それからはいつも通りバイトした
ナル男はしばらく休んだけど、それから普通に復活して、またいつものように俺に武勇伝を話してきてた
俺に一言も礼はなかったけど
それから一週間くらいたった時、何かが起こった
「付き合って下さい」
レジしてたら、目の前の姉ちゃんからいきなり告白された
しかもその姉ちゃん、レディースの人だった
それが、嫁
俺、意味が分からず、「え?」って顔で固まってた
そん時は上下ジャージ来て、髪も金に近い茶髪、眉もなくてマスクしてた
こんな人がなんでヘタレでダサい男に告白したのか分からなかった
そして、当時の俺の頭に浮かんだのは、ナル男の出来事
族関係の女に手を出せば、自分もああなるかもしれない
そう思ったヘタレな俺は、「すみません。僕なんかじゃあなたには合いません」って言って断った
そしたら、嫁は俯いて動かなくなった
でも、「分かりました」って言って出てった
続きはよ
今度は黒髪で服装も綺麗な感じ
薄めのメイクだったけど、かなり可愛かった
でも、よく見たら見覚えがある人だった
その人、先日告白してきた族の姉ちゃんだった
イメージが180度変わってて、最初全然分からなかった
曰く、「族に入ってる人とは付き合えないって言われたから、抜けました」という
そん時は知らなかったけど、族を抜ける時にレディースの人と少しもめたらしい
でも、頭の人と仲が良かったらしく、事情を話したら特に痛い目を見ることもなく抜けれたらしい
そんなことがあったなんて知らないヘタレな俺は、やっぱりその後が怖くて、適当に話をはぐらかしてた
それからちょくちょく嫁はコンビニに顔出してたけど、いつも隠れたり返事をはぐらかしてた
まったくもって、ヘタレだった
ちなみに俺が嫁に言ったのは、「俺みたいなブサメンじゃ、あなたみたいな子とはつり合いが取れない」って意味だった
決して、「族の人なんて嫌です」とは言ってない
そんなこと言ったら殺されると思ってたし
ある日、いつも通りにバイトしてたら、これまたいつも通りに俺のレジに嫁が並んでた
俺としては、マジでそろそろ勘弁してほしいって思ってた
このまま断ったらリンチくらうかもしれない
かと言って付き合ったら何されるか分からない
そんな感じになってた
そしたら、その日一緒にバイトしてたナル男が動いた
嫁に向かって、「そんなヘタレでショボイ童貞なんてほっとけ。俺と付き合え。ぜったい楽しいから」みたいなことを嫁に言いだした
どうやらナル男、イメチェンした嫁を狙っていたようだ
カチンとは来たけど、やっぱヘタレだった俺は黙って下向いた
そしたら、いきなり店内にパンって音が響いた
嫁が、カウンターから身を乗り出してたナル男の頬を引っ叩いてた
怒り心頭の様子の嫁
時間も夜遅いかったから、店内には俺と嫁とナル男しかいなくて、なんか以上に静まり返ってて、無駄に保冷機のモーター音が響いていた
そしたら、嫁が怒鳴る
「なんでアンタがこの人(俺)にそんなことが言えるわけ!?アンタ、この人に助けてもらったんだろ!?」
それ聞いて、すぐにこの前のナル男リンチ未遂事件を思い出した
嫁はさらに続ける
「この人ね!!アンタのことなのに、この人にとってまったく関係ないのに、必死に謝ってたんだよ!?
体中震わせながらビビりまくって、今にも泣きそうな顔になって、それでもアンタのために謝ってたんだよ!?
アタシがホレたのは、そんなことが出来るこの人だけ!!アンタみたいなクズなんて眼中にないんだよ!!」
なんか、俺の方が凄まじく恥ずかしくなってきてた
周りから見ても、やっぱそんな感じだったのかぁ・・・みたいなこと考えてた
片やナル男は、シュンとしてた
それからナル男がどうなったのかは知らない
一方俺は、俄然火が点いた嫁に毎日のようにアタックをかけられ、根負けして付き合うことになった
・・・とは言っても、彼女いない歴=年齢だった俺がきっちり嫁をエスコート出来るはずもなく、毎回嫁が俺を連れまわすような感じになってた
その中で、散々嫁に言ったことがあった
「俺みたいなブサメンと付き合っても、なんもいいことなんてない」って
でも嫁は、いつも笑顔で答えてた
「いいことが多すぎるから付き合ってる」って
なんか、そんなことをいっつも言われてたから、逆に俺の方がホレこみ始めてた
ちなみに嫁は、完全にレディースとは関わらなくなっていた
まあ友達の女の人は、みんなそっち系の感じだったけど
でも友達はみんなことの経緯を知ってたみたいで、俺にもフランクに接してくれた
それから数年付き合いを続けていた
ヘタレな俺はなかなかそれ以上の踏ん切りをつけずにいた
それでも、嫁は辛抱強く待っててくれた
で、1年くらい前に、ようやく嫁にプロポーズ出来た
嫁、泣きながら返事してくれた
それ見て俺も泣いちゃった
親への紹介も滞りなく終わった
なお、嫁の親父さんは凄まじく強面だった
Vシネマに出てきそうな人って言ったら分かるかな?
しかし話してみれば優しくて面白い人だった
「嫁を裏切ることをしたらぶっ殺す」って言われた時はブルッたけど
そんなこんなで、今嫁が妊娠してる
嫁が言うには、あの日たまたま俺が謝ってるところを見て、他人のためにあそこまで出来ることにホレ込んだとか
今は嫁は昔の面影なんてほとんどないし、俺の友人もまさか昔レディースに入ってたなんて夢にも思わないだろう
・・・怒ると凄まじく怖いけど
とりあえず、今幸せです
拙い文章だったけど、妊娠記念に昔を思い出しながら書いてみた
ダラダラ書いてすまなかったな
嫁そっくりな気性の娘が生まれるようお祈りしておく!
子どもに変な名前つけんなよ~
妊娠おめでとう
>>439の「はじめて」もレディース嫁に連れまわされた挙句の
出来事なわけですね?
きちんと答えてください。
お前らありがとう
嫁の子供はまだ性別は分からんから名前は性別分かってから考えてみる
もちろんDQNネームは付けない
名前については嫁から俺に一任されてるから、一生懸命考えてみる
ちなみに嫁は気性は荒くないぞ
いつもニコニコしてる
>>460
もちろん
俺童貞だったし
でも、あんまり面白味はないと思うぞ?
ええ話やなあ
元気な子供が生まれるよう祈っとるで!
転載元
https://hayabusa6.5ch.net/test/read.cgi/tomorrow/1390920950/