埋めがてら
我が家は田舎で鍵をかける習慣がなかった。
近所の人もインターホンなんて使わず「いるー?」ってドアあける。
ある日、家事も終わり、のんびりテレビを見ていたら後ろに人の気配。
振り向くと知らないおばさん。
手には包丁とロープ。
ファビョる私。
けど相手もファビョる。
相手「奥さんはどこ?」
私「奥さんは私…。あ、ひょっとして義母の事?」
うちは名義が義父のまま、義父から家を借りていたから
よく義実家と間違えた人がやってくる。
どうやらおばさんも間違えたみたい。
私「とりあえず、その包丁で私を殺すの?」
意味わからない言葉で場をつないでみた。
相手「あんたじゃ意味ないよな…けど嫁もかわいがってたしな」
おばさん手が震えてた。
馴れないから、なのか怖いからなのかはわからなかった。
私も少しパンツ濡れてた。
パンツの濡れで我にかえり、近くにあった座布団を盾に突進してみた。
尻餅つくおばさん。
馬乗りになり顔面殴り続ける私。
隙をみて応戦するおばさん。
もうカオス。包丁飛んでるし。
つづき
改行怒られた。
おばさんが根をあげたところでロープとガムテでぐるぐる巻き。
で、やっと電話で旦那を呼んだ。
警察ってのは考えてなかった。バカだよね。
10分ほどして旦那と義父到着。
自営業で一緒に仕事をしているから。
義父はおばさん見て絶句。
愛人だった。
これラスト。
愛人は奥さんがいなくなれば私が後妻!社長婦人!ウマー!20年も影で支えたんですもの、もう日向に出ていいでしょ?
離婚はしないって言うけどそんなウソ言わなくていいわ!私が一番なんですもの!
旦那も私もメダマドコー。
旦那と義父には「よく戦ったな…」と呆れられたが
「伊達に土建屋の嫁やってませんから!背中に悪戯書き背負ったオッチャンたち相手に度胸だけはつきましたから!」
なんてかっこつけといた。
もちろん、少しチビったのは内緒。
旦那にはあとで「怖かったよぉ><ウェェーン」って少しマヤっといた。
その後は警察沙汰にはしないで義父が持ち帰った。
嫁にまで迷惑かけた!と旦那と義母が怒り狂い(今まで黙認)義父を追い出した。
社長でもなくなった義父が今何をしているのかはしらない。
自慢のベンツも売り払われ、財産も義母に名義変更されてたし。
包丁研いでたら思い出したのでカキコ。
紫煙ありがと!