185:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)21:42:02 ID: ID:n4c
187:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)21:46:59 ID: ID:n4c
「おいおい、その可愛いおねぇちゃんは彼女かい?」とかウキウキな感じで話しかけてくる母ちゃん、絶望感に打ちひしがれる俺
そんな俺の様子を知ってか知らずか
「はい!お付き合いさせていただいております!」なんて元気よく挨拶する嫁
母ちゃんが考えた我が家の家訓はいつも元気に挨拶するべしだったので、母ちゃん的には嫁さんをすぐ気にいったみたいだった
その流れで三人で飯食う羽目になり、挙句そのままうちに来ることにまでなった
188:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)21:48:10 ID: ID:n4c
親父完全にキョトン顏
母ちゃんが「ほら、うちの若様が彼女連れてきたよ!」なんていったら大慌てで退場、お気に入りのワイシャツ来てから再登場した
189:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)21:49:26 ID: ID:n4c
結局夕飯も食べて行ったんだがみんなで楽しく過ごした
嫁さんは一人暮らしだからこういう家族の感じが嬉しいって言ってた
190:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)21:50:07 ID: ID:n4c
生まれてすぐ死んでしまったんだけど、そういう経緯もあって両親共嫁さんが娘の様に思えて嬉しかったんだと思う、実際結婚してからうちの両親は嫁さんを本当の子供の様に接していたし
191:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)21:51:55 ID: ID:n4c
「なにしてんのさ」みたいな
「彼女と飯食ってるよ」って返信したら、
「ほう、幼馴染みとしてあんたの嫁さんを見定めてやろう、どこでご飯食べてんだ」なんて返信がすぐさまきたから俺は頭を抱えてしまった
192:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)21:53:05 ID: ID:n4c
結局嫁さんも「幼馴染みちゃんの話聞いてたからね会ってみたい!」というので不安を抱えつつ場所を変え三人で飲むことになった
193:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)21:53:43 ID: ID:n4c
「もしこいつに酷いことされたらすぐに連絡して、石で殴ってやるから」という言葉も強烈だったので覚えてる
子供の頃、喧嘩した時公園の石で思いっきり殴られた過去があったからだと思う
その他にも顔面グーパンチとか日常茶飯事だったし
194:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)21:54:13 ID: ID:n4c
そりゃ電話で慌てて謝るわな
195:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)21:54:21 ID: ID:pCC
196:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)21:54:59 ID: ID:n4c
ちょいちょい出来てたみたいだけど、長続きした事は無いみたい
197:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)21:55:30 ID: ID:n4c
ある日の朝いつも通りにお互い下着姿で寝てたら、ふいに家のドアが開いて直後に怒鳴り声が聞こえた
嫁さんのお姉さんだった
どうやらたまたま近くを寄ったので連絡なしで来たらしい
下着姿で正座してお姉さんに怒られる2人、服を着たかったけどそんなこと言える雰囲気じゃなかった
198:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)21:56:27 ID: ID:n4c
「それで、君はこの子との事をどこまで考えてくれてるわけ?」
199:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)21:58:40 ID: ID:n4c
たぶん声は上ずってた
嫁さんは下着姿のまま俺に飛びついた
それを見たお姉さんは服を着ることを許してくれた
201:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)21:59:25 ID: ID:n4c
俺の方はまぁそこまできつい仕事じゃなかったんだが、嫁さんはかなり辛そうだった
チャームポイントのほっぺはもうこけてしまいそうだったし、2人で会っていると無理に笑顔を見せているのがすぐにわかった
203:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:00:16 ID: ID:n4c
お互いが社会人になって一年が経った時、俺は嫁さんにプロポーズをした
俺の奥さんに再就職しない?って今考えてもダサいけど
嫁さんはまた満面の笑みで応えてくれた
205:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:02:35 ID: ID:n4c
休みになると家族で出かけてたくさんの写真を撮った
娘の寝顔が可愛くて仕事疲れも吹っ飛んだ
こんな感じがずっと続くのが人にとって一番の幸せなんだと思った
嫁と娘のためならどんな事だって乗り切って頑張れる気がした
204:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:02:35 ID: ID:BYh
やたら早いが
206:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:03:09 ID: ID:n4c
昨日書き溜めた、はろうとしてる間に寝ちゃったけど
207:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:03:34 ID: ID:BYh
って俺が言ったら座をしらけさせるかな?
209:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:04:55 ID: ID:n4c
まぁ創作と思われても構わんよ
210:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:05:12 ID: ID:n4c
幼馴染みは一定の酒量を越えると厄介さんになる体質だった
怒→笑→怒→泣 みたいな感じで俺を含め周囲に絡みまくってた
相当酔ってたので、帰りは俺が送る事になった
この辺の記憶が曖昧なんだが何故か俺の家に幼馴染みが来ることになり、それを嫁に電話で伝えるとえらく喜んでいた
211:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:06:42 ID: ID:n4c
一時間ぐらい経った時嫁さんが不意に変なことを言った
「幼馴染みちゃんって本当にいい子だね、俺君をこれからもよろしくね」
なんの脈絡もなく急に出た言葉だった
その時はからかわれてるんだと思って幼馴染みと二人揃って「勘弁してくれ、気持ち悪い」だなんて返した
212:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:08:42 ID: ID:n4c
せっかくだし実家に帰ったらと嫁に言うと少し悩んだ後、それじゃあ行ってこようかなと娘を連れて田舎に戻る事に
213:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:09:58 ID: ID:n4c
嫁が死んだと
217:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:16:56 ID: ID:n4c
でも朝、急に嫁さんが体調よくないから三人で行って来てと言ったらしい
嫁さんのお母さんはそれなら今日は行くのやめにしようと言ったみたいだが、家で一人で寝てれば大丈夫だから三人で楽しんできてと心配するお母さんを送り出したっていうことだった
218:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:17:14 ID: ID:n4c
219:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:17:33 ID: ID:n4c
三人が帰った時にはもう遅かった
220:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:20:07 ID: ID:n4c
どこか現実味がなくて信じられない気持ち、薄情かもしれないけど嫁さんの顔を見ても呆然とするだけだった
通夜と葬式は嫁さんの実家の方でする事になった、うちの家族と話を聞いた幼馴染みが飛んできてくれた
221:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:22:47 ID: ID:n4c
嫁さんのお母さんやうちの母ちゃんや俺がなんとか泣き止まそうとするんだが泣き止まない
いつもなら泣き疲れると眠るんだけどこの日に限っては本当にずっと泣き続けた
そんな娘を見て周りの人も泣いてた
222:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:23:49 ID: ID:BYh
223:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:24:44 ID: ID:n4c
当時一歳くらいだから、わーわーって感じで泣いてるだけだった
224:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:24:57 ID: ID:n4c
優しくあやすって言うよりもぎゅっと抱きしめる感じだった
不思議なことに娘は泣き止みしばらくすると寝てしまった
225:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:27:51 ID: ID:n4c
うちの母ちゃんも家に来てくれた
夜になると「あんたも一人で思いたい事もあるでしょう」と娘を実家に連れて行った
一人になって部屋の中を見渡した時、急に涙が出てきた
こらえようとしても止まらなかった
情けないぐらいわんわん泣いた
嫁さんにもう二度と会えない、あの笑顔をもう見れない
226:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:29:44 ID: ID:n4c
大変なのはわかっていたが、嫁さんの忘れ形見をちゃんと育てようと改めて決意した
嫁さんのお母さんも、わかってくれた
227:名無しさん@おーぷん : 2016/07/14(木)22:35:57 ID: ID:n4c
保育園に預けるくらいならうちで面倒見るといってくれた両親に甘えた形だった