844: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/17(火) 00:52:18.09 ID:WJObiXhX0

ひとしきり小学校で遊ぶと、俺は彼女を連れて小学校の近くの駄菓子屋に行った。
正直、まだあるか不安だったけど、小学生の時はよく入り浸っていた。

彼女「すごい…こういうのって本当にあるんだね。」
俺「ま、田舎だからね…w」

駄菓子屋のおばちゃんには可愛がってもらった。
おばちゃん「はい、いらっしゃい。」
俺「こんにちは、富澤ですー」
おばちゃん「あら、富澤くん…久しぶりだねえ…」

彼女も笑って、
「こんにちは」と言った。
3人でしばらく談笑した。

 

849: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/17(火) 00:58:08.94 ID:WJObiXhX0

おばちゃんは、
「この前〇〇君来てさ…とか、〇〇先生がね…」
と懐かしい話をたくさんしてくるため、俺は楽しかった。

店を出る。
彼女は退屈だったかな、って思うと彼女は買った駄菓子を抱えながら
彼女「すごいね…すごいね。あったかい。こういうの本当にあるんだ。」

とすごく喜んでいた。
彼女「富沢のこともっと知れた気がして嬉しいんだー
これが田舎かーふるさとかー」
彼女は高揚して何度も言っていた。

俺がいつも飲んでいたって教えてあげたチェリオを嬉しそうに飲んでいた。

 

857: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/17(火) 01:06:29.44 ID:WJObiXhX0

そのあとは、彼女を連れて歩いて、疲れたら休んで、での繰り返しで
そこら一帯、俺にゆかりのある場所をめぐった。

路端の小川を指して、「中学の時この場所によく自転車をつっこんで走って、水上自転車大会って
言って遊んだんだよ。」とか、
「このお宮にいつも初詣にきたんだ」とか、
「中学の通学路はここで、片想いの子が彼氏と歩いてるの見てショック受けたんだー」とか。

それは、まったく中身のないしょーもないツアーだった。
でも彼女は、「わーすげー!」「こんな感じ?」
とか一つ一つ本当に生き生きとリアクションをとった。

小学校からさほど遠くない母校の中学校まで来て、彼女は突拍子も無いことを言い出す。

 

860: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/17(火) 01:11:18.56 ID:WJObiXhX0

彼女「毎日、ここの中学校に通ってたんだね…」
俺「そうなるね。いやーなつかしいww」

彼女は正門からの道を指した。
彼女「で、ここを帰ったと…」
俺「うん、そうだね。」

彼女「わたしたち今から中学生ね、同級生の。ひゃーどうしよう。」
俺「ええー!?」
その日は時間が経つのも早く、時分はそろそろ夕方にさしかかろうと
している頃だった。

 

871: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/17(火) 01:16:32.04 ID:WJObiXhX0

彼女「あ、富澤くんだ…!ねえねえ、良かったら一緒に帰ろ?」
俺「そのノリ続けんのー?」

急にこっ恥ずかしくなった。
彼女はこうなるとひかない。

突然嫁が交通事故で逝った!残された娘は嫁の連れ子17歳・・・血の繋がらない29の俺と17の娘。


彼女の親の借金を肩代わりするために友人が結婚した!借金を返済したら離婚を切り出された!


嫁の浮気現場に突入して俺は懲役6年の実刑を食らった!


婚約者の寝室で裸の先輩と婚約者に遭遇!その場で殴りかかろうとしたけど返り打ち。着てた服は鼻血だらけで奥歯ぐらぐら!


<長編>嫁がパート先の同僚女性3人と1泊2日の旅行に行く事になってるんだがダブルW不倫旅行ってのが真相だ・・・嫁が旅行中に嫁の物以外全部運び...


嫁の浮気現場を見てしまった!間男の携帯から間嫁を呼び出した・・・間嫁はすぐ来ました、何たって住所が階が違うだけという近さでしたから。



俺「吹石じゃん…ま、いいよ。帰ろうか?」
彼女「やったー!」

彼女が手を差し出して手をつなぐ。
それまで幾度と手を繋いだことはあったけど、この時ばかりはなんていうか
すごく恥ずかしかった。
ちなみに、自転車は小学校に置いてあった。

 

870: 名も無き被検体774号+ 2012/01/17(火) 01:16:23.67 ID:t/bOhu8z0
そういえばゲーセンに会う以前の彼女の事は語ってなかったな

 

876: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/17(火) 01:23:49.01 ID:WJObiXhX0

>>870 のちのちふれますね。

普段爛漫な彼女が、この時は中学生になっていたのか、
急に無口になりだすもんだから、俺は焦った。

空も夕焼けに近づいて、俺は手に変な汗をかきそうだった。
俺たちには珍しく、話す言葉が浮かばなかった。

よく分からないけど、なんだかすごく初々しい気持ちになっていた。
彼女がそういう風にしていたからなのか、なんかいつもの調子とは違っていた。

どうせ自転車取りに行かなきゃ行けないから絶対行くのに、彼女は意味ありげに
「ねえ、ちょっと小学校寄り道してこっか。」と言った。

 

878: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/17(火) 01:31:26.04 ID:WJObiXhX0

小学校につくと、彼女は疲れちゃったのか、校舎と校庭をつなぐ階段に腰掛けて
「ふう」と息を大きくはいた。

おれは気になって、「待ってて」と言ってすぐに自販で飲み物を買ってきて
彼女に手渡した。
彼女「ごめんね、いつもいつも迷惑かけちゃって…」
俺「何言ってんのさーwおいしそうに飲んで笑顔を見せてくれたらいいんだよw」
そう言うと、彼女はにっこり笑って、立ち上がった。

校舎の脇の犬走りにあったじょうろを持ちだして、水をくみ始めた。

俺「?何すんのー?」

 

889: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/17(火) 01:39:21.40 ID:WJObiXhX0

彼女は、もう誰もいなくなった校庭に、じょうろで何やら描き始めた。
何をしているんだろう?

「ありがとう」

そこにはこんな文字が浮かび上がった。
俺はハッとした。
急いで彼女のもとに駆け寄った。

そうすると彼女の方から抱きついてきた。
彼女は泣いていた。

彼女「ずっと…これからもずっとずっと…一緒にいてくれますか?」
彼女の言葉が脳内をこだました。

 

900: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/17(火) 01:44:36.71 ID:WJObiXhX0

俺「ずーっと一緒にいるよ。ずっとね。」
俺は深く抱きしめた。
彼女が泣き止むまで、頭をを撫でながら、
彼女は泣きながらも「うぇ…わんわん…」とおどけて見せた。

俺は、心が傷んだ。
俺はこの子にこれから何をしてやれるんだろう?
一緒にいて、共に歩く、それしかないと分かりながら。

彼女は半泣きのまま、背負っていた小さなリュックから、何やら取り出そうとした。

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