奥さんはコピーを置いて俺を見つめた。
奥「何て言えばいいか…本当に申し訳ありません…」
あ「貴女からの謝罪は要りません。むしろ困ります。
近日中に旦那さん呼び出されると思いますが、ご協力下さい」
奥「はい…あの、申し訳ありませんが、私も同席しても宜しいですか?」
あ「辛いと思いますが…」
奥「貴方の話が終わり次第、私もその場で離婚を告げます。
情けない話ですが、私一人で話を持ち出すのが辛いのです。
こちらの事情に後日貴方に協力してもらうのもどうかと思いますので…」
あ「確かに出来れば関わりたくない。当日ご両親は来て貰えるのでしょうか?」
奥「ごめんなさい、私と夫は両親いません」
あ「すみません大変失礼しました。解りました。
それと、皆集まるまでは証拠の話はしないでいただきたい」
奥「解りました。すみませんが、どうかよろしくお願いします」
あ「いえ、こちらも突然こんな事をしてるんです。申し訳ありませんでした」
弁「奥様。当日離婚するのであれば、弁護士が必要でしょう。
勝手ではありますがこちらでご用意致しましょうか?」
奥「は、はい!宜しくお願いします!」
弁護士と色々話して奥さん帰った。大丈夫かな?
弁護士も「同時進行だと話が拗れそうですが、
ひっくんが逃げてしまうかもしれない事と、
ダメージが大きくなる事を考えるといいんじゃないですか?」と。
聞くだけ聞いて「落ち着いて家族会議を開かない限りは繋ぐなと言われてますので」と切りました。
まだ落ち着いてないです。私を疑う時点で話になりませんw」
弁護士さんごめんなさいwww
続けて、弁護士にビッチ実家から電話が。替わることに。
あ「もしもし?」
ビ父「もしもし!一体なにがあったんだ?今更婚約破棄とは何事だ!」
あ「落ち着いていただけますか?」
ビ父「落ち着いてられるか!何を考えているんだ!」
あ「それはビッチさんに言って下さい。
何も聞いてないんですか?話にならないなら切りますよ?」
ビ父「…聞いても何も喋らないんだよ。…何だ?どうしたんだ?」
あ「後日お話しますので、一度お集まり頂けますか?」
ビ父「それは解っているが、今簡単に話すことは出来ないのか?」
あ「簡単に話しても信じて貰えないでしょう」
ビ父「…まさか浮気か?」
あ「…ですから、皆集まってお話しましょう。
電話越しで食い違いが起こるのを防ぐ為というのもあります」
ビ父「……」
あ「ビッチさんと話して、家族会議の日程早めにお願いします。
そこで全部お話しましょう。くれぐれもビッチさんを煽らないで下さいね。
連れて来れるような体制にしてくれればいいので」
ビ父「いや、都合が悪くなければ明日の夜にしよう。
内容聞くまでマトモに寝れそうにない」
あ「そうですか。時間等折り返し連絡しますので、
ちょっと待ってもらえますか?」
奥さんに電話。内容を伝えると、「必ず連れて行きます」とのこと。
うん、着実に進んでる。
ビッチ父に連絡。
日時の確認と、必ずビッチを連れて来る事と、
くれぐれも当日まで早まったことはしないでくれと頼んだ。
事を進めていると、弁護士がひっくんから電話だと。
弁「落ち着いているようですが、いいから替われと。どうしますか?」
とりあえず替わる。
ひ「もしもし?」
あ「はじめまして。先にいいですか?話にならないようなら、即切ります。
以後、連絡はとれないと思って下さい」
ひ「何を勘違いしているのか解らないが、とんだ誤解だ!」
あ「ならば、明日家族会議がありますので、その場で誤解を解いて下さい」
ひ「何故俺が?」
あ「疑いを晴らしたくないんですか?本人の証言無しに誰が信用するのでしょうか?
それとも事実ですか?だから出てこれないんですか?」
ひ「…わかった。とりあえず誤解ということは解ってもらいたい」
アホかwww証拠あるのに何が誤解か理解に苦しむwww
場所、日時を言い、電話を切った。
これで逃げる可能性は薄くなった。と共にビッチと裏合わせしてくるだろう。
たっぷりと頭使って嘘つけばいいさw
ビッチから証拠の一部見せて貰ってビビるのも一興www
弁「上手く考えましたねwww」
あ「アドリブ大成功ですwww」
ビッチからメール来まくり。
「なんで女の人と一緒にいるのよ!」「私以外の人と一緒にいるなんて許せない」
「なんで?お父さん達は関係ないじゃん!」「ちゃんと話合えないの?」
「愛してるから2人で話合いましょう」「連絡下さい」
このビッチwwwww
夜には「どこで生活してるの?」「晩御飯、あっくんの好きなカレーにするから」
「食べに戻って来て。カレーもっていくだけでもいいから」
「野菜カレーだから栄養つくよ」「食べてくれないの?」
「明日、私が持ってくから連絡下さい」「お願い声聞きたいの…」
就寝前に
「あっくんがとなりにいない」「帰って話合えば解る」「信じて」
「寂しいよ」「明日になったら会えるの?」
「お父さん達の前じゃイチャつけない」「2人で話し合おうよ」
「愛してる」「帰ってきて。また2人で一緒に寝れますように。おやすみなさい」
いい加減うざいので再度拒否。カレー嫌いじゃないが俺の好物はネギトロ丼だよ。
好物で吐いたっつうんだよ。
野菜は嫌いだってwww
てことはひっくん野菜カレーが好きなのか。
家族会議を無視して2人で話そうだの、かけおちしようだの、
アナタがあっくんを騙してるだの訳が解らないから
「お話の場は設けてますので、そこでお話して下さい」
と言い再びスルーだったそうで。
布団でゆっくり寝れる素晴らしさw
ここ一週間は、嫌悪感じゃなく素で疲れてソファに寝てたから気持ちがいい。
翌日、朝イチで実家に帰る。両親に説明。
父「本来なら家に招きたくないんだがな。
まあ、余程酷い暴言でもないかぎり、俺達は口を出さない」
母「どうしても無理な場合は目で合図送りなさい。
最後だからキッチリケジメつけましょう」
昼過ぎに弁護士到着。両親と挨拶を交わし、集まる人間に再確認の連絡をした後、別室にて待機してもらう。
弁「どうしようもないときは、出ますから」
一応女性だし、話の論点ずれるのを避ける為に家族会議には参加しないで貰う。