあった怖い名無し : 2011/05/28(土) 02:01:15.58 ID: ID:PDO6PCBVO
それまで彼は、どちらかというとマイナス思考な僕に「こんな風に考えたら大丈夫」「オレはお前の味方だから大丈夫」などと救いを与えてくれる人でした。
そんな彼から出たその言葉に、自分で思った以上に傷ついたのかもしれません。
引用元:本当にやった復讐 3