23のとき合コンで知り合った。嫁は当時22。
合コン自体は乗り気じゃなかったが、たまたま趣味が合って話が弾んだ。
帰りに下車する駅が同じと知って、特に下心もなかったが、
「どうせ方向が同じだから」と偽り、嫁の家まで送って行った。
お互い奥手(受け身)な者同士で、連絡先すら交換しなかったので、
進展に時間がかかったな。
そこそこ楽しかったし、連絡先を訊けばよかったんだが、なぜか
躊躇してしまった。多分嫁も訊かれることを期待してたと思う。
俺は真面目とか堅物と言われるタイプで、実際元カノのことを
まだ吹っ切れていなかったから、嫁にそこまで興味が持てず。
次に再開したのは、数ヶ月後。最寄りの駅にある本屋。
俺が見たかった音楽雑誌を、嫁が立ち読みしてた。
俺が先に気付いて、「あっ」って言ってから、しまったなと。
ちょっといい感じだったのに、メアドも訊かなかった失礼な男に
声をかけられて、相手も迷惑じゃないかと思ってしまった。
咄嗟に、「あの日飲みすぎてうっかり連絡先訊くの忘れた」と
嘘をついてしまった。嫁、ちょっと苦笑い。疑ってたと思う。
流れでメアド訊くしかねーなと思い、静かな店内はアレなんで
喫茶店に誘ったが、お互い食事がまだだったんで、飯になった。
何となく気まずくて、さっき読んでた雑誌のアーティストの
話なんかをして、今度カラオケに行こうとか映画に行こうとか、
適当に話してたが、このときも結構話は弾んだ。
で、また家まで送って行ったら、その後ありがとうメールが来てた。
その後は、何となく一日一回くらい挨拶メールをするが、
嫁からは素っ気ない返信ばかり。
嫁、容姿は中の上くらいなんだが、なんとなく顔がエロくて
妙な色気があって、あの日の合コンでは一番人気だった。
なのに、まるで男とメールしてるみたいな素っ気なさ。
何だ、相手も俺に興味ないんだと思っていたら、あるとき
「いつも短文のつまらないメールでごめんなさい。
正直メール面倒くさくて、会って話すほうが手っ取り早い。
私、中身は男なんで」というメールが来た。
なんだ、誘ってほしいのかと思い、次に会う約束をした。
そんな感じで、気が向いたらメール、会うのは月3くらいという
付き合ってるのかいないのか微妙な関係が半年くらい続いた。
嫁は、乙女とイケメンが一緒になったみたいな性格で、会えば
いつも楽しくて、真面目で礼儀正しいところも好感がもてた。
元カノのことはもう忘れていた。
嫁のことを好きだと認めたくなかったように思う。
自分が傷付きたくなくて、いつも受け身な恋愛で、クールを
装っていたかった。
嫁から告白してくれば付き合うつもりだった。
でも、どんな風に探りを入れても、嫁は何も言わず、色気は
たっぷりなくせに、突然イケメンぶりを発揮したりと、本心が
見えないまま。ガードも思いっきり固かった。
早く押し倒してしまいたかったのに、道のりが遠い。
ある週末、珍しくちょっと荒れた嫁が、今日は飲むよ!と宣言。
いつもは勧めても2杯までしか飲まず、てっきり弱いんだと
思い込んでいたが、この日はかなり飲んでいた。
そしてちゃんと飲んだ分だけ多く払う律儀な嫁。
べろべろだったんで、ベンチで酔いを覚ますよう促すと、
嫁が「肩貸して」ともたれかかってきた。
色っぽくてドキドキした。
「そんな無防備じゃ、襲われても文句言えんな」
「誰も私を襲うようなモノ好きはいません」
「いやいや…ここにw」
「…………俺くんが襲うの?あたしのこと?」
「……俺くんだったらいいよ。俺くんが本当に私のこと好きなら。
でも、そういうことしたいがための、辻褄合わせの好きなら
そんなものは要らない」
「どうした、急に」
こんなときでもごまかしてしまうヘタレな俺。
どうやら、会社の人に告白されてやんわり断ったものの、
彼氏がいるわけじゃないんだろうと食い下がられたらしい。
要は、付き合うつもりがあるのかないのかはっきりしろってこと。
「次からは、ちゃんと彼氏がいるっていえばいいよ」と、
ハグしてみた。恥ずかしくて死ぬかと思った。
その帰り、初めて手を繋いで帰った。
てっきり襲っていいものと思っていたのに、マンションに
着くと、嫁は急にシャキシャキ歩き出して、「じゃ、おやすみ」
と帰ってしまった。
その後もお互い好きとも言わないまま、中学生のような
交際が続き、かなりスローペースでキス、セックルと進展。
まともにプロポーズもしないまま結婚してしまった。
そこが聞きたい。
>>113
> その後もお互い好きとも言わないまま、中学生のような
> 交際が続き、かなりスローペースでキス、セックルと進展。
> まともにプロポーズもしないまま結婚してしまった。
ここの部分を端折らずにkwsk