253: 3 2011/06/30(木) 15:48:10.21 ID:Vn9h8hXS0
私はN様のもとで、みるみるうちに回復した。
それはそうだ。目が覚めて以来のストレス源は病院そのもの。
監禁状態のストレスは計り知れない。
N様の病院では、研究対象もあって、専用冷蔵庫(わお)のついているちょっぴり豪華な軟禁状態から。
半年もしないうちに、大部屋に近い個室にうつらせてもらえた。
大部屋の入院患者や御家族からは、随分と酷い言われようだったけれど。
毎日、窓から、近くの病室の賑やかな声が聞こえる環境は
嫌味の千や万を言われてでも価値のあるものだった。
やがて、元精神異常者に対するバッシングも消えた。
このころから両親の様子が少しづつおかしくなっていった。
元々おかしかったのが、さらにおかしくなって、正常に戻ったというかんじだ。
あ○○様の名前が登場する回数が減り。
(他の入院患者や御家族のバッシングの理由の一つだった)
奇妙な腕輪や首輪などの装飾をみにつけなくなっていた。
そして、段々と表情が暗くなった。
N様はとても優秀なお医者様で、両親にもケアが必要だと考えた。
そして、N様による両親のカウンセリングがはじまった。
一方、私は、病院のボランティアとして毎日4時間働かせてもらえる待遇を勝ちとっていた。
大学生の頃、テラスで、友人たちと語り合った将来設計。
何歳までに結婚してとか、語り合ったっけ。
彼氏もいないのにとつっこまれて、あなたもでしょと小突くのが、幸せなことだったとは。
でも、それを取り戻せる位置にいる。取り戻す資格があると示せる立場にいる。
とても、幸せでした。
それはそうだ。目が覚めて以来のストレス源は病院そのもの。
監禁状態のストレスは計り知れない。
N様の病院では、研究対象もあって、専用冷蔵庫(わお)のついているちょっぴり豪華な軟禁状態から。
半年もしないうちに、大部屋に近い個室にうつらせてもらえた。
大部屋の入院患者や御家族からは、随分と酷い言われようだったけれど。
毎日、窓から、近くの病室の賑やかな声が聞こえる環境は
嫌味の千や万を言われてでも価値のあるものだった。
やがて、元精神異常者に対するバッシングも消えた。
このころから両親の様子が少しづつおかしくなっていった。
元々おかしかったのが、さらにおかしくなって、正常に戻ったというかんじだ。
あ○○様の名前が登場する回数が減り。
(他の入院患者や御家族のバッシングの理由の一つだった)
奇妙な腕輪や首輪などの装飾をみにつけなくなっていた。
そして、段々と表情が暗くなった。
N様はとても優秀なお医者様で、両親にもケアが必要だと考えた。
そして、N様による両親のカウンセリングがはじまった。
一方、私は、病院のボランティアとして毎日4時間働かせてもらえる待遇を勝ちとっていた。
大学生の頃、テラスで、友人たちと語り合った将来設計。
何歳までに結婚してとか、語り合ったっけ。
彼氏もいないのにとつっこまれて、あなたもでしょと小突くのが、幸せなことだったとは。
でも、それを取り戻せる位置にいる。取り戻す資格があると示せる立場にいる。
とても、幸せでした。
254: 3 2011/06/30(木) 15:54:03.32 ID:Vn9h8hXS0
充実した毎日だったから、待つのは辛くなかった。
29歳のバースデーも間近に迫った日。N様が顎をぐっと張って切り出した。
「私は医者として、今からとても間違った事をします。
けれど、医者の持つべきモラルに恥じない行いもします。
多分、一生この事について、思い悩むでしょう。
しかし、おそらくこれは、あなたが正常に戻るための、大事なことです。
ですからどうか。 」
こんな切り出し方だったろうか。やたら勿体ぶった、抱えた悩みの大きさがわかる切り出しだった。
結構ハンサムなかおが、苦悩に歪み、かとおもうと憐憫を示し、一定しなかったのだけは、はっきりおぼえている。
私は、20歳の頃に、○○学校の生徒に拉致されて、輪Oされた。
救出されたときには私はヘラヘラと笑い続ける状態だったらしい。
病室のそんな私を見て、当時つきあっていた男性は、吐いたそうだ。
それっきり二度とくることもなくなった。
それ以来私は何に対しても反応することがなくなった。
両親は戦い、そして○○学校と、生徒達の保護者から
事態を秘密にするかわりに、示談金として三億円ほどの金を得た。
恐らく自分たちが死んだ後も廃人の私が生きて行けるようにと
その金には手をつけずに、必死に働いて私を病院にいれてくれていたそうだ。
「私は、ご両親を尊敬します」
N様はこう仰った。
しかし、面会に行くたびに魂の抜けた状態の私を見るうちにだんだん辛くなっていたらしい。
そこにあ○○○様を祀る教団の人間が声をかけてきたそうだ。
なるほど、やっぱり、大事なお名前。
29歳のバースデーも間近に迫った日。N様が顎をぐっと張って切り出した。
「私は医者として、今からとても間違った事をします。
けれど、医者の持つべきモラルに恥じない行いもします。
多分、一生この事について、思い悩むでしょう。
しかし、おそらくこれは、あなたが正常に戻るための、大事なことです。
ですからどうか。 」
こんな切り出し方だったろうか。やたら勿体ぶった、抱えた悩みの大きさがわかる切り出しだった。
結構ハンサムなかおが、苦悩に歪み、かとおもうと憐憫を示し、一定しなかったのだけは、はっきりおぼえている。
私は、20歳の頃に、○○学校の生徒に拉致されて、輪Oされた。
救出されたときには私はヘラヘラと笑い続ける状態だったらしい。
病室のそんな私を見て、当時つきあっていた男性は、吐いたそうだ。
それっきり二度とくることもなくなった。
それ以来私は何に対しても反応することがなくなった。
両親は戦い、そして○○学校と、生徒達の保護者から
事態を秘密にするかわりに、示談金として三億円ほどの金を得た。
恐らく自分たちが死んだ後も廃人の私が生きて行けるようにと
その金には手をつけずに、必死に働いて私を病院にいれてくれていたそうだ。
「私は、ご両親を尊敬します」
N様はこう仰った。
しかし、面会に行くたびに魂の抜けた状態の私を見るうちにだんだん辛くなっていたらしい。
そこにあ○○○様を祀る教団の人間が声をかけてきたそうだ。
なるほど、やっぱり、大事なお名前。
256: 6 2011/06/30(木) 15:59:14.36 ID:Vn9h8hXS0
「彼は、こう言ったそうです。あなたの娘は試練から逃避してあ○○○様に見捨てられた。
したがって、もう一度試練に挑ませる以外、彼女は追放から帰還できない」
「試練とはOOプのことですよね」
「…うっ」
「私、A医師がとても怖かったんです」
「…うっぐひっ」(N様は泣き出した)
「Aが、私を※したんですね」
「…ふゎい」(号泣しながらN様は頷いた。私は泣き止むのを待った)
「慰謝料は、その教団に、寄付として、奪われてしまったそうです」
「ああ、道理で、両親がたまに申し訳なさそうな顔をしたのよね」
「それと、大変申し上げにくいのですが」
「はい」
私の心は冷め切っていた。
「その、儀式の内容は、出回っているんです」
「つまり、売ってお金に変えていたわけですか」
「…」
「販売元は?」
「いえ、そこまでは」
「外出許可を下さい。でないと私恩人にすらなにするかわかりません」
「自暴自棄な気がしませんか?」
「なってませんよ。やっとつかみとった自由に近い立場です。
でも、奪われたお金は取り戻さないといけないでしょう?」
「それは」
「それとも私を養ってくれますか?愛してくれます?
私先生を愛していけると思いますけど。」
「……すみません」
したがって、もう一度試練に挑ませる以外、彼女は追放から帰還できない」
「試練とはOOプのことですよね」
「…うっ」
「私、A医師がとても怖かったんです」
「…うっぐひっ」(N様は泣き出した)
「Aが、私を※したんですね」
「…ふゎい」(号泣しながらN様は頷いた。私は泣き止むのを待った)
「慰謝料は、その教団に、寄付として、奪われてしまったそうです」
「ああ、道理で、両親がたまに申し訳なさそうな顔をしたのよね」
「それと、大変申し上げにくいのですが」
「はい」
私の心は冷め切っていた。
「その、儀式の内容は、出回っているんです」
「つまり、売ってお金に変えていたわけですか」
「…」
「販売元は?」
「いえ、そこまでは」
「外出許可を下さい。でないと私恩人にすらなにするかわかりません」
「自暴自棄な気がしませんか?」
「なってませんよ。やっとつかみとった自由に近い立場です。
でも、奪われたお金は取り戻さないといけないでしょう?」
「それは」
「それとも私を養ってくれますか?愛してくれます?
私先生を愛していけると思いますけど。」
「……すみません」
260: 6 2011/06/30(木) 16:03:29.87 ID:Vn9h8hXS0
「不謹慎な冗談ですみません。
いろんな男の慰み者になった体なんていりませんよね。
大丈夫。必要がないなら無茶はしません。
でも、お伽話じゃないんです。
大して魅力もない眠り姫の末路を少しは考えてください。
退院した後、大学にも通い直したいです。人生をやり直すために、整形だってするかもしれない。
苗字を変えたり、色々やらなきゃいけないんです」
「未来のためにですね?」
少し驚いたような顔をしていた。
「Aのホラは本当になったんです。今更OOプ一つで御託を並べるものですか。
でも、盗まれたものは少しでも取り戻します」
「わかりました。信頼します。ただ、出来る限り僕を同伴で」
「ロクでもない女をみることになりますよ」
販売元の会社はすぐにみつかった。
マンションの一室に事務所を構える零細映像製作会社。
私は販売されているテープを全て見た上で乗り込んでいった。
彼らは、大変驚いていた。
私はこの映像が私の同意の元で撮影されたものではないと言った。
話はスムーズだった。何せN医師がつきそってくれていたからだ。
かといって、投稿者を不利にしてしまえばこんな会社はすぐに潰れる。
事前に調べた限りでは、こういう会社の販売するAVはたいていはヤラセだが、中には本物も混じっている。
その本物を求めて、こんなくだらない会社の制作物を買い漁るクズがいる。
そんなクズの欲求を満たすだけしか能のない会社なんて、信頼を失ったら、ボンッ、だ。
面談に応じた社長が職員のほうをちらちらみた。そしてこちらを見ているものと目があうと目配せをする。
それに気づいた職員がすぐにパソコンに向かった。
私はすっと、席をたち。その背後に近づいていって、中指を折り畳み、関節をその職員の背中に押し当てた。
「下さるのよね」
「は は はい!勿論です」
何か勘違いをしたようだが、こうして円満に同意を得られた。
抵抗する社長さんには、あまり抵抗するとおおっぴらにしない気が変わるかもしれないと言って理解をいただいた。
いろんな男の慰み者になった体なんていりませんよね。
大丈夫。必要がないなら無茶はしません。
でも、お伽話じゃないんです。
大して魅力もない眠り姫の末路を少しは考えてください。
退院した後、大学にも通い直したいです。人生をやり直すために、整形だってするかもしれない。
苗字を変えたり、色々やらなきゃいけないんです」
「未来のためにですね?」
少し驚いたような顔をしていた。
「Aのホラは本当になったんです。今更OOプ一つで御託を並べるものですか。
でも、盗まれたものは少しでも取り戻します」
「わかりました。信頼します。ただ、出来る限り僕を同伴で」
「ロクでもない女をみることになりますよ」
販売元の会社はすぐにみつかった。
マンションの一室に事務所を構える零細映像製作会社。
私は販売されているテープを全て見た上で乗り込んでいった。
彼らは、大変驚いていた。
私はこの映像が私の同意の元で撮影されたものではないと言った。
話はスムーズだった。何せN医師がつきそってくれていたからだ。
かといって、投稿者を不利にしてしまえばこんな会社はすぐに潰れる。
事前に調べた限りでは、こういう会社の販売するAVはたいていはヤラセだが、中には本物も混じっている。
その本物を求めて、こんなくだらない会社の制作物を買い漁るクズがいる。
そんなクズの欲求を満たすだけしか能のない会社なんて、信頼を失ったら、ボンッ、だ。
面談に応じた社長が職員のほうをちらちらみた。そしてこちらを見ているものと目があうと目配せをする。
それに気づいた職員がすぐにパソコンに向かった。
私はすっと、席をたち。その背後に近づいていって、中指を折り畳み、関節をその職員の背中に押し当てた。
「下さるのよね」
「は は はい!勿論です」
何か勘違いをしたようだが、こうして円満に同意を得られた。
抵抗する社長さんには、あまり抵抗するとおおっぴらにしない気が変わるかもしれないと言って理解をいただいた。
261: 6 2011/06/30(木) 16:06:09.00 ID:Vn9h8hXS0
映像はもとからある程度編集されていた。
ただし素人のそれ。夜とはいえ、病院の窓の向こうの景色が一瞬うつっていたり。
Aのものとよく似た声が写っていたりもした。
十分材料になるようにダイジェストムービーにして、私はあの牢獄みたいな病院に向かった。
Aを呼び出し、会議室をキープするように言った。抵抗するAに、N様がアドバイスした。
五分程度にまとめたダイジェストムービーをAは呆然としながら観ていた。
「あ○○○様ねえ。うちの両親にまで随分酷いことしてくださったじゃないの。
とりあえず耳を揃えて三億きっちり返してもらいましょうか」
「あ、あるわけないだろ!あれはもう教団に!」
「教団なんてないでしょう」
「ち、ちがっ」
「あなたが奪ったお金は私への慰謝料だったのよ」
「そうじゃない。俺は本当に教だ」
「仮にそれが本当だったとしても、三億耳を揃えてきっちり払ってうわ」
「俺の薄給ではらえるわけないだろ!」
「ここに住んで残飯でも食べればいいじゃない」
「妻も子…ぁ」
「…」
「おい。なんだその顔は」
「払えないならそれでいいわ。じゃ、さよなら」
「ちょっと待て!おい、待ってくれ!! なあ、頼む。
待てといってるだろ!! 待ってください。
お願いしまぁすうぅ!! 妻と子供には何も!」
「あなたが売ったのよ。このテープ。お金欲しさかしら?
だから、私があなたのお子さんに
あなたの顔が写っている部分を見せたって、犯罪にならないじゃない。
だって、貴方が誰の目に入るかも気にせずに、売ったものなんだから」
ただし素人のそれ。夜とはいえ、病院の窓の向こうの景色が一瞬うつっていたり。
Aのものとよく似た声が写っていたりもした。
十分材料になるようにダイジェストムービーにして、私はあの牢獄みたいな病院に向かった。
Aを呼び出し、会議室をキープするように言った。抵抗するAに、N様がアドバイスした。
五分程度にまとめたダイジェストムービーをAは呆然としながら観ていた。
「あ○○○様ねえ。うちの両親にまで随分酷いことしてくださったじゃないの。
とりあえず耳を揃えて三億きっちり返してもらいましょうか」
「あ、あるわけないだろ!あれはもう教団に!」
「教団なんてないでしょう」
「ち、ちがっ」
「あなたが奪ったお金は私への慰謝料だったのよ」
「そうじゃない。俺は本当に教だ」
「仮にそれが本当だったとしても、三億耳を揃えてきっちり払ってうわ」
「俺の薄給ではらえるわけないだろ!」
「ここに住んで残飯でも食べればいいじゃない」
「妻も子…ぁ」
「…」
「おい。なんだその顔は」
「払えないならそれでいいわ。じゃ、さよなら」
「ちょっと待て!おい、待ってくれ!! なあ、頼む。
待てといってるだろ!! 待ってください。
お願いしまぁすうぅ!! 妻と子供には何も!」
「あなたが売ったのよ。このテープ。お金欲しさかしら?
だから、私があなたのお子さんに
あなたの顔が写っている部分を見せたって、犯罪にならないじゃない。
だって、貴方が誰の目に入るかも気にせずに、売ったものなんだから」
263: 8 2011/06/30(木) 16:09:38.63 ID:Vn9h8hXS0
「や めて くれ」
「私がやらなくたって、エッチな事に興味津々の年頃になったら
このテープがお子さんの目にとまる可能性だってあったわけじゃない。
考えなかったの?バカねえ?それでよく医者になれたわね」
「うぁ ぁっ ああ つ、使わせるんじゃなかった」
「そう、使っちゃったの。あっは、使っちゃったの
あぁ、そう。そうなの。わたしの人生を立て直す為の大事な大事なお金」
「ゆるしてくれええ」
「いいわ。許してあげる。
月賦も自分から言い出せないんじゃあ。反省の色ゼロ」
「ち、違う。大金を湯水のごとく使う癖がついて
妻が、借金したりしながら豪遊するんだ」
「あぁら災難。ざまあみろ。でもあなたの債務は私が一番よ。
人生を台なしにされた代価をうばったんだから。
あなたの人生めちゃめちゃにしてやるわ。
まずは、これを公開して、医師免許の剥奪かしらね。
稼ぎを失い、その職につきなおす資格も失い。ははははは。
それから嫌がらせのように告訴しまくって他の再就職も困難にしてあげるわ」
「じょ、冗談じゃない!大体もとはといえばこれも全部お前の両親が悪いんだ!」
「あらそう。じゃ、さよなら」
「あっ、おい! ごめんなさい!ごめんなさい!」
「私をもう一度OOプしたら、目を覚ますって言ったそうね。
憎いけれど恩人でもあるのよね。事実、私が目を醒ましたのよ。
貴方から逃げるためにね。私が貴方に怯えていたのがなによりの証拠よ。
でも、ちゃんと反省して謝るなら、月数万円の慰謝料でも、多分、許せたわ。
でも、もう無理ね。」
「私がやらなくたって、エッチな事に興味津々の年頃になったら
このテープがお子さんの目にとまる可能性だってあったわけじゃない。
考えなかったの?バカねえ?それでよく医者になれたわね」
「うぁ ぁっ ああ つ、使わせるんじゃなかった」
「そう、使っちゃったの。あっは、使っちゃったの
あぁ、そう。そうなの。わたしの人生を立て直す為の大事な大事なお金」
「ゆるしてくれええ」
「いいわ。許してあげる。
月賦も自分から言い出せないんじゃあ。反省の色ゼロ」
「ち、違う。大金を湯水のごとく使う癖がついて
妻が、借金したりしながら豪遊するんだ」
「あぁら災難。ざまあみろ。でもあなたの債務は私が一番よ。
人生を台なしにされた代価をうばったんだから。
あなたの人生めちゃめちゃにしてやるわ。
まずは、これを公開して、医師免許の剥奪かしらね。
稼ぎを失い、その職につきなおす資格も失い。ははははは。
それから嫌がらせのように告訴しまくって他の再就職も困難にしてあげるわ」
「じょ、冗談じゃない!大体もとはといえばこれも全部お前の両親が悪いんだ!」
「あらそう。じゃ、さよなら」
「あっ、おい! ごめんなさい!ごめんなさい!」
「私をもう一度OOプしたら、目を覚ますって言ったそうね。
憎いけれど恩人でもあるのよね。事実、私が目を醒ましたのよ。
貴方から逃げるためにね。私が貴方に怯えていたのがなによりの証拠よ。
でも、ちゃんと反省して謝るなら、月数万円の慰謝料でも、多分、許せたわ。
でも、もう無理ね。」
266: 9 2011/06/30(木) 16:13:33.95 ID:Vn9h8hXS0
「あ、待って! 月十万円くらいなら!」
「あら、二つ返事で出る十万だったの?
ますます許しがたいわ」
「い…いかせ、いかひぇない。ひゃ、ひゃああああああ!」
Aは自分の座っていた椅子を掴み上げて放り投げてきた。
私は会議室から逃げ出し盛大に叫んだ。
すぐにAが取り押さえられた。
するとAを取り押さえられていた何人かに向けてAの目が輝いた。
咄嗟に、それらが、あのビデオの登場人物だと気づいた。
医師から、看護師の一人に耳打ち、看護師達の数人が小声で伝言ゲームをはじめる。
聞いた者から順に思いつめた顔になっていった。
ちょうどその時に院長がやってきた。
そこで私ははじめて言った。
「私、この男とその口車にのったおたくの病院の看護師達に昏睡状態の間にOOプされたの。
それだけだったら良かったわ。そのテープを売られたのよ。
挙句に、何も知らない両親は、この男達の偽の宗教団体に、三億円も騙し取られて、こいつらはそれを遊びに使ったわ。
私が転院するの、この男達はずいぶん反対したんじゃない?
そうよ。真実が発覚するのを恐れて、私の時間をさらに無駄にしたんだわ。
これが許せないから、この病院のスタッフ全員路頭に迷わせるつもり。
私に異常者のレッテルを貼って監禁する?
それとも私と交渉して病院が無事に済む方法を一緒に考える?」
院長はがくがくと震えだした。横にいた副院長がそれを支えた。
院長の目は真っ青になったAとそのお仲間たちに注がれた。
その態度が、混ぜておいた一部の嘘すら、本当に変えてくれた。
病院は、この件に関わったスタッフ全員を、大幅に減俸した上で
私に毎月、十分な額の慰謝料を入れてくれている。
合計しても三億には満たないが、毎月五十万円を二十年もいれてもらえるのだ。
大学に行き直すことも出来る。どこにいくにも、完全に自由。
N様は私が、復讐心によって生きていることを理解した上で、正常だといってくれた。
そのおかげで退院できたのだ。
「あら、二つ返事で出る十万だったの?
ますます許しがたいわ」
「い…いかせ、いかひぇない。ひゃ、ひゃああああああ!」
Aは自分の座っていた椅子を掴み上げて放り投げてきた。
私は会議室から逃げ出し盛大に叫んだ。
すぐにAが取り押さえられた。
するとAを取り押さえられていた何人かに向けてAの目が輝いた。
咄嗟に、それらが、あのビデオの登場人物だと気づいた。
医師から、看護師の一人に耳打ち、看護師達の数人が小声で伝言ゲームをはじめる。
聞いた者から順に思いつめた顔になっていった。
ちょうどその時に院長がやってきた。
そこで私ははじめて言った。
「私、この男とその口車にのったおたくの病院の看護師達に昏睡状態の間にOOプされたの。
それだけだったら良かったわ。そのテープを売られたのよ。
挙句に、何も知らない両親は、この男達の偽の宗教団体に、三億円も騙し取られて、こいつらはそれを遊びに使ったわ。
私が転院するの、この男達はずいぶん反対したんじゃない?
そうよ。真実が発覚するのを恐れて、私の時間をさらに無駄にしたんだわ。
これが許せないから、この病院のスタッフ全員路頭に迷わせるつもり。
私に異常者のレッテルを貼って監禁する?
それとも私と交渉して病院が無事に済む方法を一緒に考える?」
院長はがくがくと震えだした。横にいた副院長がそれを支えた。
院長の目は真っ青になったAとそのお仲間たちに注がれた。
その態度が、混ぜておいた一部の嘘すら、本当に変えてくれた。
病院は、この件に関わったスタッフ全員を、大幅に減俸した上で
私に毎月、十分な額の慰謝料を入れてくれている。
合計しても三億には満たないが、毎月五十万円を二十年もいれてもらえるのだ。
大学に行き直すことも出来る。どこにいくにも、完全に自由。
N様は私が、復讐心によって生きていることを理解した上で、正常だといってくれた。
そのおかげで退院できたのだ。