505:名無しさん@おーぷん : 2014/10/08(水)12:59:05 ID: ID:Uyrbvm7Ol
確か最初は嫁上司の好きなゴルフの話とかしてた記憶がある。
お互いにお酌し合いながら色々な仕事の失敗談とか裏話とかエピソードを交えて面白い話をしてくれた。
嫁と同期のAさんや若手のB君もその話に加わっていた。
様子がおかしくなりだしたのはAさんが俺と嫁の馴れ初めの話をしだした時だったと思う。
Aさんが「嫁子さんの一目惚れだったんだ?」とか、そういう話で俺をからかいだしたとき嫁上司の酌のピッチが急に早まったように感じた。
いわゆる部下へのかわいがりという奴だ。
あ、潰そうとしてるな?と俺は思った。
でもそのとき俺はそれを意地悪でというより悪戯心でやっているものだとばかり思っていた。
体育会系にはよくあることだ。
俺も応じるように同じピッチで嫁上司に返杯した。
普段、俺はほとんど酒を飲まないが見かけによらず飲めば一升酒ぐらいいける。
営業で飲んで俺を潰そうとしたお客さんを逆に潰してしまう事の方が多い。
酔いの勢いもあって、よし嫁上司と勝負だ!と俺だけ勝手に盛り上がっていた。
Aさんが「俺さん強いねぇ、嫁上司さん負けちゃうんじゃない?大丈夫?」と言った。
どこかの時点で一転して嫁上司が嫌味節になりだした。
あ、絡み酒だと思った。
俺の勤めてる支社は本社の天下り先だと言われた。
支社勤めはどんなに頑張っても支社部長止まりで本社勤めにはなれないとも言われた。
そんなことは言われなくても支社の誰もが知っていた。
だから別に気にも留めなかった。
お互いにお酌し合いながら色々な仕事の失敗談とか裏話とかエピソードを交えて面白い話をしてくれた。
嫁と同期のAさんや若手のB君もその話に加わっていた。
様子がおかしくなりだしたのはAさんが俺と嫁の馴れ初めの話をしだした時だったと思う。
Aさんが「嫁子さんの一目惚れだったんだ?」とか、そういう話で俺をからかいだしたとき嫁上司の酌のピッチが急に早まったように感じた。
いわゆる部下へのかわいがりという奴だ。
あ、潰そうとしてるな?と俺は思った。
でもそのとき俺はそれを意地悪でというより悪戯心でやっているものだとばかり思っていた。
体育会系にはよくあることだ。
俺も応じるように同じピッチで嫁上司に返杯した。
普段、俺はほとんど酒を飲まないが見かけによらず飲めば一升酒ぐらいいける。
営業で飲んで俺を潰そうとしたお客さんを逆に潰してしまう事の方が多い。
酔いの勢いもあって、よし嫁上司と勝負だ!と俺だけ勝手に盛り上がっていた。
Aさんが「俺さん強いねぇ、嫁上司さん負けちゃうんじゃない?大丈夫?」と言った。
どこかの時点で一転して嫁上司が嫌味節になりだした。
あ、絡み酒だと思った。
俺の勤めてる支社は本社の天下り先だと言われた。
支社勤めはどんなに頑張っても支社部長止まりで本社勤めにはなれないとも言われた。
そんなことは言われなくても支社の誰もが知っていた。
だから別に気にも留めなかった。
506:名無しさん@おーぷん : 2014/10/08(水)12:59:23 ID: ID:Uyrbvm7Ol
営業で飲むときのからみ酒は嫌というほど味わってきたから慣れていた。
むしろ次期社長候補の意外な一面を見れて興味深かった。
嫁は本社勤めだから俺とは格差だと言われた。
俺はそうですねと適当にあしらった。
そんなの屁でもなかった。
給料はいくらだと云われ400万ちょっとですと答えた。
嫁は450万以上貰ってるだろう?と言われた。
俺はハイと素直に答えた。
そこでAさんが「でも嫁子さんはそんな俺男さんに惚れてるんだもんね?」と気遣う様な事を言った。
このときB君、嫁上司を見て、やばいという表情をしていたのを覚えてる。
営業の鉄則として、からみ酒をあしらう時に反論をしては絶対にいけない。
火に油を注ぐようなものだ。
適当にハイハイとあしらっておけばいい。嫁上司が実は嫁が結婚する前からお互い想い合っていたという事を話し出したのはこの時の事だ。
AさんとB君、さすがにズッコケて「嫁上司さ~ん」と呆れていた。
俺だって酔っ払いの妄言を真に受けるほど馬鹿ではない。
笑いながらそうだったんですか?全然知らなかったですと笑って聞いていた。
嫁と出張に行くとき、夜景の見えるレストランで食事をしたりよくしたそうだ。
食事ぐらいで想い合ってたなんて嫁上司さんも意外とピュアなのね~とAさんがからかった。
B君が完全に酔っ払っちゃってますね、と俺を見ながら言った。
真に受けちゃ駄目ですよというジェスチャーだ。
手だってつないだ事もあるんだぞ!と嫁上司が少しムキになった。
B君がそれセクハラですよ~と言った。
むしろ次期社長候補の意外な一面を見れて興味深かった。
嫁は本社勤めだから俺とは格差だと言われた。
俺はそうですねと適当にあしらった。
そんなの屁でもなかった。
給料はいくらだと云われ400万ちょっとですと答えた。
嫁は450万以上貰ってるだろう?と言われた。
俺はハイと素直に答えた。
そこでAさんが「でも嫁子さんはそんな俺男さんに惚れてるんだもんね?」と気遣う様な事を言った。
このときB君、嫁上司を見て、やばいという表情をしていたのを覚えてる。
営業の鉄則として、からみ酒をあしらう時に反論をしては絶対にいけない。
火に油を注ぐようなものだ。
適当にハイハイとあしらっておけばいい。嫁上司が実は嫁が結婚する前からお互い想い合っていたという事を話し出したのはこの時の事だ。
AさんとB君、さすがにズッコケて「嫁上司さ~ん」と呆れていた。
俺だって酔っ払いの妄言を真に受けるほど馬鹿ではない。
笑いながらそうだったんですか?全然知らなかったですと笑って聞いていた。
嫁と出張に行くとき、夜景の見えるレストランで食事をしたりよくしたそうだ。
食事ぐらいで想い合ってたなんて嫁上司さんも意外とピュアなのね~とAさんがからかった。
B君が完全に酔っ払っちゃってますね、と俺を見ながら言った。
真に受けちゃ駄目ですよというジェスチャーだ。
手だってつないだ事もあるんだぞ!と嫁上司が少しムキになった。
B君がそれセクハラですよ~と言った。
507:名無しさん@おーぷん : 2014/10/08(水)12:59:47 ID: ID:Uyrbvm7Ol
嫁上司が「合意の上でだバカ」と言い返した。
Aさんがでもそれは結婚する前の話よね?と確認するような事を言ったような気がする。
実をいうとこの辺から少し記憶が曖昧になってる。
それで嫁が子供産んで社会復帰してからも少し続いてたという話をしたのかな?確か。
2~3年とか具体的な数字を出して。
ここで俺はちょっと妄言にしては話がリアルだなと思った記憶がある。
酔っ払ってるだけに妄言がスラスラでる事に違和感を感じだした。
でも「私だって美味しいレストランだって誘われたら行っちゃうわ~」とAさんが俺を見ながら言ったんだ。
俺をなだめようとしてくれてるのは酔いながらも理解していた。
そしたら嫁上司が満面に笑みでニン!と笑ったわけ。
その時の表情だけはいまだに忘れられない。
勝ち誇った表情というのかな。
○○事件って知ってるか?って嫁上司が言った。
俺はその事件を知っていた。
嫁が壮大に仕事でやらかした話だ。
「また嫁上司さんはそんなこと言うと嫌われますよ!」
とAさんが怒って言った。
きっと今度は嫁に攻撃対象を切り替えたと思ったのだろうと俺は思った。
違う違うそういう話じゃないと嫁上司は話をはじめた。
あれは5年前の話だと言うとB君が違いますよ僕がした入社ときだから7年前ですと訂正した。
そうかそうかと頷きながら嫁上司は遠い目をしながら回想している様だった。
B君の記憶が正しい。
息子が三歳の頃だったと俺もはっきり覚えていた。
Aさんがでもそれは結婚する前の話よね?と確認するような事を言ったような気がする。
実をいうとこの辺から少し記憶が曖昧になってる。
それで嫁が子供産んで社会復帰してからも少し続いてたという話をしたのかな?確か。
2~3年とか具体的な数字を出して。
ここで俺はちょっと妄言にしては話がリアルだなと思った記憶がある。
酔っ払ってるだけに妄言がスラスラでる事に違和感を感じだした。
でも「私だって美味しいレストランだって誘われたら行っちゃうわ~」とAさんが俺を見ながら言ったんだ。
俺をなだめようとしてくれてるのは酔いながらも理解していた。
そしたら嫁上司が満面に笑みでニン!と笑ったわけ。
その時の表情だけはいまだに忘れられない。
勝ち誇った表情というのかな。
○○事件って知ってるか?って嫁上司が言った。
俺はその事件を知っていた。
嫁が壮大に仕事でやらかした話だ。
「また嫁上司さんはそんなこと言うと嫌われますよ!」
とAさんが怒って言った。
きっと今度は嫁に攻撃対象を切り替えたと思ったのだろうと俺は思った。
違う違うそういう話じゃないと嫁上司は話をはじめた。
あれは5年前の話だと言うとB君が違いますよ僕がした入社ときだから7年前ですと訂正した。
そうかそうかと頷きながら嫁上司は遠い目をしながら回想している様だった。
B君の記憶が正しい。
息子が三歳の頃だったと俺もはっきり覚えていた。
508:名無しさん@おーぷん : 2014/10/08(水)13:00:09 ID: ID:Uyrbvm7Ol
嫁が発注していたつもりのものが未発注のまま直前まで気づかなかったという大失態だ。
大口の仕事だったから高級車10台分ぐらい吹っ飛ぶようなやらかしだった。
嫁が「私クビになるかもしれない」と言って青い顔して帰って来たからその日の事は俺も忘れていなかった。「結局俺が知り合いの居る他社に頼み込んで事なきを得たんだけどな」
と嫁上司が言った。
おや?と思った。
俺の記憶と齟齬が生じていると感じた。
嫁は明朝関西方面にあるクライアントに赴き謝罪と事情説明をした後、とんぼ返りでトラブル処理に追われていたはずだった。
他社に依頼したという話は初耳だった。
しかしAさんとB君は「そうだったよね~」とその日を思い出して感慨にふけっている様子だった。
「だから関西に行ってもやることなくなっちゃってな」と言いながら嫁上司は俺を見た。
「嫁子と観光してまわっちゃった」と嫁上司が言った。
心がズキン!と疼いた。
「嫁上司さ~ん」Aさんが咎めるように言った。
「夜になって夜景の見える所で飯食ってから港をちょっと散歩してさ」
AさんとB君が硬直して嫁上司を見てた。
場が一気に凍りついた。
大口の仕事だったから高級車10台分ぐらい吹っ飛ぶようなやらかしだった。
嫁が「私クビになるかもしれない」と言って青い顔して帰って来たからその日の事は俺も忘れていなかった。「結局俺が知り合いの居る他社に頼み込んで事なきを得たんだけどな」
と嫁上司が言った。
おや?と思った。
俺の記憶と齟齬が生じていると感じた。
嫁は明朝関西方面にあるクライアントに赴き謝罪と事情説明をした後、とんぼ返りでトラブル処理に追われていたはずだった。
他社に依頼したという話は初耳だった。
しかしAさんとB君は「そうだったよね~」とその日を思い出して感慨にふけっている様子だった。
「だから関西に行ってもやることなくなっちゃってな」と言いながら嫁上司は俺を見た。
「嫁子と観光してまわっちゃった」と嫁上司が言った。
心がズキン!と疼いた。
「嫁上司さ~ん」Aさんが咎めるように言った。
「夜になって夜景の見える所で飯食ってから港をちょっと散歩してさ」
AさんとB君が硬直して嫁上司を見てた。
場が一気に凍りついた。